四谷三丁目すし処のがみ・毎日のおしながき

冬から春が旬である貝がそろそろ終盤、初鰹・鰈・鱸・鯵など夏の魚が出てきました。

鯵 あじ

2016-09-22 23:35:00 | わたしの魚(ウォ)キペディア 第1回~第

わたしの魚(ウォ)キペディア 第9回 あじ

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今回はアジです。
いやはや、まいってしまいました。
親しみがありすぎて内容が絞りきれず、あれこれ思い出しているうちに時は経ち‥。こうなればもう、最初に出会い長い付き合いのアジの開きのみでいきます!

子供の頃アジの開きは食卓にかなり登場しました。表面の飴色のパリパリを剥がしてお皿の脇に寄せておいてほぐした身と一緒に食べたり、パリパリの部分と白いご飯とで食べたり。血合いのところも大好きでした。私にとってのアジはお刺身ではなく、開きを焼いたものが原点です。

 これもまた開きのことです。小学生の頃、食べ終わったお皿に残ったアジの頭の辺りを見て父が「おいおい残すな残すな、ほっぺたんとこがうめぇんだ」と箸の先で器用にほぐして白いご飯の上にのっけてくれた身の部分のおいしかったこと。それからはかなり頭付近を執拗に攻めるようになりました。中学生になった頃、テレビで“鯛の鯛”という骨があることを知り、アジの開きからアジの形をした骨“鰺の鰺”を見つけ出した時は興奮して蛍光灯に透かしてみたりしました。

お刺身、お寿司でアジと出会うのはもっともっと先のことで‥。そしてまだ知らないことが沢山あり、現在に至ります。