ポ ポ ポ ~
ザヮヮヮヮ ・・・・・・
♪ ♪
モグ
いいにおい・・・
焼いたお魚を人間たちがたべているのだ。
僕はお刺身かと思ったら、ささみだった。
メジロとマヒワもいて、5羽の小鳥も来ているのに。
僕は見つからないように、こっそり食べたのだ。
おかげで非難されることはなかった。
ト
ニャッティラもすでに食事を終えて、屋根タープの周りをウロウロ見回りしてる。
「・・・」
僕もチワワと一緒に手伝おう。
♪ ♪
いた。
「よしよし♪」
「クゥ♪」
チワワはひっくり返されて、シッポ振ってる。
「・・・」
僕だけで行こう。
ト
モグ モグ
男や斧さんは、おいしそうにごはんを食べてる。
食後のフルーツの頃には戻ってくるのだ。
ピ ピ チュ ♪
ポ ~
上みると、葉っぱたちの間から星。
お月様もいそう。
まるくない時も多いのだ。
僕は半分のリンゴだと思う。
みる位置を変えると、形がかわる。
リンゴはおいしいけど。
耳を澄ますと、木の上からは音がたくさん。
木はたくさんあるから、あちこちから。
ガササ ・・・
「・・・」
何かいる。
地面から。
「・・・」
ニャッティラも気付いた。
小さな木が集まった場所。
―― ト
ニャッティラは静かに、でも素早く奥に回った。
僕は手前から窺う。
ガササ
・・・逃げる。
ダッ
左から回り込む――
「ガゥ」
ニャ
大きい。
―― ザッ
反対側にニャッティラが来た。
黒いクマ。
「キュ」
子クマもいる。
ダッ
ダ
すこし移動して、石の上。
暗いけど、コケがいるのが分かる。
僕は体を縮める。
大きい方が跳びかかってきたら、ネコジャンプして目にネコパンチをお見舞いしてやるのだ。
「キュ」
子クマが横に転がった。
「・・・」
母クマも伏せた。
争う気はない様子。
ニャッティラはその場に座った。
焼きお魚のおいしそうなにおいで、様子を見に来たのだと思う。
お腹すいてるのかな。
「ニャ~」
「キュ」
子クマが返事した・・・・
ポ ポ
ザヮヮヮヮ ・・・・・
ト