行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

お粗末な景気対策

2008-10-30 23:53:08 | Weblog
本日、麻生内閣が真水で5兆円の景気対策を発表した。うち2兆円を給付金として国民にばらまくという、ご丁寧に3年後消費税の増税付き、財務省の知恵が入ったものだ。給付金は一回こっきり、一方増税は以後続く、まさに撒き餌で消費税アップを狙った姑息さが見え見えだ。
これまで自公政権は増税、社会保険料のアップ、健康保険診療での負担増(1割から3割)を国民に強いてきた。国民の可処分所得が増えないのだから内需が出てこないのは当たり前で貯蓄率さえも低下している。
老後の不安や医療の不安が除かれなければ安心して外食やテレビを買い換えることはしないだろう。喫緊の課題なのに2代続けて1年も持たない内閣は難しい仕事を先送りにしてきた。外国からは早く選挙をやってしっかりとした政治ができる政権ができることが最もよい景気対策だという声が出てくるのももっともだ。
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新銀行東京の無責任オーナー石原知事

2008-10-28 23:23:01 | Weblog
今日の報道で新銀行東京が何故不良債権を積み上げて倒産寸前か理解できたと思う。闇の世界が新米銀行をうまく利用した一例だ。私の税金を何でこんな無責任な銀行に注ぎ込んだのだろうか?都の出資金1000億円はすでに855億も無くなっている。さらに自公都議は400億円の追加出資を強行した。石原知事はじめ自公の都議員は自分の資産を差し出すべきだ。そもそも東京都には数多くの地元と密着した信用銀行もたくさんあり、中小企業と運命共同体的経営を行っている。新銀行の相手はこうした伝統ある健全な中小企業との結びつきもなく、新たに顧客を開拓しなくてはならない。今回の犯罪は行員にノルマを課しかなり無理したための結果だと報道されている。
知事は旧経営者の責任と平然としている。民間だったらオーナーは全財産をはたいても株主(私を含めた都民)の毀損に埋め合わせをする。経営者を選んだのはと言うより頼み込んだのはオーナーなのだから。
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暴落する株、きり上がる円、カジノ化する資本主義

2008-10-28 00:02:55 | Weblog
ついに東証日経ダウは7162円へとダウン、グローバルで動くマネーが背景にある、東証取引の半分強は外資だから円が高くなり株を手放せばユーロ、ドルでの価値が増える。7162円も1ユーロ165円の時は43ユーロ だが1ユーロ115円だと62ユーロだ。円高が株売りを促進する典型だから国内で株を支えようとしても巨大な国境を越えるマネーには対抗できない。このマネーはある時は1バーレルオイル価格を150ドルにし、今は65ドル台、金利が高い国には潮のごとく押し寄せたマネーも金融恐慌になるとすぐ引き上げ、その国の通貨を急降下させアイスランドように経済崩壊の瀬戸際に追い込む、本日国有化された銀行がサムライ債での利払いがデフォルトになったというニュースが飛び込んできた。ウクライナ、ハンガリーは外資の引き上げで通貨が下落しIMFの資金援助をあおぐことになった。資源豊かなオーストリアドルも例外ではない、7月には1豪ドル160円だったのが現在は55円と信じられないことが起きている。これらはグローバルに動くマネーが生み出した現象でまさに資本主義経済はカジノ化した。麻生内閣の数兆円ぐらいの対策では歯が立たない。世界の国々が共同してこのマネーを統制するシステムを確立すべきだ。マルクスが生きていたら「今グローバルマネーという妖怪が世界を動き回っている」と言ったことだろう。日本では貯蓄から投資へというスローガンが低金利時代で謳われたが、その投資のマネーがグローバルに動き回っているのだから皮肉なものだ。
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景気はどうなるパート2

