マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。最近の政治的問題や最近の出来事も更新します。

空挺風林火山/野戦病院の悲惨な状況

2017-11-13 13:23:58 | マクロス短編
【空挺風林火山】
         【西暦2011年.8月20日.日本列島.東京シティ新統合陸軍習志野陸軍基地】
新統合軍極東・太平洋軍管区.東京シティ近郊.習志野基地。
第1次星間大戦前と同様に新統合陸軍空挺部隊が配備されている。
戦前と比べると規模は縮小されているが、これでも練度は保たれており特に極東太平洋地域に配備されている10個空挺中隊のうち習志野基地が一番と言われている。
この地はもともと伝統的にも空挺が優れているのだから・・・・・・・・・

新統合陸軍航空機C-2+グレイハウンドⅡ、航空自衛隊のC-1の後継機開発を引き継ぎ新統合陸軍が2010年9月3日にロールアウトさせた輸送機である。
戦前よりも広大になり、市街地戦を想定したエリアを設置した習志野演習場上空にいた。

馬場春信「1号機.第1普通歩兵科小隊。降下。」
新統合陸軍.第4師団.空挺第1中隊.隊長.馬場春信.少佐

『こちら1号機了解。』

馬場春信「低空ヘリボーン部隊はどうだ?」

『こちら低空ヘリボーン部隊降下完了、通信小隊は市街地周辺に潜伏。』

馬場春信「うむ、敵に動きあれば連絡せよ!」

『了解』

空挺第1中隊隊長.馬場春信少佐、49歳。
陸上自衛隊第1空挺団時代から今日かけてまで、空挺団に所属し。
統合戦争時にはウラジオストク空挺降下作戦に参加し、敵兵12名を殺害したり各地の戦線を生き抜くなどの歴戦の猛者である。
数々の戦果を挙げ激戦を生き抜いたが、かすり傷は一つも負っていない。

馬場房昌「うぅ緊張する。」
新統合陸軍.第4師団.空挺第1中隊.隊員.馬場房昌.少尉

馬場春信「どうした?緊張したか?」

馬場房昌「はぁ・・・初めての空挺降下でどうしても・・・・」


春信の息子、房昌。
空挺に憧れ軍に入隊した息子である。
今や宇宙軍が主力となっていて陸軍が不遇扱いになる中態々陸軍を選んでいる。
春信は息子を空挺馬鹿と称した。

厳しい訓練の上、やっと降下できるような体つきになったが・・・・
本番になると緊張する・・・・そんな息子を見た春信は・・・・

馬場春信「一同、降下前に空挺精神の第1段階空挺型風林火山を言え!」

『ハッ』

空挺型風林火山
風=行動開始は風の如く
林=危険地域での活動は林の如く
火=敵地制圧
山=伏兵を仕掛ける事山のごとし。

隊員たちに空挺風林火山を言わせる。
空挺風林火山とは風林火山のベースにした空挺団のモットーである。

1 確実
2 機敏
3 細心
4 大胆
5 協同

の元、可変戦闘機が主力となっても解決不可な地上戦を一般陸軍部隊と共同して戦う。
危険な中、敵を叩くのは空挺団・・・・・
春信はその心情の元、仲間と共に戦ってきた。
息子同然に空挺に不安がる隊員は大勢いる、だからこそ空挺型風林火山を暗唱させ士気を高め無事に目的地に辿り着く。

訓練とは言え、実戦と同じである。
出来る限り仲間が死なないように、事故で無駄死にしないように・・・・
春信の部下に対する想いであった。

【野戦病院の悲惨な状況】
ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
西暦2015年.南米リマにて、反統合組織グレイシアが決起。
新統合軍はすぐさま第1独立戦隊キルケーを派遣、グレイシアを鎮圧完了する。
しかし、迎撃に出た現地統合軍部隊と一般住民に多数の犠牲者を出し、負傷者が続出している。

                                【リマ.新統合軍野戦病院】
新統合軍が設置した野戦病院では、一般の病院の収容人数が限界を達し一般兵士だけではなく一般国民の治療を開始した。
しかし、治療対象者が多く軍医達や衛生兵達は対応に追われる羽目になる。

フランク「4段階のリボンを用意しろ!」
新統合空軍軍医.フランク・ガードナー.大尉

対応として出たのは4段階のリボンである。
赤はすぐさま治療しないといけない患者
黄は当分待てるがある程度すると赤になる可能性のある危険性のある患者である。
緑は酸素ボンベが必要であるが、終盤ぐらいに治療できる患者
黒は治療の見込みのない患者もしくは死亡している患者である。

こうする事で誰を最優先対象にするのかを決め治療する。
無論、この間に苦しい立場にあるがこうするしかない・・・・・・・・・

だが・・・・・

「お願いだ、妻を・・・・妻を助けてくれ・・・・」

矢沢清音「しかし・・・その患者は・・・・・」
新統合陸軍衛生兵.矢沢清音.曹長

「頼む・・・・妻を助けてくれ・・・・頼む・・・・」

黒判定がされ、モルヒネ投与する予定の女性の患者である夫が助けを求める。
新兵である矢沢清音はその夫の様子に動揺する・・・・・
もう手を尽くしてもどうする事のできない・・・・・・・・助ける事ができないと・・・・・・

オットー「お断りします。」
新統合陸軍.オットー・シュヴァイツァー中尉

「なぜなんだ・・・・なぜ・・・・」

オットー「この状態では手の施しようがありません、あなたと同じ気持ちの方は大勢いるのです。仕方がありません。」

そんな状況下で先輩であり紳士的なオットー・シュヴァイツァー中尉によりもう治療できないと夫に伝えられる。
夫は人殺しと、罵声を浴びるがオットーは気にしなかった。
内心的には申し訳ないと思っている、だが軍医は万能じゃない・・・・最善を尽くし駄目であれば諦めをつけ次の患者に向かう・・・・
それが軍医の仕事である。

地球が一つの国家になろうとも、いや数百年・数千年経ってもこの事実は変わらない・・・・・
軍医だけじゃない、一般の医療関係者も同じだろう・・・・・・・・・・

助けられない人の遺族の恨みの声を一生心にとどめておく・・・・・・・・・・これが戦場と災害の医療現場である。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 源氏の種類 | トップ | ジーナス一門の日常 モアラ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