鳥の声

2012年08月30日 12時37分44秒 | 黒猫のひとりごと

ザァァァァァァァァァァ・・・・・・・ン             ・・・・・ァァァァァ  ・・・・・

           ・・・・・ァァァァァァァ・・・・・・        ザザァァァァ  ・・・・・・・・・・・

        クォーーーー                       クォーーーー

           カタ・・・

・・・イスからテーブルを覗くと、サラダとスパゲッティとパイナップルがある。

屋上にあるレストランで、海の音も良く聞こえる・・・

トマトソースのにおいがよく届く。

スパゲッティである。

僕がテーブルの縁から見ていると、男がこっち見た。

「ニャー」

僕はご飯のおすそ分けを期待する。

                            カタ  ・・・

・・・おや。

スパゲッティの陰に隠れて見えなかったけど、小皿があったようで、男がそれを持った。

                ポト                ポト

サラダからおいしそうなトマトを一切れと、カットパイナップルを一切れ小皿に乗せてくれた。

「ニャー」

僕にくれるのだ。

僕は男の左側にいたけど、男は右手で小皿を持っているから右側からテーブルの下に小皿が移動する。

       スル  ――

                     ――   トン   トトト   ・・・

僕はイスから下りて、小皿より早く床に到着。

                                             カタ

・・・・ニャ

マグロがいる。

「・・・・・・」

男は無言で、体を起こした。

食事するのだ。

マグロのお刺身が一切れ・・・

思わぬご馳走なのだ。

男のお皿には、マグロはいなかった。

僕にだけ頼んでくれたのだ。

「ニャー」

うれしい。

                   ペロペロ  ・・・         パク

食べる。

                           モグモグ   ・・・・         モグモグ   ・・・・

「ニャー」

おいしい。

                    ペロペロ  ・・・・      ペロペロ   ・・・・

続けて、僕はジューシーなトマトを食べる。

・・・メタボネコも一緒に歩いてきたのに、レストランには入ってこなかった。

お腹いっぱいだったのかな。

だけど、そのおかげで僕はマグロのお刺身を食べれたに違いない。

メタボネコとチンチラがいたら、男はきっとマグロのお刺身は頼んでくれなかったに違いない。

「ニャー」

僕は、ちゃんとこのことはメタボネコには内緒にしておくよ・・・

                     パタ

男のサンダルが僕のシッポにあたった。

                               パタ

それでシッポを上げて、サンダルの上に置く。

           ペロペロ

カットパイナップルをペロペロすると、甘くておいしい。

                        パク   ・・・    パクパク

食べる。

みずみずしくて、喉もうるおうのだ・・・

耳を傾けると、テーブルの上の音が聞こえる。

      ・・・・・ザァァァァ   ・・・・・ン             ・・・・ァァァン

・・・・              ・・・・・・ザザァァァァァ・・・・            ・・・・ン

                 ペロペロ ・・・・・

何も無くなったお皿を、ペロペロする。

「ニャー」

おいしいごはんを食べてしあわせな僕は、シッポを立てて余韻にひたる・・・

                          パサ  ・・・    パサ  ・・・

シッポを動かすと、男の足にあたった。

                   ズルル  ・・・

前足で、お皿を少し押す。

                      ――    タッ

イスに乗って、体を伸ばしてテーブルの縁から覗く。

男は、カットパイナップルを食べてる・・・

・・・ふふん。

僕の方が食べるのが早かったのだ。

               サク

カットパイナップルが動くから、僕は目で追う――

                                  ――  パク

男の口の中に消えた・・・

コップを持った。

・・・あれは、シュワシュワしたオレンジジュース。

                           シュワワ  ・・・・

それを飲んで、男も食事を終えた。

「ニャー」

                トッ   ・・・      トトト

床に下りて、お先に外に出るのだ。

外はいい天気なので、お日様に挨拶するのだ。

・・・お日様はいつも無視するけど。

                クォーーーー

外に出る開きっぱなしのドアに近づくと、鳥の声。

           ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ   ・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・               ・・・・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・・・・・

外に出ると、強い風が僕の耳にあたる。

「クァ」

鳥がいる。

手すりに乗って、こっち見てる。

「ニャー」

僕は鳥に挨拶する。

「クァ」

返事した。

・・・お日様も見習うべきである。

風が心地いいので、シッポを立てる。

                    ――  ト

男の足音。

後ろ見ると、いた。

「・・・・・」

鳥を見つけた男が、少し離れて円を描くように手すりに移動する。

屋上の左と右の通路に繋がる通路で、手すりからは屋上のプールとかが見える。

「クァ―」

「ニャー」

・・・男は鳥を見ているだけ。

 鳥もそれに気づいて、男を見てる。

               ヒュルルルルゥゥゥゥゥゥゥゥ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・                  ・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ   ・・・・・・・・・・・・・・・

