グンデルの上に並んだクリスマスのお菓子。メリ~クリスマス!
メンバー(お)からのクリスマスのプレゼントです。ありがとうサン。
今年の最終の練習が梅スタジオでありました。「スクティ」という曲を練習しました。グンデル部(に)部長の指導のもと、曲の細部の確認をしていきました。「ヘ~?そこのコテカンそうなってるだ~」「そこがそうだとすると、ここはこうでは変ではないですか?」「その音とこの音がぶつかるけどイイの?」「ここはこの音を抜いた方がイイと思う。」とか、(に)部長に、教えてもらうメンバーからもいろいろと質問や意見が出ます。練習しながら意見を出せるほどわれわれもずいぶんと成長して来たな~と思いました。意見は出すけどまだ弾ける様になった訳ではないのですが、ハハ。
意見が煮詰まったころ、(に)部長が「ん~?ちょっと確認してみるね~」と、トゥンジュク村のオジサンたちの演奏録音をイヤホーンで再確認します。「あッ!なんだ、ここはみんな好き勝手にいろいろ弾いてるんだ、ノリでいいんだ。」というような真実(?)も、いろいろと判明してきて、楽しいですね。それでは我々としては一応こうしましょう、と整理をしていきます。グンデル演奏に向かうなんと真摯な姿勢ではないでしょうか、素晴しいですね。ハハ。
練習の後は国分寺「新中華」での宴会(今回は忘年会)。今年一年でこのワンパターンをいったい何回繰り返した事でしょうか?「一年が本当に早いね」「光塾のワヤンが終わるとあっという間に年が終わる」「来年の光塾ワヤンもすぐ来るね」「今年も一年お疲れさま~!」と言う事で、乾杯!!新中華を出る時はお店のオバサンとも「マタライネンモヨロシクネ」と中華なまりの言葉を交わし。国分寺駅でのメンバーお別れの挨拶は「良いお年を!」「良いお年を!」でした。今年もいよいよ終わります。
梅スタジオの「お父さん、お母さん」、今年も本当にお世話になりました。来年もよろしくお願いします。「良いお年を!」。メンバー一同より。(か)
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『 玉川上水の木漏れ日アーカイブス 』
カテゴリー>ワヤンよもやま話>2013.06.16>《スクティ Sekti 》への想い より
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この曲は、私がバリ島のタバナン県トゥンジュク村の人達と演奏した曲の中で一番弾いた曲だと思います。村で演奏していた当時は、ワヤン(影絵人形芝居)での演奏についていくことや、曲をに覚えることに夢中であり、あまり意識していませんでしたが、今振り返ると、この曲は結婚式やポトン・ギギ(歯を削る儀式)などの儀礼時はもちろん、ワヤンの前奏曲では必ず演奏していました。
影絵が始まる前に器楽曲を演奏するのですが、私がワヤンの演奏に参加していたときは、大曲を2曲演奏した後に、このスクティを必ず演奏していました。というのは、この曲、伸縮自在の曲なのです。大曲よりも演奏形式が少なく、長く演奏したければ伸ばせますし、早く終わらせたいときも短縮できる便利な曲です。
ちなみに、わが一座では、「大曲」のことは、演奏時間が長く、長いギノマン(曲の頭部分)があり、ギノマン以降からの曲の構成が3パターン以上から成り立っているような曲を言っています。
スクティは「中曲」の位置付け。長いギノマンがなく、2パターン以上から成り立っているような曲のことです。大体ですが。。
日本の公演では、ダラン(人形遣い)は始めからスクリーン裏に演奏者と一緒にいてスタンバイしていますが、バリでは、最初、グンデル演奏者だけがいて器楽曲を弾いていました。私が演奏参加してた時は、ダランはスクティの曲の途中でスクリーン裏に登場していたことが多かったです。ダランが出そうなタイミングを見計らって、このスクティの曲を演奏していたように思いました。2曲目が終わった時点でダランがスクリーン裏に登場して来なかったら、スクティを弾き、ダランが現れるとスクティの曲が終わりに向かっていく、という感じでした。そして、この曲が終わると、ダランが人形の箱を3回叩き、人形達が箱から出てきて、ワヤンの世界の扉が開かれます。
人間の世界から人形の世界への境目、ダランと人形の存在を感じさせる曲です。
ワヤンの始まりではいろいろな曲を演奏しましたが、スクティはこんな感じで必ず演奏していたので、いつしか、「スクティ=ワヤンの曲」をいうイメージが強く着いてしまっていました。そして、ダランのテーマソングみないだなぁ~とも。
ワヤンの始めにやる曲は彩りがある大曲が多いですが、それよりずっとシンプルで村の素朴な感じがし、私にとっては、なによりトゥンジュクのワヤンの雰囲気を思い出させてくれる特別な曲です。
今でもこの曲を弾くと、ダランが現れて、ワヤンの世界が始まる感じがしてワクワクします。
それもあり、この曲をいつか日本で演奏できるといいなぁ~、という想いを密かにずーっと思い続けて、苦節(?)××年。
やっと、みんなでこの曲に取り込むことができて、正直嬉しいです。(に)
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