行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

GPS誤差1センチ、精度世界最高の意味

2013-05-31 22:39:30 | Weblog

今朝の日経の報道「三菱電機とNEC、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は次世代衛星を使う世界最高精度の位置測定技術を共同開発した。現在の全地球測位システム(GPS)と比べ位置の測定誤差を1000分の1の1センチ程度にできる。自動車や鉄道の無人運転など次世代交通システムの基盤技術となる。2018年にも企業が国内でサービスを始める」


結構ずくめの内容だが、何となく背筋が寒くなった。現在ののGPSでもNexus7でマップを出すと、多少のふらつきがあるが、私の書斎から5m範囲を指す。これが1cm範囲の測定誤差とすると私の脳天が特定できる。ミサイルが空から降ってくる妄想も湧き出す。

この記事は「日本のインフラ輸出の切り札にもなりそうだ」としているが、武器の輸出に当たるのではないかと疑ってしまう。テロリストだって自由に利用できる可能性もあるし、利用制限をどう掛けるかも開発して貰いたい。私の杞憂であれば良いのだが・・・

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異色の国際労働運動指導者マルチェロ逝く

2013-05-29 23:27:56 | Weblog

前国際金属労連(現インダストリオール)書記長のマルチェロ・マレンタッキの突然の訃報で呆然とした。私が1995年自動車、電機、機械、鉄鋼などを束ねる金属労協の事務局長になってすぐに来日したのがマルチェロだった。国際金属労連の主要加盟組織の日本の新役員への気遣いであった。初めて会った時から意気投合し、同志として長い交友であった。

国籍はスエーデンだが中身はイタリア人で人なつっこく誰からも好かれた。何回も故郷のトスカーナ、グロッセートの美しい様子を聞かされた。戸締まりなんてしなくても安心できる街で隣組は皆友人だ。スエーデンは全く反対だと聞かされた。学校を出て職がなくスエーデンのボルボに就職し、そこで労働組合運動に入り頭角を現し、2000万人の国際金属労連を背負って立った。うるさいドイツや米国の強大金属組織には苦労してたが定年までに鉱山・エネルギーや繊維の国際産別労組組織と合併し、世界最大の国際産別組合インダストリオールを生み出す原動力となった。どこで勉強したのか5カ国語を操り、その交渉力は抜群であった。

インドネシアソニーの争議の時には、私の手に負えない事態となり、マルチェロはジャカルタでソニー本社の副社長と渡り合い、何とか収めることが出来た。トスカーナのワインをこよなく愛し、彼とはモンタルチーノをよく飲んだ。故郷のグロッセートでサイクリング中に心筋梗塞との悲報だが、66歳とは若すぎる。       合掌

 

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白鵬の偉大さが目立った夏場所

2013-05-27 18:45:02 | Weblog

終盤まで稀勢の里と白鵬の優勝争いで盛り上がったが、白鵬の全勝優勝で25度目Vとなり、大鵬、千代の富士に継ぐ偉大な横綱の誕生となった。白鵬も最近は以前ほどの圧倒的な強さはないが、自分に不利な体勢から一瞬のうちに体勢を立て直すスピードと旨さが光った。この先どのくらい優勝を重ねるのか楽しみだ。

ファンの期待を圧倒的に集めた稀勢の里だが、偉大な白鵬の壁は厚かった。しかし今場所見せた強さと馬力は他を圧倒しており、千秋楽の琴奨菊戦では回しにこだわり一発勝負で出て来る琴奨菊に敗退した。

来場所全勝で横綱の声もあるが、そんなに焦ることなく年内をめざし、偉大な横綱の強さを学び精進すれば、結果は付いてくる。昨年も書いたが師匠が亡くなり、指導者がいないことがマイナスだが、角界が日本人横綱を目指すなら他の部屋への出稽古の中で先輩親方も出し惜しみすることなく指導することだ。

このブログで昨年5月12日、期待力士として取り上げた妙義龍、三役から落ちたが、押し相撲に磨きをかけ、11勝をあげ技能賞を獲得した。豪栄道や栃煌山が不甲斐ない中、大関候補として期待が出来るし、見ていて気持ちが良い取り口だ。

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東証、丁半賭博の様相

2013-05-25 23:12:07 | Weblog

23日の日経平均株価は2000年4月17日の1,426円以来の下げ幅を記録した。午前中は500円近くあげた場面もあり、ひょっとすると16000円に乗るかと思いきや午後になると一気に暴落した。前回2008年の暴落より激しい動きで、電子取引による高速売買がもたらした激しい動きと専門家は分析している。東証は丁半賭博のような様相だった。