シッポと背中に風があたって、心地いい。

                          クォ ーーーー

「クァ・・・クァー」

             バサササササササ    ・・・・・・・・・・・・・・

上から別の鳥が呼んだから、手すりの鳥が飛んでった・・・

                                    ・・・・・ ――――   ・・・・・・

風に乗って、どんどん上に行く。

・・・僕は気づいた。

お日様は挨拶しても返事しないんじゃなくて、声が小さいのかもしれない。

鳥は空を飛んでお日様に近づけるから、話ができるのかな・・・

右を見ると、男も鳥みてる。

良く晴れて、空はまぶしい・・・・

上に向けていた頭をもとに戻すと、男が背中を見せている。

少し距離が離れて、こっち見た。

「来いよ・・・」

・・・呼んだ。

「ニャー」

僕は、右側の通路の方へ追いかける。

メタボネコたちを探すのかな・・・

     ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・    クォーーーー

・・・・・・・・            ・・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥウウウゥゥゥゥゥゥゥ   ・・・・・・・・・・・・・


青い

2012年08月28日 12時55分19秒 | マーロックの日記

           クォーーーー  ・・・・・

             ・・・・・  ザァァァァァァ   ・・・・・・ン

・・・・ァァァァァァァ                       ザァァァァァァァ   ・・・・・  ン

まぶしい・・・・

                  キュルキュル

チンチラがいる。

                       ガタ  ・・・・

「・・・・・・・・」

・・・・右側の腕とかがしびれてる。

展望室のイスに上半身だけ横になっていたら、寝てた・・・

右手を広げたり、握ったりする。

感覚が戻ってきた。

  ・・・・・ァァァァァァァァ・・・・・・              ・・・・・・・・・・・

             ・・・ザァァァァァ・・・・  ン               クォーーーー

空が青い。

日が高い・・・

結構ねてたらしい。

瞬きする。

メタボネコは、寝る前に見えていた所と同じ場所にいる。

目を閉じて休んでいるのか、寝てるのか分からない。

                クォーーーー

晴れてて、鳥がよく見える。

・・・展望室には、他に人はいない。

                    トコ  ・・・・

立ち上がる。

海がよく見える。

太陽の光を反射して、きらきらしてる。

まだ大きな波は残っていて、船の揺れも、ゆっくりだけど感じる。

・・・肩甲骨を内側に動かすように、肩を反らせる。

よく寝た。

屋上の通路を見下ろすと、クルーが出てる。

安全のために屋内に入れてあった長イスが、いくつか戻されてる。

もう出てもいいのかな・・・

                ――  トッ      トコ

階段に向かう。

メタボネコ見ると、まだ丸まってる。

「来るか・・・」

・・・メタボネコの耳が動いた。

            ノソ            ノソ

ゆっくり来る。

「キュキュキュ」

チンチラも来た・・・

                タッ        タッ          タッ

下りる。

        ・・・・・・・ザァァァァァァァァ  ・・・・・・・ン        ・・・・・・・・・

・・・・ザザザァァァァ   ・・・・・・             ・・・・・・・ァァァァァァ    ・・・・・ン

海の音が、不規則な様なそうでない様な感じ・・・・

いい音。

・・・風。

通路に出るドアが開いているから、風が流れてる様。

              トコ          トコ

    ・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ  ・・・・・・・

            ・・・・・・ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ  ・・・・・・・・・・

通路に出ると、風が強い・・・

少し冷たくて、いい気分。

・・・ここは船の前の方で、後ろの方にある屋上の建物にはレストランがある。

そこに行って、フルーツジュースでも飲もうか・・・

後ろ見る。

おや。

「ニャー」

・・・そろそろメタボネコが来るかと思って見たら、黒猫。

頭とシッポを上に向けてる。

黒猫も強めの風が心地いいのかな。

「キュキュ」

メタボネコとチンチラも来た。

                 トコ       トコ   ・・・・

      ・・・ト  ト  ト    ・・・・・

・・・移動すると、黒猫たちも一緒に来る。

歩いて後ろの方に行こう・・・・・

      ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・     クォーーーー

・・・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・           ・・・・・・・・・・・・・・・・

