行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

戦後最長の景気回復でなく、景気低迷だ

2019-01-31 18:06:49 | 経済
政府は29日公表した1月の月例経済報告で、景気の総括判断を「緩やかに回復している」と据え置き、2012年12月から始まった景気回復の期間について「戦後最長となった可能性がある」と発表した。しかし、その中身は企業の投資が活発しただけで、肝心の国民の消費は低迷し、90年以来どう見ても回復とは言えない。正しい日本語で言えば、景気は右下がりで低迷している。30日に発表した2026年を目途とした財政再計画で示した2%の成長が実現して初めて回復と言うことが使えるのではないか?
しかし、厚労省の勤労統計修正値をさらに17年と18年の同一事業所を対象に精緻すると、昨年1年間は実質賃金は6月を除いて11の月でマイナスだったことが判明した。24日のブログで消費が伸びてないというグラフを掲示したがその背景が見事にあぶり出された。アベノミクス以来企業の収益は伸び、株価もそれなりに上がり、人手不足となり、景気は回復したと判断しているのだが、その判断は冷静に考えると大きな見逃しをしている。
 
その一つは企業のグローバル化で投資は国外が主で国内は従だったことだ。特に主力の自動車産業で顕著で、豊富な企業の資金は海外への新工場の建設や全産業では武田薬品に見られるようにM&Aにまわされてきた。
さらに、日本の少子高齢化は潜在成長率を下げ、既に1%になっており、これを生産性を上げて、2%にしようとしてきた。それには成果配分である賃金を3%程度上げて、国内需要を増やすことが必要なのだ。昔から経済理論では当たり前だが、経営者は国際競争に固執する性向から実現が出来てないことがこの1年を見ても明確だ。
 
一方、危惧されることは、私の習った頃の経済理論では禁じ手とされた日銀による国債引き受けや株の購入が、物価目標2%として、行われてきた。景気回復を支えているという大義名分だが、今もってデフレ状態で、引くに引けない事態となりつつある。
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初場所玉鷲の優勝へ拍手と課題

2019-01-29 20:56:50 | スポーツ
大相撲初場所で初優勝した関脇玉鷲、当日第2子誕生というめでたいことが偶然重なった。記者会見で「まだ信じられない。(賜杯は)重かった。夢はかなえるものですね」と玉鷲はにこやかだった。横綱が次々と消えた場所を盛り上げ、心から拍手を送りたい。玉鷲の優勝した意義は極めて大きい。又、相撲協会に大きな課題を突きつけたと思う。
 
場所が始まった時、下克上の場所とこのブログで書いたが、私の想定は御嶽海、貴景勝にあった。まさか34歳の関脇が優勝するとは!この場所だけでなく最近の大相撲、負傷者が続出している中で、現役1位の通算1151回連続出場を続ける玉鷲が優勝したことは大きな意義がある。玉鷲が連続出場出来たのは基礎体力を付けるトレーニングを続けてきた努力の賜だ。他の力士にこのことは大きな教訓となるだろう。
 
一方、かつてブログで多数の負傷者がでてることを考えると、元の4場所制に戻すことも必要だと書いた。今場所も稀勢の里は負傷から立ち直れず引退に追い込まれ、残る2横綱も負傷休場となった。大関になったとたん栃ノ心も負傷し、休場を余儀なくされた。相撲協会も抜本的な対策を考えるべきだ。6場所制を維持するのであれば、公傷制度を拡充し、力士の回復を待ってから出場させるとか、付け人制度を廃止し、専門トレーナーを各部屋に多数配置し、力士の健康管理や基礎体力作りを任せることが必須だ。
 
力士の個人個人の努力を期待したり、頑張れ精神論だけでは負傷欠場がこれからも続出するだろう。玉鷲のような連続出場力士は例外だが、そうした力士が優勝したことに拍手を送ると同時に相撲協会の負傷欠場対策を要望したい。
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列島が沸いたなおみの全豪優勝

