暗がり

2016年09月20日 13時38分53秒 | 黒猫のひとりごと

                         ポ  ポ  ポ ~

                                              ザヮヮヮヮ  ・・・・・・

                    

     モグ

いいにおい・・・

焼いたお魚を人間たちがたべているのだ。

僕はお刺身かと思ったら、ささみだった。

メジロとマヒワもいて、5羽の小鳥も来ているのに。

僕は見つからないように、こっそり食べたのだ。

おかげで非難されることはなかった。

                  

ニャッティラもすでに食事を終えて、屋根タープの周りをウロウロ見回りしてる。

「・・・」

僕もチワワと一緒に手伝おう。

                    

いた。

「よしよし♪」

「クゥ♪」

チワワはひっくり返されて、シッポ振ってる。

「・・・」

僕だけで行こう。

      

               モグ  モグ

男や斧さんは、おいしそうにごはんを食べてる。

食後のフルーツの頃には戻ってくるのだ。

                  チュ ♪

                                    ポ ~

上みると、葉っぱたちの間から星。

お月様もいそう。

まるくない時も多いのだ。

僕は半分のリンゴだと思う。

みる位置を変えると、形がかわる。

リンゴはおいしいけど。

耳を澄ますと、木の上からは音がたくさん。

木はたくさんあるから、あちこちから。

                  ガササ  ・・・

「・・・」

何かいる。

地面から。

「・・・」

ニャッティラも気付いた。

小さな木が集まった場所。

            ――   ト

ニャッティラは静かに、でも素早く奥に回った。

僕は手前から窺う。

                          ガササ

・・・逃げる。

       ダッ

左から回り込む――

「ガゥ」

ニャ

大きい。

                     ―― ザッ

反対側にニャッティラが来た。

黒いクマ。

「キュ」

子クマもいる。

          ダッ

                      ダ

すこし移動して、石の上。

暗いけど、コケがいるのが分かる。

僕は体を縮める。

大きい方が跳びかかってきたら、ネコジャンプして目にネコパンチをお見舞いしてやるのだ。

「キュ」

子クマが横に転がった。

「・・・」

母クマも伏せた。

争う気はない様子。

ニャッティラはその場に座った。

焼きお魚のおいしそうなにおいで、様子を見に来たのだと思う。

お腹すいてるのかな。

「ニャ~」

「キュ」

子クマが返事した・・・・

                          ポ  ポ

                                             ザヮヮヮヮ  ・・・・・

      


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