     ・・・・ザザァァァ  ・・・ン                     ・・・・ザァァァァァァ・・・・・ン


でこぼこ

2012年08月27日 12時32分09秒 | 黒猫のひとりごと

   ・・・・・   タッ

僕は動きを止める。

・・・・チワワや子ネコたちは、ノロマさんたちに連れ去られた。

僕は何とか攪乱しようとしたのだけど、だめだったのだ。

リスも、ノロマさんが首から提げた小さな袋に入ってしまった。

ワナだと気づかなかったのだ・・・

追い詰められた僕は、素早く動いてここまで来た。

・・・後ろを見たけど、誰も来ない。

僕だけ。

「ニャー」

散歩する。

            ト  ト  ト    トト    トトトト   ・・・・・・

本の部屋の扉が開いてるので、中に入る。

外の音も小さくて、静か・・・

人がいる。

少しだけど。

                           ――  トン

本がたくさんある棚じゃなくて、ソファーの後ろにある低めの棚に乗る。

                      クルクル  ・・・・

そこに丸いのがあるので、回す。

表面は、少しでこぼこしている。

宝物の地図かもしれない。

               クル   クル       クルルル    ・・・・

前足で何度も回すと、球の回る勢いが増した。

                                     ―――

僕は頭を近づけて、ひげをあてる。

回るのが止まった。

視線を感じたので見ると、人が見てる。

手を挙げた。

「ニャー」

少し笑った人は、また本に目を戻した。

                      スリスリ

シッポでスリスリすると、やっぱりでこぼこ。

                                 スリスリ

頭でスリスリする。

ニャ

・・・・ホコリがついた。

                                 トン

棚から下りて、僕は廊下に向かう。

              ト   ト    ト    ト      ・・・・・

                          ・・・・・ォォォォォォォ    ・・・・・・・

・・・廊下には人はいなくて、外の音が低く響いてる。

すぐそこにエレベータがあるけど、僕はそのそばの階段に向かう。

3つ階段を上って、僕は止まる。

前足を片方、もうひとつ上にのせる。

横向きになって、後ろ足も片方のせる。

そして、そのままひとつ階段を上る。

体を伸ばした僕は、2つ上の階段に前足を両方のせる。

                ――   タッ    タッ

後ろ足も、前足と同じところまで上る。

後ろを見ると、下は少し遠い。

階段をずっと下りれば、コックさんのいるキッチンがある。

あそこにはいろんな食べ物がある。

だけど朝ごはんも食べたし、僕は下りないことにした。

                                       

もうひとつ、階段をのぼった・・・

                          ニャー

                     ・・・・・・    ォォォォォォォォォォォォ・・・・・・・・・・・・・・・


まるまる

2012年08月26日 13時27分16秒 | マーロックの日記

     クォーーーー        ・・・・サァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・

・・・・ザァァァァァ・・・・・・ン               ・・・・ザァァァン

         ・・・・・・                 ・・・・・ザザァァァァァ   ・・・・・・ン

島が近くにあるのか、鳥が飛んでる。

雨は弱くなった。

海はよく揺れているようで、波の音の方が雨の音より大きくてよく聞こえる。

前部デッキの一番高い場所に、展望室がある。

そこからだと、どの方角も見える。

空は雲に覆われてる。

その向こうで太陽が昇っているから、少し明るくなってる。

朝ごはんを食べてお腹いっぱいの私は、雨や霧で見晴らしの良くない海を見てる。

南下していた船は、そろそろ西に向かう。

             クォ ーーーー

・・・ここから南、アフリカ大陸の北部にも寄港予定だったけど、治安に不安があるという事で延期されていた。

他の寄港地に寄っていたけど、結局寄港しないことが決まったと、さっき船内放送があった。

それで、船は西側に行く。

西の半島の国は、財政問題に苦しんでいる。

東にある国は、内戦が続いてる。

食べ物がなくて困っている人が大勢出ている様。

・・・3年前に10億人を超えた世界の栄養不足の人の数は、2年前に9800万人減って9億2500万人になった。

それでも6秒に1人の割合で、栄養不足の子供がどこかで死んでいる。

サハラ砂漠よりも南のアフリカは、サブサハラ・アフリカと呼ばれている。

この地域の3人に1人が飢餓で、飢餓人口の絶対数も増加している。

食糧価格が高くなっていて、食糧援助団体が十分な食べ物を購入できなくなっている。

経済の悪化によって、食糧支援向けの資金も減少している。

さらに、サブサハラ・アフリカなどへの農業開発の支援投資が、これまでで最低水準になっている。

世界銀行もこの状態の誤りを認めていて、資金を農業開発に向ける必要があるとしている。

気候温暖化への抵抗力が高く、温暖化を緩和させる農業は可能で、そうしたプロジェクトも進行している。

        ザザァァァァ・・・・ン

   ・・・・・ァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・       ザァァァァ     ・・・・ン