2019-01-27 21:50:53 | スポーツ
昨夜の夕食時、食事の味もわからない熱戦だった。全米に続いての優勝でアジアで初めて世界ランキング1位のプレーヤーが誕生した。こうなると俄然グランドスラムの期待が掛けられ楽しみだ。それにしても今回の全豪は話題が尽きなかった。相手のクビトバ選手は利き腕の左手が強盗にやられて再起不能と言われながらも、3年間の治療、リハビリを経て勝ち進んできた。世界的に見れば、クビトバ選手の方が注目された。大阪選手は日清の宣伝アニメが話題となった。ニューヨークタイムズでも報道されたが、大阪選手の姿がアニメの中では肌が色白で、ヘアスタイルも違うと指摘され、宣伝アニメが取り下げられた。
 
大阪選手は二重国籍で、米国としては何としても大阪なおみを米国選手として登録したかった。大坂が16年全豪で予選を勝ち上がり本戦で3回戦に進むと、米国協会は女子代表監督が自ら乗り出し、多額の支援を約束したという。ところが大阪選手はハイチ人の父親も含め無名の時代から支援してきた日本に恩義を感じ、日本選手としての登録を選択した。もちろん母親が、日本の文化や料理を娘に伝えて来たから、なおみが「カツ丼が食べたい、抹茶アイスが好き」と日本人の若い人と同じ意識にになっていることも背景にある。
 
私の親戚も含め、最近は国際結婚が当たり前になり、こうしたケースはスポーツの世界だけで無く、各分野で生じることだろう。大坂なおみの優勝は日本人に意識改革を促したとも言える。
大坂なおみの才能を見いだし、無名の時代から支援してきた日本テニス協会代表コーチの吉川氏の慧眼、そして専属コーチのバイン氏をはじめ心身のコンデションを整えるスタッフのチームワークが勝利を導いた。優勝のインタビューでなおみは「優勝の最大の要因は精神面の強化」と言っている。スタッフのなおみへの処方箋が公開されれば、他のスポーツ選手強化へ貢献できるだろう。
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まぼろしだった3%賃金増、消費増税は困難に

2019-01-24 22:34:30 | 生活
昨年の春闘、官製賃上げと言われながらも3%賃金増と政府も労組も評価した。ところが基本データである毎勤統計が不完全だったことが明らかになった。そして厚労省は23日に毎勤統計の修正結果を公表した。18年調査で名目賃金の伸びが最も高かったのは18年6月、修正前の3.3%が2.8%に下方修正された。まぼろしだった3%賃金増だったことになる。
 
他の調査、統計局が行っている家計調査では、勤労者所帯の実収入増がボーナス月を除くと2%台(11月は2.8%)で、出しての毎勤調査と使い手の家計調査のギャップに疑問を感じていたが、修正の結果も2.8%ならつじつまは合う。消費支出から見ても、1%増を上下しており、トリクルダウンで家計が豊かになったとは言えない。
2人以上の全世帯の消費となると、更に悪い数値となる
問題はこのような家計状態で消費税を上げられるかということだ。以前にもブログで書いたが、豊かな層と生活ギリギリの層に分かれた日本経済、税制は累進性のある所得税を元に戻し、税収を計ることが賢明だ。

2015年2月18日のブログの一部
5%の消費税が3%アップするだけで長期間消費が落ち込むというのは20%の消費税が普通の欧州では考えられない。食料品などに軽減税率を適用していたらどうなっていただろうか、私はこのブログで8%という食料品への消費税は欧州でも抜き出る高さだと指摘し、5%据え置きを主張したのだが、庶民の反発の強さは政治家や専門家が予想した以上だ。
改めて前回の消費税増税(3%→5%)の時を思うと、あのときは社会保険のアップもあり、増税を含め9兆円の負担が生じ、経済は一気に失速し橋本内閣は瓦解したと記憶している。どうも消費税という大衆課税は日本人に合わないのではないかと考えざるを得ない。ピケティ教授が提唱している所得税の累進化を進めた方が日本経済に良いのではないだろうか。1987年だったか日本の所得税の累進度をゆるやかにし、最高税率を70%から50%にしたが、累進度をそのままにしておくだけで5兆円の財政収入増になると計算した人がいるが、所得格差が大きくなっている現在に適してるというのは皮肉なものだ
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社内禁煙で健康経営を前面に