これだけ株価が激しい変動をすると、投機の独壇場で上がっても下がってもちょっとしたことであっという間に動き,人間業ではついて行けない。ロボットがあらかじめ仕組まれた条件で一瞬のうちに売買をする恐ろしさを今回の暴落で判った。数年前、株ロボの開発状況を早稲田大学で聞いたことがあるが、今回のような副作用は想定してなかったのではないか

ジャブジャブに資金供給している日銀や先進各国中央銀行は投機資金がどう動くのかつかめていない。経済に不安要素がまた増えた。投資セミナーはどこの会場も一杯だと報道されているが電子取引の高速売買には一般投資家はかなわない。このブログで以前述べたように、株価が企業の実態を現しているか基本的な指標でチェックしながら短期の動きに左右されないことが必要だ。株ロボは与えられた条件で一瞬のうちに行動するので、中長期の視点は苦手だ。

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アップルの節税に米国議会クレーム

2013-05-23 22:04:49 | Weblog

巨大企業アップルに対しては米国で生産してないので雇用増に寄与してないと言われ続けてきたが,今度は海外の関連企業に利益を貯めて米国での法人税を意図的に少なくしていると米国議会で追及された。以下、ニューヨークタイムスの記事を紹介する。

かねてからEUでは英国を中心にスタバ、アマゾン、グーグルが節税技術を駆使し殆ど税金を払ってないとクレームを付け、事業規模に合った法人税を払うべきと社会的な問題になっていた。今回は法人税2%の条件でアイルランドにアップルが子会社を設け、そこに利益を移転させていたことが議会で問題となった。

皮肉なことに,アップルが株主の要求に応じて配当をすることになったが海外の子会社から米国本社にその財源を移すと35%の法人税がかかるので、170億ドル(なんと1兆7000億円だ)という巨額の社債を発行し、それで配当をすると発表したため海外で利益を貯め込んでいることが表に出てしまったのだ。

議会の委員会でクックアップルCEOが証言し、アップル社は米国で最も多くの法人税(昨年60億ドル=6000億円)を払っていると反論したが、同時に最も多くの課税を逃れていると追求された。ちなみに2009~2012年で740億ドル=7兆4000億円の利益を海外の子会社へ逃避させた。米国議員はアップルの行為に対し、厚顔無恥だとか言語道断だとか非難をしている。

以上は財政危機に陥って税金を何とか増やしたい米国で、イライラしている国会議員と世界一の優良会社との争いだが、海外子会社の配当や利益余剰金の国内還流について税制優遇の措置を執ればアップルも社債発行などしなくて済んだと思うが、タックスヘブンの問題は一国では解決できない。これこそTPPやFTAの課題だろう。

 

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昭和記念公園の古民家

2013-05-21 18:21:08 | Weblog

砂川口に近いこもれびの里、これまで水車小屋があったがその上にようやく主となる古民家が狛江とあきる野から移築された。移築復元されたのは狛江の石井家で名主以上の豪農と見え、大きな屋敷で内蔵と立派な長屋門、あきる野から移築した外蔵から構成されている。予想以上に豪勢な農家で拍子抜けした。
長屋門

正面

裏には内蔵があるが、屋根が本体からせり上げって防火構造になっており、珍しい設計だ。屋根が燃えても蔵に火が移らない


隣の花の丘はヒナゲシが最後の花を咲かせていた

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不思議な城下町近江八幡 その2

2013-05-19 21:07:53 | Weblog

近江八幡の人は豊臣秀次を開町の祖として崇め、市の資料館には秀次の鎧が飾ってある。悲劇の関白というイメージだったが、彼の治政はインフラ整備に於いて卓越していたことがわかる。腕利きの職人を呼んで築城、近江瓦は今でも名品だし、琵琶湖から運河、八幡堀を引いて物流の効率を上げ,更に楽市楽座で商人を集め、近江商人を生み出した。

八幡堀

 

秀次一族の菩提を弔い、母(秀吉の姉)が嵯峨の村雲に瑞龍寺を建立、後陽成天皇より門跡寺院となり村雲御所と称さた。後に八幡山の城址に移築されたが、こんな高い処に小さな御所があること自体信じがたい。

八幡山から城下の眺望、見事な近江瓦の屋根

もう一つの謎だが、前回紹介した近江八幡とは縁の深い米国人ヴォーリズの敗戦後に取った行動で、上京しマッカーサー元帥に会い、昭和天皇の助命を嘆願し、会見を勧めたという話だ。ほんとは何者なのだろうか?英語教師として来日し、1000以上の洋館を設計し、病院,学校、メンソレータムの事業を展開した。日本近代の歴史の中で特異の外国人としてドラマティックな人生で小説、映画の題材にもってこいだと思うのだが。