小さな音が聞こえたので見ると、メタボネコがいる。

チンチラも一緒にいる。

今日も屋上には出ないように、船内放送があった。

それに加えて、今日はノロマさん達がネコサーカスの練習をするらしい。

それでメタボネコのダイエット散歩はお休み。

シャープさんはシャープネコと、シアターに向かった様。

メタボネコとチンチラは、ここまで散歩してきたらしい。

「ミャゥ」

鳴いた・・・

・・・まだ、まるまるしてる。

栄養不足の人がたくさんいるけど、同じくらい肥満の人もいる。

私は体を曲げて、メタボネコの耳をさわる。

目が細くなった・・・

チンチラは展望室の真ん中にあるイスに飛び乗っていて、動き回ってる。

口を動かしていたメタボネコは、その場で伏せた。

          パタ

シッポが動いて、丸まった。

寝るのかな・・・

      ・・・・・・・サァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・

  ザザァァァァ・・・・   ・・・ン                     ・・・  クォーーーー

             ・・・・ァァァァァァァァ  ・・・・・         ・・・・ザァァァァァ   ・・・・ン


こんがり

2012年08月25日 15時25分45秒 | マーロックの日記

           カタ  ・・・・

                        ニャー

テーブルに私たちが頼んだ朝ごはんを運んでくれたウェーブさんは、足元にいる黒猫をつついてる。

焼いたお魚のいい匂い・・・

朝と夜のご飯は、メインダイニングに行くとみんないる。

ノロマさんとエレガントさんが早くて、大きな丸いテーブルにいつも座ってる。

それで後から来る私たちは、そのテーブルに集まる。

だけど、今日は私が一番乗り。

その私が焼き魚を注文したのがきっかけで、後から来たノッポさんやノロマさんたちも、焼き魚。

テーブルの下の黒猫たちも、お魚もらってる。

ノロマさん達と少し会話したウェーブさんが、去った・・・

「いただきます」

「・・・いただきます」

ノロマさんが言ったから、私も言った。

「いただきます」

「いただきます・・・」

エレガントさんとノッポさんも、真似した。

「・・・・・・」

シャープさんは無言で、でも頭を少し下げてそれらしい仕草をした。

お味噌汁と白いご飯もある。

私とノロマさん以外も、お箸を使うのには慣れてる。

お醤油をかけて、お魚の身と大根おろしを一緒に食べる。

すぐに右手で持っていたお椀から、ご飯を運ぶ。

                   モグモグ  ・・・・

・・・おいしい。

「ニャー」

テーブルの下で、黒猫たちも魚を食べているみたい。

      パク    パク

                   ・・・   モグモグ   ・・・・

18歳か19歳のある日、大勢で食事をしていた。

私は焼き魚とお味噌汁で、ご飯を4杯くらい食べたと思う。

勢いよく食べていたから聞かれたのか、自分から言ったのかよく覚えてないけど、このサバはおいしいと言った。

すると9歳くらい年上の男性に、今食べているのが何と言う魚か知っているかと聞かれた。

「知ってますよ、サバでしょ」と、答えた。

短時間にごはんを何度もおかわりするので、ちょっと様子を見に来た料理人さんに、その人が私がサバだと思っていることを話した。

2人は笑っていたけど、食べるのに集中していた私はそれを横目に、何を当たり前の話をしているのだろうと、あまり気にしていなかった。

だけど、どうやらあれはサバではなかったらしい。

1か月後ぐらいにその話をされた。

その時に実際は何という魚だったのか聞いていなかったので、今も何とサバを間違えたのか知らない。

      モグモグ  ・・・・

                      パクリ

お味噌汁も暖かくておいしい。

温度はそれを構成する粒子の並進運動エネルギーの平均で、高いほど温度が高い――粒子の質量中心の運動エネルギーの平均ということ。

平均エネルギーそのものを温度と呼べばいいのだけど、現在はケルビンと言う温度目盛との間に換算項を置くことになっていて、その比例定数kは1.38×10-23J/Kである――摂氏の温度目盛りは、ケルビンの目盛の273.16が0になっている。