2019-01-22 21:34:41 | 生活
19日の日経夕刊の一面記事で「健康経営」という見だしで、消えるたばこが取り上げられていた。このブログでも2010年12月6日掲載した「シルビアの肺がんは受動喫煙?」は今でも時々読まれている。関心が高まっているのだろうが、喫煙と肺がんの因果関係は専門家によって証明されているのに依然としてたばこは販売されている。ここへ来て企業での取り組みが積極的になったのは人手不足や働き方改革が経営を推し、今や半数の企業が社内禁煙を実行している。
 
JTの調べでも、喫煙人口はこの10年で3割減り、喫煙率は18%になっている。しかし、若い女性で喫煙している人が多いのが気になる。小学校の運動会で若い母親が喫煙コーナーで結構吸っているのを見かけたとブログで書いたが、昨年はその小学校全体が禁煙になった。運動会場のあちこちで禁煙という張り紙が貼られてあった。オリンピックまでに飲食店で何とか禁煙をという都の方針で問題となったのは居酒屋とバーだった。
 
殆どのファミリーレストランでは、分煙になっているが、居酒屋で全店禁煙にした店も出てきた。関西では串カツが居酒屋の一角を占めているが、東京にも近年串カツチェーン田中が出店し、昭島にも昨年開店した。関西のお好み焼きやたこ焼きに続き、串カツが食べられるようになった。このお店、昨年思い切って全店禁煙にしたところ、覚悟してきた売上げ減どころか売上げが増えた。禁煙で子供連れ家族客が増えたので、酒を飲まないので単価は減少したが、客数でカバーしたという予想外の成果だった。
 
ファミリーレストランもおっかなびっくり分煙等止めて,全店禁煙を売りにした方が,売上げ減に四苦八苦している苦境を脱出出来るかもしれない。そして健康経営を前面に出したらどうだろうか。
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東京郊外にウィーンの風

2019-01-20 22:49:12 | 芸術
昭島の西隣に福生市がある。米軍の横田基地が北側にドンとある基地の街で、国道16号線は横田基地に沿ってあるのでその付近は英語の看板の店がづらリ、まるで米国だ。その基地で今日はマラソン大会をやっていて福生市民で賑やかだった。
 
今日はもう一つ福生市民ホールで、ウィンナー・ワルツ・オーケストラのNEW YEARコンサートが公演され、私はそちらに出かけ、ウィーンの風を感じてきた。毎年公演されてるらしいが、今年はたまたま広報で知って申し込んだ。このコンサート1月3日での東京オペラシティに始まり、和歌山、滋賀、三重、山梨で15回も公演し、今日が最後で、明日はウィーンに帰るとのこと、ほぼ毎日演奏してるという強行スケジュール。
 
オーケストラは25名と小ぶりだが、金管楽器の音色も、歯切れの良い弦楽器もウィーンの音を出して、小気味よい演奏だった。19年も来日公演が続いてるわけだ。曲目はもちろんヨハンシュトラウスが中心だが、出色なのはバレーリーナを帯同し、バレーを見せてくれるというサービスだ。楽友協会でのNEW YEARコンサートでバレーが挿入され、喝采をあびてるからだろうが、日本各地のホールでバレーを見せるというのは大変なことだ。

この楽団はサンドロ・クトゥレーロという指揮者が主催し、バイオリン奏者を立って演奏させたり、細かい演出が印象的だ。ソプラノ歌手のパトリシア・ソロトゥルコヴァの声量もすばらしかった。
帰路、ホールのそばの茶室「福庵」によった。この上をオスプレイ飛ぶとは信じられない静かさだった。
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JOC武田会長の説明を聞きたい

