チチチ ♪
――― ・・・・ ♪
ポコ ポコ
いいにおい・・・
ドローンで送ってくれた、プラスチックのプレートにカレーとライス。
私の、遅い昼食である。
大盛りのカレーの上には、イカフライと揚げソーセージがのっている。
空になったケースを、テーブルにした。
ゴミ袋を入れて、ゴミ箱にしたケースもある。
カタ
カットしたソーセージとカレーライスをスプーンにのせる。
パク
たべる。
モグ モグ
「・・・・」
おいしい。
トロッコ駅には、いくつものテントが置いてある。
エアフレームのテントがほとんどで、空気を入れるだけで張れる。
ペグで固定はしてなくて、置いてあるだけ。
バックパックなどを中に入れておけば、駅の中なら動いたりしない。
私のはエアフレームではない。
固定している部分を外して手を離せば、テントになる。
パク
イカフライもたべる。
モグ モグ
おいしい。
壁の近くに大きめのテントが2つ並んでいて、女性たちが使う。
下の階にもテントを置いている様で、そっちで寝る人もいる。
「ニャ~」
・・・黒猫が来る。
メロンがほしいのかも。
サラダとかと一緒に、カットメロンも送ってくれていた。
3切れ別のプレートにのせてあって、それは私の分。
モグ
カレーを食べながら黒猫を見ると、カットメロンを見てる。
「・・・」
そして、私を見た。
3つあるから、ひとつあげよう。
パク
黒猫がカットメロンを銜えた。
「♪」
目が細くなって、おいしそうに食べてる。
モグ モグ
私もカレーをたべる。
黒猫のシッポも、機嫌がよさそう。
トロッコ橋では、まだドローンを飛ばしてる。
私たちの帰り道にできた川は、ずっと南の方まで伸びている。
途中に地面が大きく崩れた場所があって、そこが大きな池になっていた。
フェルトたちではないかと思われるキャンピングカーは、あの雨の中大丈夫だったかな。
「ニャ~」
黒猫が少し体を縮めた。
食べ終わって、そのまま歩いて行く。
パチッ
ミニコンロの中から、枝が燃える音。
枝を少しだけ入れてあって、炎の勢いは弱い。
ポコ ポコ
水を温めている。
朝よりも、気温が下がっている。
外の視界が良くなったからか、駅にいた小鳥たちはかなり外に出て行った。
ピョ
黒猫のシッポは、壁際のテントの方に向かって離れて行く。
リスやレトリバーがいるから、会いに行ったのかも。
「♪」
ミニコンロから少し離れて、1羽小鳥がいる。
音を聞いてるのかも・・・・
ポコ ポコ
ヒュルル ・・・・
パチ