ザァァァァァァァァァァ・・・・・・・ン ・・・・・ァァァァァ ・・・・・
・・・・・ァァァァァァァ・・・・・・ ザザァァァァ ・・・・・・・・・・・
クォーーーー クォーーーー
カタ・・・
・・・イスからテーブルを覗くと、サラダとスパゲッティとパイナップルがある。
屋上にあるレストランで、海の音も良く聞こえる・・・
トマトソースのにおいがよく届く。
スパゲッティである。
僕がテーブルの縁から見ていると、男がこっち見た。
「ニャー」
僕はご飯のおすそ分けを期待する。
カタ ・・・
・・・おや。
スパゲッティの陰に隠れて見えなかったけど、小皿があったようで、男がそれを持った。
ポト ポト
サラダからおいしそうなトマトを一切れと、カットパイナップルを一切れ小皿に乗せてくれた。
「ニャー」
僕にくれるのだ。
僕は男の左側にいたけど、男は右手で小皿を持っているから右側からテーブルの下に小皿が移動する。
スル ――
―― トン トトト ・・・
僕はイスから下りて、小皿より早く床に到着。
カタ
・・・・ニャ
マグロがいる。
「・・・・・・」
男は無言で、体を起こした。
食事するのだ。
マグロのお刺身が一切れ・・・
思わぬご馳走なのだ。
男のお皿には、マグロはいなかった。
僕にだけ頼んでくれたのだ。
「ニャー」
うれしい。
ペロペロ ・・・ パク
食べる。
モグモグ ・・・・ モグモグ ・・・・
「ニャー」
おいしい。
ペロペロ ・・・・ ペロペロ ・・・・
続けて、僕はジューシーなトマトを食べる。
・・・メタボネコも一緒に歩いてきたのに、レストランには入ってこなかった。
お腹いっぱいだったのかな。
だけど、そのおかげで僕はマグロのお刺身を食べれたに違いない。
メタボネコとチンチラがいたら、男はきっとマグロのお刺身は頼んでくれなかったに違いない。
「ニャー」
僕は、ちゃんとこのことはメタボネコには内緒にしておくよ・・・
パタ
男のサンダルが僕のシッポにあたった。
パタ
それでシッポを上げて、サンダルの上に置く。
ペロペロ
カットパイナップルをペロペロすると、甘くておいしい。
パク ・・・ パクパク
食べる。
みずみずしくて、喉もうるおうのだ・・・
耳を傾けると、テーブルの上の音が聞こえる。
・・・・・ザァァァァ ・・・・・ン ・・・・ァァァン
・・・・ ・・・・・・ザザァァァァァ・・・・ ・・・・ン
ペロペロ ・・・・・
何も無くなったお皿を、ペロペロする。
「ニャー」
おいしいごはんを食べてしあわせな僕は、シッポを立てて余韻にひたる・・・
パサ ・・・ パサ ・・・
シッポを動かすと、男の足にあたった。
ズルル ・・・
前足で、お皿を少し押す。
―― タッ
イスに乗って、体を伸ばしてテーブルの縁から覗く。
男は、カットパイナップルを食べてる・・・
・・・ふふん。
僕の方が食べるのが早かったのだ。
サク
カットパイナップルが動くから、僕は目で追う――
―― パク
男の口の中に消えた・・・
コップを持った。
・・・あれは、シュワシュワしたオレンジジュース。
シュワワ ・・・・
それを飲んで、男も食事を終えた。
「ニャー」
トッ ・・・ トトト
床に下りて、お先に外に出るのだ。
外はいい天気なので、お日様に挨拶するのだ。
・・・お日様はいつも無視するけど。
クォーーーー
外に出る開きっぱなしのドアに近づくと、鳥の声。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ ・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・・・・・
外に出ると、強い風が僕の耳にあたる。
「クァ」
鳥がいる。
手すりに乗って、こっち見てる。
「ニャー」
僕は鳥に挨拶する。
「クァ」
返事した。
・・・お日様も見習うべきである。
風が心地いいので、シッポを立てる。
―― ト
男の足音。
後ろ見ると、いた。
「・・・・・」
鳥を見つけた男が、少し離れて円を描くように手すりに移動する。
屋上の左と右の通路に繋がる通路で、手すりからは屋上のプールとかが見える。
「クァ―」
「ニャー」
・・・男は鳥を見ているだけ。
鳥もそれに気づいて、男を見てる。
ヒュルルルルゥゥゥゥゥゥゥゥ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・ ・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ ・・・・・・・・・・・・・・・
シッポと背中に風があたって、心地いい。
クォ ーーーー
「クァ・・・クァー」
バサササササササ ・・・・・・・・・・・・・・
上から別の鳥が呼んだから、手すりの鳥が飛んでった・・・
・・・・・ ―――― ・・・・・・
風に乗って、どんどん上に行く。
・・・僕は気づいた。
お日様は挨拶しても返事しないんじゃなくて、声が小さいのかもしれない。
鳥は空を飛んでお日様に近づけるから、話ができるのかな・・・
右を見ると、男も鳥みてる。
良く晴れて、空はまぶしい・・・・
上に向けていた頭をもとに戻すと、男が背中を見せている。
少し距離が離れて、こっち見た。
「来いよ・・・」
・・・呼んだ。
「ニャー」
僕は、右側の通路の方へ追いかける。
メタボネコたちを探すのかな・・・
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ クォーーーー
・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥウウウゥゥゥゥゥゥゥ ・・・・・・・・・・・・・