宿泊したホテルニューオウミ、観光案内所、資料館などここの町の人はやさしく丁寧で、心が和んだ。有り難う。

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不思議な城下町近江八幡 その1

2013-05-17 23:21:55 | Weblog

遙か昔、会社に入って何年か仕事で近江八幡を訪れたが、仕事が終わると近江牛のしゃぶしゃぶをご馳走になって深夜帰宅という繰り返しで、近江商人の街というだけの印象だった。その後、ごみの捨て場のようだった八幡堀が地元の努力でよみがえったというニュースを聞くに付け1度行きたいと思っていた。

現在でも商売してる商店、扇や小間物を扱っている。看板は探さないと判らないほど小さい

訪れてみると、何とも不思議な城下町だ。確かに悲劇の関白豊臣秀次が諸国から技術屋や商人を集め、八幡山に城を築き、碁盤の目のような城下街を作ったが、10年で悲劇の廃城となる。しかしその後の近江商人の発展の歴史はすばらしく今も豪商の邸宅は残されている。

豪商の庭園

明治にに入り、全国初の県立商業学校をつくり、英語教師として米国人ウィリアム・ヴォーリズを招いた。この英語教師が万能の才能を持っていたことがこの街の不思議さを添えた。彼は建築家であり、メソレータム製造の製薬会社を起こし,学校、図書館、病院をつくり経営した。現在も「近江兄弟社」として残っている。このため、城下町いや商人街の一画に西洋館が連なっている。

ヴォーリズの住居、近江兄弟社が経営する幼稚園教員の寮だった

日本一美しい小学校だ西洋館だが、瓦は立派な近江瓦だ

 

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黒書院の六兵衛を偲んで

2013-05-15 23:44:15 | Weblog

日経に連載された浅田次郎の小説黒書院の六兵衛は最後まで何者か判らないまま終わった。主人公が何者か判らない小説というのは初めてで浅田次郎にしてやられたという感も無くはない。永遠のなぞにするのか将軍の隠し子にでもするのか次回作が興味深いところだ。

私としてはこの小説で初めて江戸城の西の丸御殿の内部を詳細に知ったのだが、現存する御殿は江戸城の中にはなく芝生の広場だ。しかし何とか見たいものと思いを巡らせた。川越の喜多院には春日野局の部屋が移され偲ぶことはできるが黒書院ではない。
そこで、京都に来た機会を利用して二条城を訪れた。ここには国宝の御殿がありそのなかに黒書院があり六兵衛が座った姿を偲ぶことができた。

二条城二ノ丸御殿は3300平米と広大で33の部屋があり見学できる。鶯張りの廊下が有名だが、一番奥に黒書院と白書院があり絢爛豪華な建築や装飾具、そして圧巻のふすま絵は狩野探幽をはじめとする狩野派が書いており、小説の舞台となった江戸城仮御殿と遜色ないと思える。

見学の順は、各大名の控えの間、大名と将軍が謁見する大広間、ここでは大政奉還が決められた歴史的な場所だ。黒書院はその奥で、将軍と親藩、譜代大名が密議を交わしたところで、白書院は将軍の居間と寝室で黒書院の豪華さと対照的に水墨画に囲まれた静寂な部屋だ。

見終わった後、江戸城本丸、西の丸御殿の焼失は返す返すも残念で文化財の大切さを痛感した。できたら復元できないものだろうか

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あの大震災で乗客の犠牲者ゼロという鉄路の秘密

2013-05-12 23:28:45 | Weblog

先日、JR東の清野会長から話を聞く機会があった。話題は自殺防止から新ビル開発までいろいろだったが、東日本大震災での安全対策が印象に残った。あの大地震にもかかわらず、270キロで走ってる新幹線が転覆を免れた。それは、きめ細かい安全対策がかねてよりなされていたからだった。地震が起きるとP波という微少なゆれがきて本震が来ることは既知のことで、エレベータではかなり以前からP波検知器を付けている。JRでは古い歴史のなかで貞観大津波のこともあり、沿線と海岸線にP波検知器を備え、今回もP波を検知して走行中の新幹線を止めた。もちろん本震が来た時には非常ブレーキをかけてもかなりのスピードで走行し,脱線の危険はあったし、事実脱線した車両もあった。

脱線し、線路から大きくそれて高架橋から落ちたら大事故になる。そのために脱線しても線路から逸脱しない工夫、線路を車輪と挟む金具を装備していたので全ての新幹線は大事故に至らなかった。またそれ以前に新幹線の高架橋は阪神淡路大震災で高架橋高速道路が破断し横倒しになったことを踏まえ、高架橋の柱や橋脚の補強工事を済ませていたことが幸いした。

鉄道や飛行機の経営では事故を起こし,乗客に犠牲が出ることは最大のダメージであり、安全対策は全てに優先されなければならない。今回のJR東の地道な安全対策が2008年までになされていたことがマグニチュード9クラスの大地震で乗客犠牲者ゼロという歴史に残る結果を生み出した。福島原発の事故とは対極となるケースだ。

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