2019-01-18 13:36:02 | スポーツ

2016年5月14日のブログで「汚された東京五輪招致」(下記)として、下記のブログを書いたが、その解明はどうなったのか?組織委員会で検証委員会をつくった結果は”問題なし”としたと言っているがその内容を提示してもらいたい。少なくとも先の記者会見では、何の説明がなかった。記者の質問も受け付けず「私は何ら法に触れることはやっていない」と言いぱなしで、退席をしたことは何かやましいことがあるのではと疑いざるを得ない。この問題、マスコミもオリンピック開催で舞い上がって、問題が起きた2016年以来きちんとフォローし無かったことが悔やまれる。

汚された東京五輪招致 2016年5月14日
フランス検察が東京五輪誘致に絡んで200万ドルという巨額な金が動いたという報道に驚いた。日本円にして2億2000万円、信じられないことだったが、当初否定していたJOC日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は13日、「支払いはコンサルタント業務に対してのものであり、正当」なものだと語ったが、コンサルタントの名前は公表しなかった。声明の中で竹田会長は、「招致実現は、フェアな招致活動を行った結果であり、招致計画が正当に評価されたものであると今でも確信している」とし、「正式な業務契約に基づく対価としての支払い」だとしている。
支払いは先ずシンガポールの銀行口座への振り込み(英紙ガーディアンが報じた)、その後仏検察当局が捜査の開始を発表した。同検察によると、国際陸上競技連盟(IAAF)のラミーヌ・ディアック元会長の息子が所有する会社の口座に、280万シンガポールドル(約2億2000万円)が振り込まれた。日本のマスコミがそのシンガポールの会社の住所を訪ねたところ、あるアパートの住民の部屋だった。パナマ文書で有名になった実態のない会社の口座に振り込むという手口だ。そこからどこに振り込まれたかは今後の捜査によるが、ラミーヌ元会長に振り込まれたことは否定できない。
国際オリンピック委員会(IOC)は2013年9月、イスタンブールやマドリードと争った東京を2020年の五輪開催都市に選出したが、当時、ラミーヌ・ディアック氏はIOCの委員を務めていた。
竹田会長は、この巨額な振り込みは「サービスに対するコンサルタント料」で、「招致計画作り、プレゼンテーションの指導、ロビー活動、メディア分析」などの対価だとしているが、投票権のあるIOC委員に巨額のコンサルタント料を払うことはロビー活動を通じて買収したといわれても否定できない。これがフェアな招致活動といえるのだろうか。検察当局にラミーヌ元会長が逮捕されたらオリンピックは返上するのだろうか?

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大相撲、下克上状態

2019-01-16 21:40:19 | スポーツ
稀勢の里引退の場所となった初場所、NHKはニュース速報まで出したが、それ以上の変化が起きている。下克上と言うと言いすぎかもしれないが大きな世代交代の流れだ。3大関の内栃ノ心と豪栄道は目下4連敗中、高安は2勝2敗、下手すると大関全員陥落という前代未聞が起こる可能性すらうかがえる。
 
じゃあ誰が勝っているのかというと、御嶽海、錦木、貴景勝、逸の城と言った面々、毎日インタビュールームに現れている。解説の北の富士親方はインタビュールームは必要ないと言いだしている。たよりの横綱も何とかきわどく勝っている状態だ。
 
今場所の優勝の行方は実に興味深いものとなり、先場所の貴景勝の流れで、横綱以外から優勝者が出れば、世代交代は明確になる。マスコミは稀勢の里引退にばかり気を取られず、この新しい世代に注目して欲しい。
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新成人へ、学んで豊かな人生を

