四谷三丁目すし処のがみ・毎日のおしながき

新子はコハダに。新いかはまだ新いかで。いくらは塩から出汁醤油漬けに。すじこも登場。新秋刀魚、ブリと、もう秋です。

第398回にちよう☆ひるのがみ(お子さんデー)

2024-03-17 16:08:03 | 3/1~3/31


野上啓三インスタグラムsushi43nogami2←こちらに変更しました。
すべての魚・貝、天然ものです。
◇営業時間について◇火曜~土曜17:30~21:55※ラストオーダー(酒類・酒類以外全て)21:25まで
日曜お子さんデーは11:30~17:30です。※日曜はお子様の日です
店には月曜(+第一日曜日)以外10:30~営業終了+aおりますのでお気軽にご連絡ください!03-3356-0170
※レストラン予約代行サービス『オートリザーブ』でのご予約は日付・時間帯にかかわらず受け付けておりません。
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◎かんぴょうを煮る動画アップしました(7分30秒)

◎玉子焼き動画アップしました(6分53秒)
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1dayアーカイブ2023年~2001年3月17日のおしながき[2023年][2022年][2021年][2020年]

[2019年]のがみのにぎりの話
・・・・・・・・・・月別 特におすすめな一貫
【3月】 青柳【4月】 生トリ貝【5月】 スミイカ【6月】 新子【7月】 新イカ【8月】 アワビの酒蒸し【9月】 生いくら【10月】イナダ【11月】〆鯖【12月】本まぐろ【1月】 寒ブリ【2月】 寒ビラメ【野上啓三選・その1】〆小アジ【野上啓三選・その2】〆小羽鰯(しめこばいわし)
【3月】 青柳20111202nogami_009
ネタケースに並ぶものの中で「これ、何?」と訊かれる確率ダントツ一位の貝です。貝殻に入ったまま置いてある店がほとんど無いからだそうです。主人曰く板前さんでも貝殻の模様を知らない人がいるのだとか。ご注文をいただいてから剥き、捌き、握ります。アオヤギの香りをこれでもかというくらい堪能できます。【4月】 生トリ貝004
二月から五月くらいまで登場する貝です。貝の中から解き放たれたトリ貝がガラスのまな板の上で捌かれます。即座に握られたトリ貝はまだ新鮮な香りを纏ったままお客様のもとへ。【5月】 スミイカ
成魚のスミイカの厚み、甘み、シャリをあわせた時のにぎりとしての完成度の高さなどを感じて頂けると嬉しいです。そして七月に出る小さいスミイカ=新イカ(子イカ)との食べ比べも面白いかと。どちらも魅力があります。

【6月】 新子005_2「もうシンコ食った?」という問い掛けがこの時期、どのくらいされるのでしょうか。早ければ六月中旬~六月下旬に登場し、九月上旬くらいまでシンコと呼べそうなものを主人は頑張って仕入れてきます。【7月】 新イカスミイカの子ども、新(しん)イカです。スミイカ一パイで一貫分しか握れないという小ささのおかげで七月~八月の板前の仕込みはシンコの季節と重なってものすごくハードです。小さいスミイカの身の淡さを愛でるとでもいいましょうか。シンコと並ぶこの季節の風物詩です。また、この新イカのゲソは身の小ささからは想像できないほど味が濃く、秘かな人気です。【8月】 アワビの酒蒸し多くの貝が初春から春に旬があるのに対しアワビは夏が旬です。にぎりにするには断然酒蒸しが向いていると主人は言います。そぎ切りにしたアワビのにぎり。上には蒸した肝が少しそして穴子の煮詰めを垂らします。するとアワビの香りが立ち昇ります。ここは煮詰めじゃないといけません。醤油ではまったくダメなのです。【9月】 生いくらIkura_3だいたい七月末~十二月末まで生いくらを仕入れます。その他の季節には塩蔵のものとか置きません。なので一月~七月くらいまで、いくらは当店にはありません。一年中置いていないことによって旬はすごく解かります。まず七月末に鱒の卵であるマス子が出て、八月にはサケ子(いわゆるいくら)が登場します。最初は粒が小さく味もややあっさり。それがだんだん濃厚になってきて十二月には(写真)粒も大きく“大人の卵かけごはん”という異名までついてしまうほどです。【10月】イナダ (写真はワカシです)八月ワカシ⇒九月~十月イナダ⇒十一月ワラサ⇒十二月~一月ブリ(寒ブリ)と、大きさとともに名を変えていく出世魚です。当店、開店以来ずっと十月は空いています。何が原因なんだろうと考えました。「シンコ、シンイカで話題が持ちきりになる七月ほどのウリがないのでは」と思いました。単品で名前が挙がるナンバーワンがないとしても、夏の幼魚から冬の成魚になる間の脂が乗り始めた例えばイナダはその象徴ではないか、と。真冬にこってりと脂が乗る前の、あっさりからややしっとりとしてきた身質を愉しんで頂きたいと思います。【11月】〆鯖
冬は真鯖(マサバ)の季節です。サバマニアの仲買さんから仕入れています。【12月】本まぐろ005_2冬は本まぐろ(クロマグロ)のシーズンです。十二月は特に仕入れることが多いです。【1月】 寒ブリ
ワカシ、イナダとはまた違う魅力の寒ブリ、どうぞ。(主人は理由があって二月三日の節分までしか置きません)【2月】 寒ビラメ昆布締めにしていない寒ビラメも「昆布締めにした?」と訊かれるくらい旨味がある身です。では最後に主人のおすすめを紹介させて頂きます。
【野上啓三選・その1】 〆小アジ

