犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

『パチンコ』の史実 その2

2020-12-30 23:21:00 | 
 上下二巻の『パチンコ』は、上巻の終わりのあたりから、戦後の日本が舞台になります。 下巻の冒頭に、力道山が登場します。 モーザス(イサクとソンジャの息子)は、お気に入りの漫画や古銭、父の眼鏡など大事な品物を納めたトランクの蓋の内側にプロレスラーの力道山の写真をテープで貼っていた。在日コリアンの力道山とは違って、モーザスは相手と密着して長時間組み合うのは好きではない。力道山は空手チョップで有名だが、 . . . 本文を読む
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『パチンコ』の史実 その1

2020-12-27 23:20:53 | 
 少し前にご紹介した小説『パチンコ』は、1910年から1989年までの朝鮮半島と日本が舞台になっています。 小説の中には、日韓間の歴史的事件がたくさん出てきます。それについて私は「重大な事実誤認は見当たらなかった」と書きました。これは裏を返せば、軽微な事実誤認はある、ということです。 以下に、私が「?」と思った点について、挙げてみたいと思います。 『パチンコ』の著者、イ・ミンジン女史は、8歳のとき . . . 本文を読む
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クリスマスイブのロシア語レッスン

2020-12-24 23:16:16 | 言葉
 クリスマスイブの夜8時、ロシア語のオンラインレッスンをしました。Здравствуйте.(ズドゥラーストヴィチェ こんばんは)Как у вас дела?(カク・ウ・ヴァス・ジラ? お元気ですか?)ふだんなら、ここでХорошо.(ハラショー 元気です)と返すところですが、この日は前日の深酒のせいで二日酔いでした。「元気じゃないです。頭が痛いです」「どうしてですか」「昨日の夜、お酒をたくさん . . . 本文を読む
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行水と沐浴

2020-12-21 23:33:15 | 言葉
 妻の通院付き添いと、孫のお宮参りのために帰省しました。 木曜日、まずMRIを撮りに大学病院へ。次女の新居は大学病院の近くなので、土曜日のお宮参りに先立って、孫の顔を見に行きました。 まだ生まれて1か月半なので、首も座っておらず、寝たきり状態。目もあまり見えていないはずとのことですが、明るさは感じるらしく、あやすと目で追うようになりました。「お風呂は毎日入れるの?」「うん。でも湯舟じゃなくて、ベビ . . . 本文を読む
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兼高かおる世界の旅

2020-12-18 23:28:53 | 思い出
 スマホが普及して、若者が本を読まなくなったと言われます。 でも、本だけではない。テレビも見なくなった。よく行くバーの若いバーテンたちに話を聞いても、みな、スマホで映画はよく見るけれど、テレビは見ないという若者が多い。中には、テレビを持っていないという人も珍しくありません。 私の子どもの頃は、まさにテレビの時代でした。 私が物心ついたころ、わが家のテレビはまだ白黒でした。アポロ11号が月面着陸した . . . 本文を読む
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尹美香のSNSが大炎上

2020-12-15 23:04:52 | 慰安婦問題
 K防疫で新型コロナを征服したかに見えた韓国でも、感染者が再び増加し、1日当たりの感染者数が過去最高を記録。ソウルでは飲食店の営業禁止措置が取られるなど、厳しい感染防止策がとられています。 そのさなか、元慰安婦への寄付金を横領した容疑で在宅起訴されている、共に民主党の尹美香(ユン・ミヒャン)議員(元正義記憶連帯=挺身隊問題対策協議会代表)が、知り合いと一緒に、マスクもせずにワインパーティーをしてい . . . 本文を読む
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『パチンコ』

2020-12-12 23:46:27 | 
 知り合いに勧められて、『パチンコ』という小説を読みました。 ミン・ジン・リー著『パチンコ 上・下』(池田真紀子訳、2020年、文藝春秋刊) 日本統治下の朝鮮半島から日本に渡ってきた朝鮮人家族の、4代に渡る生活(1910年~89年)を描いた歴史大河小説です。 アマゾンの内容紹介を引用すると… 日本に併合された朝鮮半島、釜山沖の影島。下宿屋を営む夫婦の娘として生まれたキム・ソンジャが出 . . . 本文を読む
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やんちゃの用法

2020-12-09 23:01:38 | 言葉
 最近、飲食関係のライターをしているという若い男性と知り合いました。 彼が書いた記事の中で受けのよかったものに、「酔っ払って記憶がない…、なのに家に帰れている理由とは!?」というのがあるというので、読ませてもらうと、私も10年以上前に同様の経験をし、当ブログに書いていました。 それがこちら。五十歳酒の威力①、②、③、④ これを読んだライターさん、LINEで、なかなかやんちゃですね笑と . . . 本文を読む
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複線化されていたロシア語急行

2020-12-06 23:08:12 | 言葉
ロシア急行物語メインストーリー(前編) 実は、『ニューエクスプレスプラス ロシア語』は、本課のメインストーリーとは別に、2課ごとに1つある練習問題にもスキットがあり、そのスキットには本課とは別の人物たちがもう一つのストーリーを展開していきます。これは、同じシリーズの他言語版には見られない独特の構成です。本課と練習問題で、二つの物語が同時に進行していくわけです。 つまり、ロシア語急行は複線化していた . . . 本文を読む
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ロシア語急行物語(前編)

2020-12-03 23:27:06 | 言葉
 白水社『ニューエクスプレスプラス ロシア語』は、同じシリーズの他言語版と同じく、20課構成。各課に、短いスキットが置かれています。スキットには同じ登場人物が出てきて、全20話の、つながったストーリーになっています。 物語は、1組の男女の会話から始まります(第1課)。 アンナという女性が、一枚の写真を、つばさという日本人男性に見せています。 そこに写っているのは、ナターシャという女性とその両親です . . . 本文を読む
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