水や酸素などの分子は、並進運動の他に回転したり振動したりする――分子を構成する原子が、互いの距離を変化させることで振動する。

こうした分子にエネルギーを与えると、並進運動と回転運動と振動にそのエネルギーが振り分けられる。

ヘリウムやアルゴンは分子を形成しないので、並進運動しかしない。

酸素や水の分子のように3つの運動をしている場合、並進運動しかしない場合よりも温度を上げるのによりエネルギーがいる――比熱が高いことを意味する。

水は比熱が高いので、熱しにくく冷めにくい。

このため気温を一定に保つ効果が高く、砂漠のように乾燥した場所では昼と夜の気温差が激しくなる。

                   モグモグ・・・・

                                  ゴクゴク  ・・・・

私は冷たいお茶を飲む。

飲み物と食べ物の組み合わせは気にしないので、フルーツジュースでも良かった。

だけどお茶にした。

ちゃんと、カットパイナップルもある。

・・・メインダイニングの扉に大きな人が見えたから見ると、斧さん。

今日はお休みらしいけど、朝の掃除はしていた。

朝ごはんを食べに来た様である・・・

            ニャー

      パクパク ・・・                 パク

   ―――     ポロン ♪             ポロロロ  ・・・・  ♪

    ・・・・・・          ボロロロロロロロン   ♪            ポン ポン   ♪


ニンジンネコ

2012年08月21日 12時37分40秒 | 黒猫のひとりごと

     ・・・・・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・

                ・・・・・・・・・・・・  ァァァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・・・・・・・

・・・廊下に響く音が、いつもより軽い。

目覚めてシャワーを浴びた男は、部屋を出た。

一緒に、僕とニャッティラも部屋を出た。

僕らは階段を下りて、レトロな車に向かう。

男も階段までは一緒に来たけど、そこから上に行った・・・

朝ごはんはまだ。

            サヮサヮヮヮヮ  ・・・・・・・

商店街の木が揺れてる。

男の部屋を出るとき、まだ窓の外は暗かった。

だから人間は少ない。

お店の準備をしている人はいる。

   ・・・・・・  ァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・

                                 ――  ガサ

・・・レトロな車の向かいにある僕らのトイレに、ノロマさんがいる。

掃除してるのだ。

すぐ近くに僕らの秘密基地であるレトロな車があるので、ばれないように足音を消す。

ニャ

こっち見た。

「・・・ニャ~」

僕は偶然を装う。

「おはよう」

「ミャ~ゥ」

「ミー」

ノロマさんの影で見えなかったシロネコが、こっち見て鳴いた。

シロネコは、トイレの順番待ちかな・・・

ノロマさんは、またトイレの掃除してる。

――チャンスである。

        タッ   ――

                           ――  タタタ

足音をなるべく消して、でも僕は素早くレトロな車の中に入る。

「クゥ」

チワワと子ネコとリスがいる。

「ニャー」

素早くあいさつした僕は、後部座席の窓際に行く。

外をのぞくと、ノロマさんの後ろ姿。

気づいていないのだ。

「ミャ~ォ」

ニャッティラが現れて、子ネコが跳びかかった。

                              スポ  ――

ニャッティラはつつクッションの中に入った。

おや。

チワワがニンジン持ってる。

きっと、ノロマさんの部屋から奪ってきたに違いない。

だけど、あれは食べられない。

ニンジンのフリしたクッションである。

もしかしたら、チワワはそのことに気づいていないのかもしれない。

・・・なかなかやるのだ。

ニンジンネコは難しそう・・・

「クゥ」

チワワは、ニンジンクッションを抱えた。

大きいので、ニンジンのフリしたクッションだと気づいてもよさそうなもんである。

・・・大きいから、ご馳走ニンジンだと思って大事に抱えているのかもしれない。

僕は、ほっとくことにした。

               スルスル    ・・・・・

前のイスに移動する。

ハンドルの前にリスがいて、見上げてる。

黒い巾着がある。

            ゴソゴソ  ・・・・

僕は、頭を中に入れて帽子にする。

「ニャー」

「キキ」

前が見えないけど、黒い僕が黒い巾着を被ってるから、リスはそのことに気づいてないに違いない。

僕はそのまま後ろを見る。

ネコのフリした巾着を、ニンジンクッションに見せるのだ・・・

             ミャゥ          ミャ~ォ  ・・・

  ・・・・・・・   ・・・・ァァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・・・

                 ・・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァ     ・・・・・・・・・・・・・・・


低めと高め

2012年08月20日 14時19分39秒 | マーロックの日記

ザァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・

             ・・・・・・・・・・・・・・・     ァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・・

・・・雨の音がする。

低い音もあるし、高い音もある。

右手の人差し指が、本の中ほどに挟まってる・・・・

左手にはシッポ。

・・・お腹にニャッティラが乗ってる。

部屋にはオレンジ色の照明が薄ら点いたまま。

寝てしまったらしい・・・

部屋の空気は少し冷たい。

でもニャッティラがお腹に乗ってるから、暖かい。

                        パタ

右の人差し指を引いたら、本が閉じた。

  ・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・・・・・

           バサ  バサ        ・・・・・・ザァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・

横を見ると、テーブルの上に黒猫がいる。

靴用の馬毛のブラシに、スリスリしてる。

あれはやわらかくてフサフサしてるから、黒猫が気に入っている。

大き目の、手になじむように少し反ったウッドグリップで、馬毛は高密度で、いいブラシである。

靴用のは、扉付きの棚に入れてある。

黒猫用のは黒毛のブラシで、棚の上に置いてる。

それを、テーブルまで運んだらしい。

             ゴロ

・・・私が寝返りをすると、ニャッティラがベッドから下りた。

ニャッティラは大きいから、黒猫よりも重い。

     ・・・・・・・・ザァァァァァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・                ・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァァァ    ・・・・・・・・・

重さはそれに働く重力の力で、質量と重力加速度の積になる。

地球での標準重力加速度は9.80665Nで、標高や緯度によってこの値は変わる――極地と赤道上では1%ほどの差が出る。

なので場所や高度によって違いはあるのだけど、標準加速度で計算すれば、1kgの物体は1×9.80665で9.80665Nとなり、1kgfとか1kgwと書いても同じ意味になる――現在ではNが一般的。