【野上啓三選・その2】 〆小羽鰯(しめこばいわし)にぎりで食べていただきたくて小さいヒカリモノを揃えています。主人の〆た魚、主人の炊いたシャリ。これぞのがみのにぎりです。                  

[2018年]
[2017年]
[2016年]ホタテ、いわし、アジ、鮎並、ヤリ、しまあじ、なかずみ、アオヤギ、新規入荷です。北海道浜中のアオヤギがよくなってきていると仲買さんが言っていたそうです。[2015年][2014年]これはにぎりずし創案者・花屋與兵衛の家系『両国與兵衛』 明治初期のにぎりずしの絵です。旭屋出版[すし技術教科書江戸前ずし編]より左上から・小だひ(小鯛)・しらを(白魚)・あゆ二段目・みる貝・ます・こはだ・厚焼玉子・のり太巻三段目・きす・あぢ(鯵)・車えび四段目・いか・のり細巻・あかがい・さばとあります。008
今日はこの、のり細巻とほかの細巻についてです。Nogami0906_001_2

江戸前ずしのかたちが出来たのが1824年という説を聞いたことがあります。だとすると190年経つわけですが、いまも『のり細巻=かんぴょう巻』をつくり続けています。当店ではかんぴょう巻と呼んでいますが、江戸前ずしの世界ではただ『のり巻』というと、それはかんぴょう巻のことなのだそうです。昔からある細巻といえばかんぴょう巻のほかは、やはり鉄火巻、かっぱ巻でしょうか。主人から聞いた話では「かんぴょう巻は空気を含むようにふわっと巻いて、片目で真ん中のかんぴょうのところを覗くと遠くの景色が見えるくらいに巻け」と教わったのだとか。それと関係しているのかわかりませんが以前かんぴょう巻・鉄火巻・かっぱ巻の巻き方について記していました。・・・・・・・・・・Photo細工巻は別にして、細巻には丸く巻くタイプと四角く巻くタイプがあります。ここに『すし技術教科書<江戸前ずし編>』旭屋出版 という本があります。この中に出てくる細巻についての内容を抜粋します



“細巻には丸く巻くものと、四角に巻くものがある。丸く巻くものは、折詰や盛込みに、芯をみせずに横にして使うもので一本を四つ切りにするのが普通である。主として、かんぴょうなどは丸く巻く。反対に、四角く巻くものは、芯をみせるようにたてて使うもので一本を六つ切りにする。きゅうりやマグロなどの芯は四角く巻く。” 

写真ではわかりにくいかもしれませんが、かんぴょう巻は上辺がアーチを描くように、かっぱ巻と鉄火巻は断面がより正方形に近くなるように巻いています。主人はこのことを高校生の頃に一度教わり、修行先でもまた教わったのだそうです。かんぴょう巻の形を「トンネル型」とか「かまぼこ型」と呼んでいたような気がする、と言っていました。

「のがみの代表的な細巻は?」といえば「かんぴょう巻」と、今ならほとんどの方がおっしゃってくださると思うのですが、開店当初はかんぴょう巻に対する熱い思いが伝えきれず、悩みもだえておりました。
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・・・・主人の巻く細巻というのはたっぷりしているというか、ゆとりがあるというか、そんな風に感じていました。それは寿司屋の倅としていろんなものを無意識に学び取ってきたからなのかなぁと自分なりに答えを出したりしたのですが・・。主人にそのことを告げるとこう返ってきました。「あ、オレの巻き物?そうねぇ・・・心掛けていることは貧相にならないようにってことだね」「貧相?」「中にあまり入っていない細巻があまり好きじゃないのよ。シャリも中具も可能な限りめいっぱい海苔の上に置けるだけ置いて巻く。オレは自分が食べる時そのほうが好きなのよ。でもシャリ少なめでっていわれたらもちろんそれは対応できるよ」最後にそんな主人が好む細巻をご紹介します。・・・・大葉を入れた鉄火巻001_3おそらく主人が一番好きな細巻です。

鉄火巻に大葉を入れたものです。

当店マグロを常備していませんのでマグロがある時しかできませんがぜひお声をお掛けください。

004[2013年]第5回 にちよう☆ひるのがみ  AM11:30~PM5:30 



002[2012年]今日は横須賀のタコを煮ます。(足とアタマ)



 

 



 



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[2011年]

昨日の煮アサリはおかげさまで完売し、今日は煮はまぐりです。002

いつもより小さめですので、蛤二個で一貫握ります。



 

 

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[2010年]

ほっけのお刺身・塩焼きどちらでもどうぞ‥真鯛の白子は国産ですがどこのものかはわかりません。白子は塩焼きでブツ切りで どうぞ‥001



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[2009年]今日から新海苔に代わります。採れたのは熊本・白川の河口、沖新(おきしん)というところです。地図で見ると島原湾なのですが、海苔業者さんの説明だと有明海という括りになるのだそうです。全体的に緑がかって見えるのは青のりが混ざっている“とび”とか“まぜ”と呼ばれる海苔だからです。丸山海苔さんでは『こんとび』と呼んでいます。今回の産地、熊本の沖新付近には青のりが生育する好条件があるのだとか。沖新の先に小さな島があり、そこに繋がる海底トンネル辺りから温泉が湧いていて海水とうまく混ざり合い、生育に最適な温度が保たれているとのことです。

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今日も気合いの仕入れをしてきました。包丁砥ぎも完了し、準備万端です。よろしくお願い致します!

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