2008-10-24 18:35:49 | Weblog
今日の株価はついに7600円台へ最安値を付けた。朝のニュースでソニーが今年度の決算で6割の減益を発表したのと昨晩グリーンスパン元FRB議長が議会証言でこの危機はまだ続くといった証言が出たからだ。
ソニーショックといっても言っても良いが、内容はお粗末、ユーロが120円台になったのでそれだけで1300億円も減益となるとのこと、世界企業であれば為替対策ができてると思っていたが?キャタピラーやIBMなど米国の多国籍企業はユーロに対しドル高になったが決算は増益を維持している。超円高はすでに1995年4月80円を経験しており、世界に冠たるソニーが巨額な為替差損をここで味わうとは経営者失格、私は株主でないが次の株主総会では責任を追及されるだろう。
昨日今回の金融危機の責任探しに言及したが早速議会でグリーンスパン元FRB議長が召喚され、低金利政策で住宅バブルを生み出し、かつサブプライムローンの発生責任を追及された。私はこの点、ブログで彼の責任ありとかつて書かせて貰ったが、さらに投資銀行のデリバティブ政策を肯定した点でも責任がある。いずれにせよ規制緩和してチェックを怠った結果で、彼は銀行経営者を信用しすぎたと弁解している。
今朝のニュースでは日本でもかなり貸し渋りがひどくなってきて中小企業が倒産しだしたらしい、運転資金を絞られたらひとたまりもない、また銀行や信用金庫は金利をこの際上げようとしているが世界で一番低い預貯金金利でのんびり経営をしている日本の銀行や信用金庫はむしろこの際貸出金利を下げるべきである。金融庁はしっかり監視して存在価値を示してほしい。
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景気はどうなる

2008-10-23 23:32:00 | Weblog
米国をはじめ株式市場はジェットコースターのような情況だ。まだ金融問題は解決してないことと実体経済への影響が計り知れないという不安感があるからだろう。ここのところ何人かの碩学の講演に出かけ、ご意見を拝聴した。特徴的なことをあげると、欧米の不良債権の処理には日本の経験を生かせという意見が政府内からも聞かれるが、竹中平蔵氏は「2003年の自分がやった銀行への公的資金投入は資産査定をきちんとやったのでうまくいった。バーナンキFRB議長にも進言した」と言ってた。だけど何故このような金融危機がおきたのかについては一言も言わなかった。米国の金融恐慌で投資銀行が全滅したのは米国が規制緩和を行い本来なら家を買えない人にローンを付けさせ、証券化し、かつデリバティブで儲けさせたのが原因で、いまや米国ではその犯人捜しまでテレビのショ-でやっている。資産査定といっても日本のように不動産担保が主体ならできたが米国の場合次のように簡単ではない。
デリバティブ自体はリスクを分散させることで日本でも天候デリバティブがあるくらいで悪いことではないが、米国投資銀行はデリバティブで巨額な利益を得ようとした強欲(Greed)が今回の危機を深めた。深尾光洋氏によればこれをデリバティブ・バブルだとしている。例えば今回巨大保険会社AIGをつぶせなかったのは巨額なCDSというデリバティブ残高があったからだ。CDSとは企業を対象に「その企業が倒産するかしないか」というデリバティブで対象企業が倒産したら負債を代わりに払うというもので、AIGは簡単に保証料を稼げる。何のことはない丁半賭博と変わりはないがその賭残高5000兆円をこえるという。そしてリーマンブラザーズの倒産でCDSの評価は一気に下がった。そうした不良資産の査定を米国政府はオークションでやるというから不透明さが残り、不安感は払拭できない。
この危機はいつまで続くかということだが、だいだい先生方は2010年ぐらいから回復かといってるが問題が次から次に起きている。金融立国で世界から資金を集め世界でトップレベルの豊かになったアイスランド、3つの銀行(資産はGDPの11倍)が外資の急激な引き上げで国家管理下に入ったが国自体が危ない状態だ。通貨も4割ぐらい下落、国民生活は突然嵐にみまわれている。スイスも2行の銀行だけでGDPの7倍の資産を持っているので公的資金の注入も限界がある。新興国の中にも外資の引き上げやそれに伴い通貨の下落で危険水域に入った国が出てきそうだ。昔、アルゼンチン国債を買ってデフォルト(支払い不能)にあった労組もあり、安全だと思った国債も危ない。
本日の円・ドルは96円、円・ユーロ120円台この3ヶ月で凄まじい円高だ。日本は比較的安定しているという評価だそうだが消費者にはプラスだが輸出企業にとっては大変だ。
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万博記念公園を訪ねて

