パンセ(みたいなものを目指して)

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イメージとしての共産党を決めつけていないか

2024年05月11日 09時53分52秒 | あれこれ考えること

イデオロギーよりアイデンティティ
左右の差より権威主義と反権威主義との差
選ばれた賢者による政治か(間違いを招きかねない)人民の声を活かす政治か
資本主義か社会主義か

いたるところで世の中の分断化が進んでいる
昔もそれはあったかもしれないが、今は反対側を全否定する傾向があって
お互いの真摯さにさえ敬意を払わないで勝ち誇る姿がよく見られる

以前から不思議の思えているのが共産党のこと
地元の市議会議員も一般質問を傍聴すれば共産党の彼が市議会議員の中では
抜きん出て真面目で、事前に丁寧に調べ充実した質問を行っているのがわかる

また国会中継を見れば、共産党の議員さんは感情的にも納得する指摘(質問)をするし
そこにおける態度も相手を敬うところも見える

つまりは自分は共産党の人々に違和感を持っていない
もちろん全面的に同意する訳では無い
そうしたほうが良いかもしれないが、財源はどうするのか?
と考えると無理筋が多い、、とも思う

だが世の中は共産党員の個人を見て評価とか判断をしていない様に見える
共産党だからの理由で頭っから否定しているように思えてならない

そこで、そもそもの時点からから考えてみた
有名な本だが結局は読み終えられなかったマルクスの「資本論」
読み終えていないので間違っているかもしれないが
この中には思わず納得してしまう考え方もあった
それは商品(価格)の中には「労働」という行為が内在していて
その労働(対価)はどうやら必然的に資本家(生産財をもつ人々)に
搾取されているとするものだ
なるほど、そうかもしれない、、と途中まで読んだ時には思ったものだ

もう一つ、想像と違って興味深かったのがレーニンの「帝国主義論」
帝国主義などと言うとスター・ウォーズのそれを思い出すが
彼は単なる決済機能を持つだけの銀行が、移動が容易なお金の特質から
社会を支配するまでになるとしていて、
なるほどこれもあるかもしれないと思ったりした

つまりは考え方自体はそんなに危険性を含むものではなさそう
と思える
しかし、世間に多い「共産党だから」の一言でNOとする人々は
何をもってそう判断するのか?と想像してみると
それは「暴力革命」が頭にあるからではないのだろうか

公平で平等な生活者を夢見た人々は、できるだけ早くそれを実現するために
方法論として武力による革命を目指すものやむを得ないと考えた(?)

この革命という言葉はフランスでは肯定的に(?)
イギリスではそうではない様に捉えられているのではないだろうか
フランス革命は自由平等博愛を市民の力で実現出来るようになったことで
肯定的に見られがちだが、その革命が終わった後の混乱は
そもそも急激な体制変化を伴う革命は好ましくないと思う多くの人を産んだ

とにかく急激な体制の変化は混乱を招き、ドサクサに紛れて悪さをする人が
絶対出てくるという歴史的事実からそのように判断するわけだ

つまりは社会主義(共産主義)そのものが悪いと言うより
その体制に持っていくための手段としての暴力革命が良くないとしているのではないだろうか
もっとも、社会主義国家になると一党独裁となり全体主義国家になってしまう
との考え方もあるようで、このところは自分はよくわからない

戦後、日本は一時期、共産党の力が必然的に燃え上がって
国会議員も増えたが、下山事件、三鷹事件、松川事件以後は
急速にその勢いは沈下した
それは、思想上のNOではなくて、暴力を起こす人々に対するNOのように思える

下山事件関連の本を読めば、国鉄のストを起こす人々も
世の中が変わってしまうまでは無理と判断していたようだ

だがとにかく、実態として共産党は危険!との考えが知らず知らず広がってしまった
そして共産党は公安の監視対象としての存在となった

ここで興味深いのは公安が定期的に出している活動レポートで
なにかの機会に目にしたことがあったが
その中には「日本共産党は中国共産党に対し〇〇の批判を行った」
とか普段国会で見聞きするような活動が記録され、それは共産党の
危険性を予感させると言うよりは、真っ当なことを行っていると感じさせるものだった

公安の監視下にあるのは他にはオウム真理教絡みの団体とか
右翼の団体とかがあるが、危なっかしいのは右翼の連中のほうだった

ということで、別に共産党を支持したり応援しているわけではないが
「共産党だからの」一言でいろんな選択肢を狭めてしまうのは
もったいないと思う

こんな考えを表にすると「反日」と言われそうだ
そう言えば以前「プロ市民」と言われたことがあった
何のことかさっぱりわからなかったが、ネットで調べてみると
そんなのには全く該当しないのだった
人は、どうやら何事も決めつけとか区分けをしたがる傾向があるようだ


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