アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

ロマン派時代の作品を指揮する巨匠たち

2024-05-05 10:00:00 | 音楽/芸術
 いつの間にかGWも後半に入り、風薫る5月に突入した。これから梅雨に入るまでの数週間は、1年で最も過し易い季節の到来となり、何をするのにも良い時間を送れる気持ちになる。新年度を迎えて仕事の方は、本格的にアクセルが踏まれるだろうが、その合間に見出す限られた時間こそ、日々過ごしていくための必需品となるのである。少なくともアントンKは、そんな時間を作ってはカメラを持って線路端へ行ったり、ひと時の音楽に耳を傾けている。でも今年は、普段では中々手つかずの部屋の片づけを頑張った。最近は、CDの新譜の発売が減っているように思う。どんどんネット配信に切り替わっているのか、クラシック音楽の世界では分からないが、今後の動向に注目している。カーオーディオをも含めて、世の中音楽の聴き方も相当様変わりしてしまい、アントンKは今陸の孤島状態なのである。長年集めてきたCDも何回かに分けて整理、処分してしまい、今は新譜を増やすこともせず落ち着いているが、昔から後期ロマン派の作曲家を好んで鑑賞してきたとはいえ、目の前にあるCDは、ブルックナー、マーラーが相変わらず多い。現状では、FM放送をエアチェックしてMDに保存してあるソフトの方が多いはずだから、今後はそれを楽しむことにして、CDはもう少し減量しても良いかもしれない。
 思い入れのあるCDは、もちろんすぐ近くに置いているが、ブルックナーを指揮する巨匠たちは、マーラーも指揮するとは限らない。要するに、世間でブルックナー指揮者と言われた巨匠たちは、マーラーでは同じような評価を得られなかったのである。というか、一部の指揮者たちを除いてどちらか一方の作品を繰り返し取り上げている印象だ。カラヤンはブルックナー、バーンスタインはマーラーといった具合。例を挙げればキリがないが、両方とも取り上げ録音して残している指揮者たちは限られている。アントンKの好きな朝比奈隆は、ここで今さらいう事もなくブルックナー指揮者だが、マーラーも一部の交響曲の録音が残されている。もちろん実演のライブ録音だが、アントンKもその当時、その演奏会に出向き、朝比奈のマーラーを何度か聴いている。一般的評価はさほど話題にもならなかったから、その程度なのかもしれないが、アントンKにとっては圧倒的な名演に映り、それまで聴いたことのない響きや音量が朝比奈節と相まって大満足だったことを思い出せるのである。こんな時、世間の評価なんて当てにできない、やはり最後は自分の耳が頼り!と痛切に感じたのだ。
 掲載写真は、ビデオ画像を撮影したマタチッチの指揮姿。マタチッチと言えば、ワーグナー、ブルックナーが彼の十八番で、来日時は出来る限り実演に接した指揮者の一人。このビデオでは、半分も伝わっていないが、とてつもなく豪快で荒々しい演奏。N響がいつもの大人しいN響ではなく、ここぞの爆発が散見出来た。今思い出しても背筋がゾクゾクしてしまうのだ。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