お花見団子

2007年03月31日 19時04分55秒 | 黒猫のひとりごと

散歩をしていると、桜を見物している一団と出会う。

「ニャー」

挨拶をしたらお花見団子をくれた。

桜色の団子をかじる。

「ニャー」

おいしい。

残りの串を銜えて桜の木の上に登る。

空がきれい。

桜の花びらが目の前に見れるのだ。

ネコ冥利。

木の上で白いお団子を食べる。

「ニャー」

おいしい。

ここは田舎なので、そんなに人がいない。

みんな好き勝手に桜を見物している。

「ワン」

犬がいる。

木から下りてみる。

「ワン」

最後のヨモギ色のお団子をあげる。

「ワン♪」

食べた。

僕はもうおなかが一杯なのでいいのだ。

去る。

・・・・・・

犬が付いてくる・・

「ニャー」

「ワン」

・・しょうがないので上に乗る。

すると、ひと際大きな桜の木の下にやってきた。

「ヮゥ・・」

寝た。

僕も木の上で寝ることにする。

サワサワサワ・・・・


アイスボール

2007年03月29日 11時22分49秒 | 黒猫のひとりごと

人間にさらわれて、森の中の村にやってきた。

あれからだいぶ経つが、まだ帰らないらしい。

しょうがないので今日も散歩。

「ニャー」

小さな子供が2~3人で遊んでいる。

近づいてきた・・

ベタベタさわる。

つねる。

ひっぱる。

めんどくさいので好きにさせておく。

頭をなでている。

しっぽを振っておく。

掴んだ。

・・・・・

アイスボールをくれた。

「ニャー」

おいしい。

冷たい・・

おや?

僕を抱えて走り始めた。

「ニャー」

困った。

やってきたのは土管が積まれている場所。

10本以上積まれている。

ここが子供たちの遊び場らしい。

中に入る。

土管の反対側は、切り立っている。

子供が遊ぶには危ないのだ。

「ニャー」

僕の忠告も無視して遊んでいる。

土管の上に登る。

お日様が心地よい。

おや、よく見るとこの森は周りを山に囲まれた谷間らしい。

上のほうで鳥があわただしく飛び始める・・

風が来るのだ。

「ニャー」

子供たちに注意する。

・・すでに土管の中に避難している・・

僕もちょっと失礼。

土管の穴から外を見る。

砂埃が舞い上がる。

かなりの突風。

おや、こっちに来る・・

「ニャー」

土管の中が砂だらけ・・

風の向きが悪かった。

外でブルブルする。

頭にきたので土管の上で寝る。


お彼岸

2007年03月23日 16時38分33秒 | マーロックの日記

連日の雨で風邪を引いた。

ようやく治ってきた体に鞭打って散歩する。

いい天気である。

おや、ネコが散歩をしている。

後をつけてみよう・・

「ニャー」

ぼた餅を見つけたらしい。

お彼岸のお供え物である。

たしか、鞄の中に水鉄砲があったはず・・

あった。

散歩に行くのに鞄を持ってきて良かった。

パク

チュ

「ニャァー」

逃げた。

これで、もうお墓のものに手を出すことはあるまい。

しかし、おいしそうなぼた餅である。

宿に帰ればあるかも知れない。

帰ろう。


ぼた餅

2007年03月23日 16時30分39秒 | 黒猫のひとりごと

ここは、僕の住んでいる街に比べ、人間が少ない。

大きなビルも無い。

歩いていると、お墓が見えてきた。

人間は、死んだ仲間を大切にする。

その点は感心するのだ。

墓石に近づいてみる。

「ニャー」

ぼた餅を見つけた。

辺りを見渡す。

「ニャー」

誰もいない。

ちょっと食べてしまうのだ。

お墓の人間もそれを願っているのだ。

おなかが減っては散歩も出来ないのだ。

食べ物は、生きているものの役に立てねば・・

パク

チュ

「ニャァー」

背中に水がかかったのだ!

お化けのたたりなのだ!

逃げる。

――

恐るべし、お墓。

でもおいしかった。

神社がある。

中で寝るのだ。


梅干

2007年03月21日 14時15分22秒 | 黒猫のひとりごと

今日もポカポカいい天気。

ゴロゴロする。

おや、アリが散歩をしている。

小さいのだ。

「チュンチュン」

スズメがピョンピョン跳ねている。

話しかけてみるのだ。

「ニャー」

「チュンチュン」

坂の下で人間がお弁当を広げている。

しめしめ。

コッソリ近づいて・・

パク!

何か奪ったのだ!

ニャー

心の中で鳴く。

僕は不良ネコ。

・・・・・

すっぱい・・

「ニャー」

梅干なのだ。

口がシワシワする。

体がブルブルする・・

水を飲みに行こう。


イチゴ

2007年03月18日 15時20分16秒 | 黒猫のひとりごと

「ニャー」

お日様が出て暖かい。

川もおとなしくなって、水がいなくなった。

岩の上に人間が座っている。

近づいてみる。

ボーっとしているようだ。

なにかとちょっかいを出してくる人間も、年を取ると大人しくなる。

気持ち良さそうなので、僕も隣で日向ぼっこをする。

――

人間がイチゴを取り出した。

ドキドキ

僕にくれるらしい。

いい人間なのだ。

遠慮なく頂く。

ヒョイ

イチゴが消えた!

