途中下車してときどき嵐

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「すれ違う背中を」

2016年12月12日 15時13分00秒 | 乱読本感想
「すれ違う背中を」
乃南 アサ
新潮社 2012年11月28日

2013年03月03日 07:41
★3
「いつか陽のあたる場所で」がNHKでドラマ化されるというので楽しみにしていた。
情報収集すると、それだけでなく続編「すれ違う背中を」も含まれるドラマだとか。
ドラマより先に読んでおかなくっちゃと思ったけれど、他のことで忙しく、こんなになってしまった。

ドラマはもう終盤だ。

でも、微妙に同じで微妙に違う内容だったので、ドラマもこれも両方楽しめた。

読んでみて気づいたのは、もともとこれは犯人探しや謎解きとかって話しでは無かったなってこと。

坦々と生きる芭子と綾香の話だった。
・・・坦々と生きるはちょっと違うかな!?
坦々と生きたいと言った方が良いのかな。
前科がある2人にとっての望みはそれをまわりに知られず平穏に生活するってこと。

でも、現実はそうもいかなくて・・・
外からは平穏そうに見えても心の中はドキドキの連続。
とはいえ、夢も生まれ、少しずつ生活が安定してきた様子の本書でのストーリー。

ドラマのように恋をする訳でもなく、決定的な秘密の発露もない。
でも、そういう方がよりリアルな感じがする。
そのリアルさゆえ、芭子や綾香を心配する隣のおばちゃん(私のことね)はいつか恋をして悩むんじゃないかとか、いつか秘密がばれて大変なことになるんじゃないかとか、ドキドキする。
含みの持たせ方が乃南さんらしい。
これから乃南さんがどう出るか?
2人の今後が楽しみだわ~

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