Nは力の単位でニュートンと読み、これは1kgの質量を持ったものを1秒間に1mの加速度を生じさせる力――1N=1kg・m/s2

物理学は、この世界で起きるいろいろな事を説明しようと試みる。

その際、長さLと質量Mと時間Tという、3つの基本的な物理量を使ってそれらを記述する。

速度は距離を時間で割った量で、L/Tという次元になる。

加速度は単位時間当たりの速度の変化の割合で、L/T2となる。

運動量は質量と速度の積でML/T、力は単位時間当たりの運動量の変化率でML/T2

様々な形態をとることのできるエネルギーは速度の2乗と質量の積で、ML2/T2という次元を持つ。

―――現在までの精度では、時間並進と空間並進に対して物理法則は不変であり、この対称性はネーターの定理によってエネルギーの保存と運動量の保存を意味する。

ロケットは燃料を高速度で噴射することでその運動量が減るので、運動量を保存するために反対方向に減ったのと同じ量の運動量で動く。

運動量は質量と速度の積なので、同じ質量の燃料なら、なるべく速く噴射した方が推進力が高くなる―――

仕事率はパワーとか、分野によっては電力と呼ばれ、単位時間当たりのエネルギーの変化率でML2/T3

基本となる3つの単位は、cgsとMKSという2つの単位系のどちらかが使われる。

cgsはセンチメートルとグラムと秒の単位系で、MKSはメートルとキログラムと秒の単位系。

どちらの単位系を選んでもよく、扱う対象によって手ごろな方を選べばいい。

           バサ  バサ        ・・・・・・ァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・

・・・・・   ザァァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

質量は動かしにくさの量で、慣性質量と重力質量の2つの定義があり、ローランド・エトヴェシュによって10億分の1の精度でそれらが等価であると確認され、現在では1兆分の1にまで精度が上がっている――ニュートンも1000分の1の精度で確認していた。

ある物質の質量は、その組成は無視して示すことができる――電子でも惑星でも車でも、それらを記述するのに別の質量を使う必要はない。

以前は、静止している物体の質量を意味する静止質量と質量は区別されていたけど、今は質量と言った場合、それは静止質量を意味している。

慣性質量は等速運動を続けようする慣性の力を表す量で、慣性質量miはmi=F/aとなる――Fは力でaは加速度。

ある物体を1Nの力で引っ張って1m/s2の加速度なら、mi=1/1でその物体の慣性質量は1kgである。

量子的なゆらぎや超伝導の中は別だけど、光は常に光速で移動していて減速も加速もしないので、光の質量は0である――光速で移動する粒子はすべて質量がない。

重力質量は、その物体の重さが基準物体の何倍であるかで知る事が出来る。

人間はその基準物体として国際キログラム原器を使用していて、これと重さが同じならその物体の重力質量mgは1kgになる。

月にキログラム原器を持っていけば、月は地球より重力加速度が小さいので軽くなるけど、それと同じ重さの物体はやはり1kgなのである。

重さは場所によって変わるけど、質量は場所を変えただけでは変化しない。

だけど、質量が変化することはある。

長い間、質量は保存されると考えられてきた。

現在でも、中学校の化学の授業で化学反応の前後で質量の総和は変わらないと教えられることが多いと思う――これは近似的に正しいもので、通常使うような装置では質量の変化には気づけない。

現在では質量はエネルギーのひとつの形態だと理解されており、保存するのは総エネルギーなので、質量は減ることも増えることもある――私たちの質量の大半はエネルギーで説明されている。

質量のエネルギーはE=mc2で求めることができる――これは有名な式だけど、アインシュタインが最初に発表したのはm=E/c2

cは真空中を進む光の速さ299792458m/sで、Eはエネルギーで単位はJ、mは質量で単位はkg。

Jはジュールで、1Nの力が力の方向に物体を1m動かすときのエネルギー。

1kgの質量は、8.98755×1016Jというとても大きな量になる――1Jは1.11265×10-17kg。

67年前の8月6日に私の祖国に投下された原子爆弾は、核分裂によって約0.7gの質量がエネルギーに変わって、多くの人生を奪い街を破壊した――続く8月9日の原爆は、約1gの質量がエネルギーに変わった。

太陽は核融合で、1秒間に約4450000トンの質量が失われている――だけど、太陽は質量が約1989100000000000トンの1000億倍あるので平気。

エネルギー資源は争いの原因なので、どこか特定の場所から沢山得たりエネルギー源を偏らせるのはリスクがある――そこが売ってくれなくなると困る。

実験炉の建設が進められている核融合炉は、海から燃料が得られ、現在の原子炉のようにメルトダウンの恐れもないので、実用化に成功すれば、資源をめぐる争いを変えることができると思われる。

そして温室効果ガスも出さない。

太陽光や風力を使った発電も膨大な発電量の潜在力があり、特にこれらは広範囲にたくさんの数が敷設されるほど、供給安定性が高まる――どこかは晴れているだろうし、風も吹いているだろうからである。