人間が笑っている・・

「ニャー」

年寄りの癖に大人気ないのだ。

奪い取ってやる!

「ニャー」

僕の背中にイチゴを当ててくる。

この人間、伊達に年をとっていないのだ。

「ニャー」

くれた。

おいしい。

ポカポカして気持ちいいので寝る。


ベーコン

2007年03月17日 05時43分04秒 | 黒猫のひとりごと

「ニャー」

目が覚めた。

いつの間にか宿に帰っている。

外は雨。

遊びに行ってくるのだ。

・・・

何かにつけて僕を捕らえる人間がいる。

椅子に座ってうたた寝している。

パシ

ネコパンチをお見舞いしておく。

バコ

机の上の本を床に落としてやる。

「ニャー」

外に出よう。

「コケ」

鶏がいる。

「ピヨピヨ」

ヒヨコもいる。

親子で散歩をしているのだ。

後をつけてみる。

・・何処からかいいにおいがする。

ベーコンを焼いている。

「ニャー」

くれた。

ヒヨコにあげてみよう。

「ピヨピヨ」

食べない。

「コケ」

親鳥にはあげないのだ。

「ニャー」

おいしい。

外は寒いので戻ることにした。


ガラスの玉

2007年03月16日 21時50分29秒 | マーロックの日記

ザー

3日間雨が降り続けている。

川の氾濫で、村が水浸し。

ゴムボートを持っているボルテックさんにたのんで船を出してもらうことになった。

昨日、森に雷が落ちたようだというので、見に行ってみる。

ザワザワ

風で森がざわめいている。

森一面が水に浸っているが、小高く盛り上がった場所を見つけた。

「この辺りに止めましょう」

ボルテックさんの言葉に一同うなずく。

船をしっかり止めたあと、森の中に入る。

雷が落ちたのはどの辺りか。

山火事にならなくて良かったものだ。

おや、猫が居る。

数日見かけないと思ったら、こんな所で遊んでいたらしい。

走ってくる。

口に何かを銜えている。

私に差し出した。

くれるらしい。

「ニャー」

お弁当に、フルーツの詰め合わせを持ってきている。

猫にあげることにしよう。

――

「ニャー」

全部食べてしまった・・

体が冷えている。

鞄を開ける。

中に飛び込んだ。

しかし、このガラスの玉は何か・・

ビー球のように見えるが。

後で調べてみよう。


ビー球

2007年03月15日 18時56分40秒 | 黒猫のひとりごと

ゴロゴロ

まだ雷が鳴っている。

「ニャー」

寒い。

「ピー」

おや、小鳥が居る。

「ニャー」

「ピー」

何を言ってるのか解らない。

巣から落ちたらしい。

ケガはしてないようだ。

さすが鳥の子。

銜える。

「ピー」

樹の上に登る。

親鳥が居る。

巣の中に帰してやる。

「ピー」

「ニャー」

お礼にビー球をくれた。

銜えて持って帰る。

食べ物の方が良かったのだ。

ビー球を銜えているので鳴けない。

ニャー

心の中で鳴く。

寒いので、樹の根っこの下で寝る。

ザー


森の中

2007年03月14日 11時04分56秒 | 黒猫のひとりごと

ザー

目が覚めると森の中。

一緒に流れてきた大きな枝が木に引っ掛かって止まっている。

木の枝にだまされたのだ。

「ニャー」

木の葉っぱが傘になってくれる。

ザー

森の中に外の雨音が響く。

このあたりは水浸しになってない。

カリカリ

ついでなので、爪とぎをしておく。

枝から下りるのだ。

ノソ・・

・・亀がいる。

大きな樹の下にいた亀なのだ。

ここまで歩いて来たのか、流されたのか。

ノソ・・

どっちでもいいのだ。

ザワザワ

周りの木がざわめいている。

しょうがないから歩くことにする。

バン!

ビックリしたのだ。

大きな音のなった方へ行ってみる。

森の中に大きな細長い石がある。

ピリピリする・・

雷が落ちたのだ。

僕が子猫の頃、一度見たことがある。

「ニャー」

樹に落ちなくてよかったね。

ザワザワ

樹も喜んでいるのだ。

この辺りだけ樹がいない。

ところどころに石が敷いてある。

きっと誰かが樹を守るために、大きな石を置いておいたのだ。

感心するのだ。

おなかが減った。

「ニャー」

食べ物がない・・

しょぼくれるのだ。

ゴロゴロ

また雷が落ちてきたらうるさいので逃げる。

ザワザワ

大きな樹の根っこ、もぐりこんだら中は暖かい。

「ニャー」

もう寝てしまうのだ。

ザワザワ