2008-10-20 20:01:42 | Weblog
万博記念公園を38年ぶりで訪ねた。当時入場者が殺到した中央口から入ると正面に大陽の塔が目に入った.面影が残っているのはここだけ、あとは昼なお暗い森、森のなかにところどころここは米国館跡などと案内があり、それらがないと万博跡とはわからない。小川も流れ、池もあり、見事な変身ぶりだ。他に日本庭園もあるが今回は行く時間がなかった。
70年万博のころは高度成長を成しとげ経済大国へと勢いのある時代だった。私は入社して4年、仕事も慣れ青春を謳歌していた。当時、万博に何回か通い、米国、ソ連の宇宙船や月面着陸船を見たり、名も知らなかった国々の展示館でカルチャーショックを受けた。私だけでなく日本人の目を世界に向けさせたことは確かだ。高齢化社会の今日と対照的だが感傷に浸っている余裕はない。日本のその後の成功と失敗を新興国に伝えることが危機に直面している世界経済の回復に寄与する。また日本経済にもはね返ってきよう。今日のグローバル化は70年代よりはるかに相互が影響しあっていることは確かだ。
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東京株式市場1000円を超える暴落!世界恐慌へ

2008-10-16 23:08:21 | Weblog
昨夜のNYダウの733ドルの史上2番目の暴落に続き日経ダウはやはり史上2番目の暴落となった。率にして14%ダウンは世界のどこの市場よりも下落幅が大きい。新興国の株式市場も連鎖で下がり続けている。説明の付かない狼狽売り、セールスクライマックスで欧米の金融恐慌から世界経済恐慌へと最も恐れていた事態となりつつある。
米国の住宅バブルがはじけたことが発端で、今度は金融恐慌→信用収縮→クレジットカードやローンの制限から米国国民の消費に影響しだした。9月の自動車販売は前年同月3割以上も落ち込んだ。これまでGDPの6割を占めた個人消費支出が住宅バブルで増えた資産効果を担保にクレジットカードやローンで使いまくって、最近では7割を占めるようになった。この数ヶ月米国消費者は借金の残高と突然の不況で呆然としていることだろう。
日本も含めアジア諸国の成長はこの米国の消費に支えられてきた。米国消費バブルのはじけた影響は巨大で、バブル部分が米国GDP1割(7割-6割)だとすると138兆円にもなる。これを克服するには中国やインドのような人口の大きな国が内需を拡大しなければならない。つまり米国の消費に頼っていた世界経済の構造改革をしないと今回の世界恐慌からは立ち上げられないだろう。日経ダウが世界で最も下落した訳は自動車、電機、機械といった欧米市場に大きく依存している産業部門の株が大きく下落したのが原因だ。BRICs国内市場が拡大することがベストな処方箋だがどのくらい時間がかかるかが問題だ。
昨日の竹中教授の講演では羽田空港の24時間化とかスーパー特区の設置、東京大学の民営化など日本のやることを提案していたが、これまで自公政権のやってきたことは社会保険料の値上げ、特に医療費の負担増(1割負担から3割負担)、定率減税の廃止、など国民の消費を押さえることばかりやってきた。そうしたことを先ず転換することが景気対策の基本だ。国内の消費を押さえ、米国の個人諸費に頼ってきた付けが廻ってきた。
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韓国の旧友を迎える