太陽光は昼しか発電できないけど、電力負荷平準化によって大規模な発電施設を減らせる――NaS電池のような蓄電池の普及でも。

このためには、スマートグリッドの敷設によるインフラストラクチャ―の整備が必要になる――超伝導電線を使った直流送電も、実用化できればメリットが大きい。

太陽熱発電はエネルギーをためておく方法が研究されている。

   ザァァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                     ・・・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・・・・・

・・・起きる。

お茶飲もう。

冷蔵庫に入っていたと思う・・・

                  バサバサ  ・・・・

                            ニャー

私が立ち上がると、黒猫が鳴いた。

水ほしいのかな・・・

それともフルーツジュースかな。

・・・黒猫はブラシの上に頭を乗せて、動きを止めた。

       トッ   ――

                     トン    トン             ・・・・ カタ

ブラシを銜えて棚に戻した。

・・・時計を見ると、朝の2時。

             カチャ

冷蔵庫を開ける。

飲み物飲んだら寝よう・・・

・・・・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・

             ・・・・・・・・・・・・・・・       ザァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・・


バサバサ

2012年08月18日 14時10分10秒 | 黒猫のひとりごと

   ・・・・・・・・ザァァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・・・・・

               ・・・・・・・・   ・・・・ァァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・・・・

               バサバサ   ・・・・・

・・・男がフサフサのブラシで靴をバサバサしてる。

部屋の灯りはオレンジ色のだけで、明るくはない。

船が揺れるし、チワワたちはノロマさんの部屋に行った・・・

僕とニャッティラは、男の部屋。

ベッドに座ってバサバサしている男の横で、ニャッティラはシッポを動かしてる。

男の部屋もフワフワしたのが床に敷かれて、その上では靴を脱ぐ。

      ト       ト

・・・男が立ちあがてこっち来る。

「ニャー」

                           カタ  ――

僕の横を通り過ぎて、フワフワの端っこにある扉のついた棚を開けた。

靴を入れてる棚である。

                                        ――  パタン

中に靴を入れて扉を閉めた。

      スリスリ

僕は男に近寄って、スリスリする。

「ニャー」

僕もブラシでバサバサしてほしいのである。

                          コト

ニャ

無視した男は、ブラシを置いた・・・

・・・・違うブラシを持ってる。

それを持ってベッドに向かうので、僕も一緒に歩く。

                       ――   ストン

ベッドの上に座った男の上に乗る。

                 バサバサバサ   ・・・・・・

・・・バサバサが始まった。

                                 ・・・・・   バサバサバサ

「ニャー」

いい気分。

「耳の掃除しよう・・・・」

・・・男は僕を押さえつけて、耳をさわる。

「ニャー」

耳の内側をきれいにしてくれているのだ。

         ・・・・    ゴロロロ   ・・・・・

   ・・・・・・・・・・・・ザァァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「・・・・・・・」

反対側の耳も終わった。

「ニャー」

                           ――  トン

僕はお礼を言って、男の上から下りる。

「ミャ~ゥ」

・・・僕のを見ていたニャッティラが、すかさず男の上に移動した。

                バサバサバサ   ・・・・・

バサバサしてもらってる。

                              ト  ト  ト

                                          ――   トン

パソコンのあるテーブルに乗る。

横になると、ひんやり。

僕は窓を見る。

カーテンは開いていて、お日様がいれば空や海が見える。

今は夜だから、見えない。

窓には雨が引っ付いてる。

          ピカピカ  ――

・・・雷が光って、落ちてる雨がたくさん見えた。

                       ゴォォォォォ   ・・・・   ン

                                     ゴロゴロゴロ   ・・・・・・・

雷が鳴った。

   パタパタ

返事しないといじけた雷がやって来るけど、今日は何度も鳴くのでシッポでテーブルを叩いて返事する。

・・・・それとも雷は歌ってるのかな。

そうだとしても、それに合わせてネコダンスをするのは難しいのだ。

鳴く間隔がバラバラなのである。

大きく鳴くから、疲れて続けて鳴けないに違いない。

・・・・それとも雨と一緒に歌ってるのかな。

あり得るのだ・・・・

でもひんやりしたテーブルを転がってる僕は、ネコダンスはしない。

僕は前足の指を広げる。

そのままテーブルをタッチ。

ひんやりする・・・・

      ・・・・  ゴォォォン  ・・・・              ・・・ゴロゴロゴロ  ・・・・  ♪

・・・・・・・・ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・・・

                  ・・・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァ    ・・・・・・・・・・・・・・・・・


水の粒

2012年08月18日 00時00分36秒 | マーロックの日記

    ザァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・              ・・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・

