映画的・絵画的・音楽的

映画を見た後にネタバレOKで映画を、展覧会を見たら絵画を、など様々のことについて気楽に話しましょう。

ヤッターマン

2009年03月25日 | 邦画(09年)
 「ヤッターマン」を丸の内ピカデリーで見てきました。

 30年前のTV漫画の実写化ながら、その番組を知りませんでしたから見るつもりはなかったところ、世評が頗る高く(「公開2日間で約38万人を動員、公開9日間で早くも興収10億円を突破し、2週連続で週末動員No.1を記録」したとのこと←2週間で120万人を動員したとされています!)、出かけてみた次第です。

 ドウカナと思いつつ見てみたら、実に面白い作品で、とホトホト感心してしまいました。

 「映画ジャッジ」で読むことの出来る映画評論家たちも、皆マズマズの評価を与えているようです。
 前田有一氏の「激映画批評」は、「私は、今の日本の若手女優の中で福田沙紀ほど可愛らしい人はまれだと思っていたが、その福田を蹴散らすほどの魅力を、フカキョンは本作で振りまいている」などとして85点を与え、福本次郎氏の「見映画批評」も、「思わず笑い声をこらえきれなくなるシーンにたびたび遭遇した」として60点を与えています。
 服部弘一郎氏の「速映画批評」も、「原作を基準にこのドロンジョを見れば、これはどう考えてもミスキャストでミスマッチ。しかし僕にはむしろ、この似合わないキャスティングこそがこの映画の肝だと思う」としています。
 ただ、最後の服部氏は、「この映画で最も残念なのは、上映時間が長いこと。この程度の話なら、もっとテンポアップして1時間25分ぐらいに縮めてほしかった」と述べています。ですが、私は、この映画の「上映時間が長い」とは思いませんでした。あるいは、私が原作を全然知らないせいでしょうか、次々と繰り出されるシーンが新鮮で面白く、次回作の予告のところまでアッという間でした。

 そういうことでもあるので、TSUTAYAから原作のTVアニメ版―2008年のリメイク版もありますが、30年前のアニメの方です―を借りてきて見てみました(勿論、そのDVDのコピーもとった上で)。
 福本氏が、「元ネタを知っている者にとってはつい懐かしさがこみ上げてくるほどの完成度」というのも分かりましたし、服部氏が、「これは原作アニメの持ち味をいかに実写にするかという、その変換方程式を楽しむ映画なのだ。原作を踏まえた上で、…批評的なツッコミを入れながら鑑賞するのが、この映画に対する最も正しい接し方」というのも分かりました。
 ただ、そうだとすると、なんでそんな原作アニメに忠実な実写映画をわざわざ製作する必要があるのだと言いたくもなってきます。原作が漫画であれば、そのキャラクターを実際に動かしてみたいという気持ちになるのもわからないわけではありません。ですが、本件については、原作が実にヨクできたアニメですから、キャラクターを動かすという要素は2次的なものといえましょう。
 かつ加えて、今回の映画はCGを実に沢山使っています。それだったら、少なくとも背景などは、何のことはない“アニメ”と同じ次元のものだといえるのではないでしょうか?

 マアそんなヤボなことは言わずに、十分フカキョンを楽しめばお釣りが来るというものです!!


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