2008-10-15 14:40:42 | Weblog
20年以来のおつきあいをしている友人が来日し、旧交を温めた。初めてお会いしたのが1980年代後半、ソウルでの国際金属労連の会議で、彼はストライキを指導したというだけで逮捕され、牢屋から出たばかりだった。その後ナショナルセンターの会長になり、国会議員まで勤めた。最初に来日してお会いしたのが1995年、ぞの時の会話の中で今でも残っているのは厚生年金の説明をしたら「厚生省は信用できるのですか、韓国でも年金の話が出ているけど役所が信用できるか検討している」という会話で、当時はまさか国の制度だから毀損はないといった返事をした記憶があるが、まさかがほんとになり、日本の年金制度は社会保険庁を取りつぶさなければならない状態となってしまった。
現在の韓国情勢の話題ではウォンの下落とか牛肉問題が話題になったが、いずれもイ・ミョウバク大統領(現地ではMBと言っている)の失政で前者はサブプライムローン危機に端を発し為替政策チームがいじりすぎたようだ。いずれにしろ米国依存からの脱却が喫緊の課題だという。
後者の牛肉問題はかなり日本と様相が違って、大国民運動になってしまい、MB自身だけでなく誰も予想しなかった事態だったとのこと。当初、MBは訪米の際、ブッシュ大統領の牧場に招待され、手みやげ感覚で米国牛肉輸入制限(日本と同じ20歳未満)を解除したところ帰国したら、農民だけでなく消費者、労働組合まで参加のろうそくデモで大騒動に発展してしまった。指導者には逮捕状が出ているがみなお寺に逃げ込んで籠城している。私の知人の労組リーダーもお寺に逃げ込んでいるらしい。かつてはソウル中心の教会が逃げ込み場所だったがMBはじめ閣僚の何人かがキリスト教徒なので教会が受け入れをいやがったとの噂でお寺になったらしい。ところがそのキリスト教徒の閣僚が指名手配犯人をかくまう仏教をつぶせと言ったとかで今度は12万人の僧侶が抗議集会とデモで盛り上がった。MB政府にとっては何をやってもデモと集会を招く事態で落ち着く暇がない。
近い国ではあるが日本に比較すると羨ましいくらい陽気で元気のある国だ。先日もソウル日本国大使館で書記官を務めて帰国した人の話をきいたが、韓国人はドラマでもそうだが感情を率直に表し、発言もストレート、メンタルヘルスとは無縁のようだと印象を語っていた。
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13日は市民茶会で久しぶりに伝統文化に接した

2008-10-14 09:47:41 | Weblog
本日は昭島市の文化祭でお茶会があり、しかも中学の同級生が裏千家の席持ちをするというので何人かの同級生を誘って久しぶりに伝統の香りと味に接した。
ここでも高齢化の時代に入って、茶道連盟の会員はほとんど60歳以上だ。
茶道連盟では成人式にお茶席を設けサービスしてるが、和菓子を初めてたべる若者もいるとのこと。食文化の変化が影響してることも否定できない。
欧米ではヘルシーな日本食がブームで魚の値段が高くなっている上に、日本食は何かと手が掛かる。が子供には3日に一度くらいは食べさせ、デザートには和菓子を味わってもらったら如何、バターやクリームのスィーツの食べ過ぎはメタボの始まりだ。
伝統復活には工夫が必要かもしれない。最近の住宅には畳部屋がないこともあり正座したことのない若者もいるだろう。年寄りも膝が悪い人もいる。椅子席の茶席も設けたがらどうだろうか!良い知恵が有ったら教えてほしい。
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歴史的な瞬間1010 大暴落と13ゲーム差を逆転して優勝

2008-10-11 18:50:06 | Weblog
昨日はすごい日であった。NYウォール街では75年ぶりの大暴落でこの一週間で18%もダウが暴落し、地獄の様相。東証日経指数も一週間で2669円暴落しついに8000円台に、これだけの下げは専門家も経験したことが無いため、皆コメントしようがないといった有様、一方東京巨人軍は13ゲーム差を逆転してペナントレースで優勝し、これまた信じられないミラクルが起きた。1010は911に並ぶ記念すべき日になった。
米国の金融恐慌が欧州に及びこの2週間、日本の株を買っている外国人投資家(東証取引の6割を占める)が日本株を売って現金を持とうとした行動が発端でパニックセイルになってしまった。専門家は指数やチャートから見ても底を打つはずだ、おかしいとのコメントをこの一週間連日出しているが、もはや経済の問題でなく心理的な問題となっているようだ。米国ではリーマンブラザーズをつぶしたのが不安心理をかき立てたと言って政府責任論が出てきた。
本日G7財務相会議で日本が経験した銀行への公的資金の投入を含むあらゆる手段を取るとの声明が出された。週明けには固唾をのんでマーケットを見ることになるだろう。未体験ゾーンに入るので庶民の生活を含め実体経済にどのような現象が出てくるのか注目!
一方明るいミラクルは、阪神ファンには暗い話題だけど、原巨人軍の勝因は25人のベンチ入り選手が精一杯働いたことだろう。長いシーズンでは後半特に夏が終わる頃疲れが出てくる。阪神の選手の状態がそれだ。巨人は4人ぐらいが全試合出場であとはうまくワークシェアした。負傷で前半全く出られなかったレギュラーメンバーが後半復帰してきたことも12連勝した要因だ。
これからはクライマックス・シリーズ、日本シリーズと名誉挽回の機会もあり辛酸をなめた阪神の奮起を期待したい。
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