海が揺れてる・・・・

船も揺れてる・・・・

巨大な船だから普段は揺れは感じない。

10階デッキの後部にある、老夫婦の部屋にいる。

夕食に招待されたのだ。

クルーたちは、ウェーブさん以外はまだ仕事でいない。

私はバルコニーに出ている。

ここだけで、私の部屋の3倍以上の広さがある。

上の階が屋根になっている。

船の後部は斜めになっていて、手すりの方は屋根がない。

私は内側の、屋根の下にいる。

風が強いから雨は飛んでくる。

砕けた波も舞いあがって、飛んできてると思う。

日も沈んで空は暗く、たまに雷が光るときをのぞくと、遠くは見えない。

部屋から漏れる灯りが届くのは、手すりの少し向こうまで・・・

それで、雨と砕けた波の粒が暗闇から飛んでくる。

          ・・・・   ゴォォォン

  ・・・・・・・・ザァァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昼過ぎに、老夫婦の部屋に斧さんがやってきたらしい。

バルコニーにあるテーブルとイスを、内側に集めて動かないように固定するためである。

ロープを使ってる。

テーブルがひっくり返されていて、その足にイスを横にして固定してる。

そして全体を手すりに2か所で繋いでる。

        ミャ~   ・・・・・

・・・・後ろを見ると、ガラスのドアは閉じている。

部屋の中では黒猫たちが遊んでる。

チワワも来てるから、老夫婦は仮面を付けている。

仮面は何種類か持っているらしくて、初めて見るものである。

チワワにはばれているけど、子ネコがあの仮面を警戒している。

ソファに座ってチワワを膝に乗せている老夫婦の仮面を、テーブルの上に乗って子ネコが威嚇している。

ネコパンチをしようとしているみたいだけど、老夫婦が顔を近づけると、迫る仮面に驚いて逃げる。

・・・それを繰り返している様である。

同じテーブルにはメタボネコが仰向けになっていて、ノロマさんとエレガントさんに捕まっている。

レトリバーは、ソファの側で丸まってる。

リスはシャープネコの背中にしがみついていて、広い部屋を移動してる。

                カリカリ   ・・・

私が部屋の中を見ていたら、それに気づいたシロネコがやって来た。

                             ・・・・     ガラガラ

ドアを少しスライドさせると、出てきた。

「ミー」

ふさふさのシッポが、少し浮いてる。

・・・それを私が見ていると、シロネコが上を見上げてシッポをもっと浮かせた。

             フサ  ――

手を伸ばしてシッポをさわる。

                                 スル

すり抜けた。

                                             パタ

お座りしたシロネコの側に、シッポは下りた。

海の方を見てる。

遊びに来たわけじゃないみたい。

シロネコも、暗い向こうから飛んでくる水の粒を見ている。

私も、シロネコの方から手すりの方を向く・・・・

             ピカ ――

                            ゴロゴロゴロ  ・・・・・・

・・・・・  ァァァァァァァァァァァァァァァァァァ    ・・・・・・・・・・・・・・・・・

        ・・・・・・・・・・・・   ザァァァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・


水の下

2012年08月15日 14時49分46秒 | 黒猫のひとりごと

   ザァァァァァァァァァァァァァァァ  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

      ・・・・・・・・・            ・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・

・・・僕は滝の下にいるみたい。

船に乗っていたのに・・・

                         ぺタ

ニャ

僕の頭にシッポ。

                     バシ

ネコパンチでどける。

僕は2回瞬きする。

仰向けの僕は寝ていたようで、頭にあったのはニャッティラのシッポなのだ。

   ・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・

            ・・・・・・・・・    ・・・・ザァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・

             ―――   ・・・・

僕は体を伸ばす。

雨の音がすごい・・・

ガラスの天井が滝になっていて、水の下にいるみたい。

外の景色が動く。

ゆっくりだけど船が揺れてる。

                      クルン

僕は起きる。

・・・壁にもたれた男が寝てる。

子ネコは男のお腹で寝てる。

レトリバーが少し目を開けて僕を見た。

寝てないのだ。

チワワとリスは寝てる。

ニャッティラはシッポが動くけど、寝てるのかな。

                               バシ

・・・僕は少し移動して、ニャッティラの頭を叩く。

反応はない。

                バシバシ  ・・・

                                  バチン

右前足で2回たたいて、左前足で一回たたいた。

・・・耳が動いたけど、寝てるみたい。

       スタ  ・・・       スタ

さらに移動する。

男が寝ているので、叩いてみる。

                          ―――

ニャ

僕が前足をゆっくり浮かせたら、男の目が開いた・・・

「ニャー」

寝てなかったのかな。

・・・それともタイミングよく起きたのかな。

              スリスリ

僕は浮かせた前足で、耳をさわってごまかす。

男が上見た。

                         スタ  ――

レトリバーよりも上の段に行く。

そこからレトリバーの背中をクッションにして仰向けになる。

天井がよく見える。

するする水が流れてる。

みずみずしいのだ・・・

・・・・・・・・・ァァァァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・

             ・・・・・・・・・  ・・・・・ザァァァァァァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・・・・・・・・