2019-01-14 18:49:43 | 災害
希望と期待を膨らませながら成人式に臨んだ新成人へ人生の先輩としてお祝いの言葉の代わりに雑文を進呈したい。これからの人生で紆余曲折いろいろなことが君たちに降り懸かるだろう。その場面場面で怒り、悲しみ、悩み、そして笑うこともあるだろう。大切なのは自分にとって1回きりの人生だと思い、全てを肥やしにして人生を追求してもらいたい。
 
昨今の時代は大変な時代で、この数年様変わりしてしまった。特に政治面に於いて、嘘をつきまくる大統領や独裁者を目指す指導者が続出、自分の権力のためなら人権や報道記者を抹殺しようとしている。我が国でもモリカケの真相もわからず、忖度による官僚の国民を欺く行為など、信じられないことが多すぎる。
ネット社会で、いわゆるフェイクニュースがあふれる中、真実を追求することは難しくなっているが、思考停止だけは避けて、各種マスコミの報道を比較検討することが最低限必要な世の中となってきた。これからはニューヨークタイムスとかBBC、Asia Times Online など外国のメディアもスマホでチェックしてもらいたい。
家庭の事情で大学に進めない人もいるが、幸いなことに学ぼうと思えばネットもテレビ放送もあるので大学に行かなくてもかなり高度の教育が受けられる。職についても、自分の思いと違う仕事であれば、学び転職もできる。以前中国の奥地で優秀な通訳に会ったが、NHKの海外向け日本語講座を何年か聴いて学び、日本には行ってないと言っていた。
 
私の友人で、自動車総連会長、連合副会長まで勤め上げ、60歳にして一念発起、法科大学院に入り、弁護士になった加藤祐治さんがいるが、歳取ってからの勉強は辛かったことだろう。それに比べれば新成人の将来ははるかに長い時間軸がある。学ぶ姿勢さえあれば怖いものなしだ。
 
トランプ大統領で米国の政治に不信感をいだくが、次期大統領選挙で、民主党のエリザベス・ウォーレンさんが注目されている。消費者運動を支えてきた弁護士で経歴に庶民性があるからだ。彼女の最初の仕事はウエートレスで、19歳で結婚し、22歳で出産。子育てをしながら法科大学院に通った。自宅の居間で弁護士業を営んだ後、大学教授に転じ、ハーバード大で破産法の専門家として知られるようになった。現在はマサチューセッツ州からの上院議員だ。米国は貧富の差が激しいとされてるが、主婦でも学ぶ環境があり、彼女はもしかしたら大統領になるかもしれない。
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どこに意義があるのか?金満日本のヘリコプター登山

2019-01-12 21:21:35 | スポーツ
86歳のプロスキーヤー三浦雄一郎氏を、南米大陸最高峰アコンカグア(標高6961m)の登頂とスキー滑降に挑戦という連日の朝日の記事、三浦氏には不整脈の持病があり、医師を含む全員エベレスト経験者6名がサポートしている。4200mのベースキャンプにはヘリコプターを使い、体調を見ながらアタックするという。
 
これだけの隊を組み、万全の装備と食料、一体どのくらいの資金が掛かるのだろうか、そして誰が負担してるのだろうか?老人に勇気と希望を与えたいとのことだが、庶民には気の遠くなる旅行だ。成功したとしてもオウよく頑張ったという以外に、自分が勇気や希望をもらうことはない。あまりにも一般の高齢者の生活とは縁遠いのだ。世界には食事もろくに取れない子供もいるし、学校に行けない子供もいる。巨額の費用を掛けて登山する意義はどこにあるのだろうか?
 
女性として世界初のエベレスト登頂に成功した故田部井淳子氏が癌と闘いながら、震災にあった東北の高校生の富士登山を支援し、「山頂に立ち、次なる東北を支える新たな勇気と元気を富士山からもらって、前へ進んでいってほしいと心から願っています。あきらめず、一歩一歩登っていけば、自分の夢はかなえられます。」と77歳でなくなるまで毎年行ってきた登山家に一般の高齢者は共感を得るのではないだろうか?
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