ハッチと私の日常

20年暮らした猫も亡くなり、25年以上連れ添った夫も病死、仕事も辞めて還暦過ぎた女性が被災猫ハッチと暮らす日々

朝日歌壇3月13日

2022年03月14日 19時47分10秒 | 短歌

馬場あき子選

家族守る非常持ち出しの袋に子犬のフードが増えてふくらむ  山口県 庄田順子

 そうなんですよ、非難するときには、ペットの物も忘れずに入れなくてはいけないのです。私もハッチのカリカリを入れています。マジックで賞味期限を書いて、たまに見ては、入れ替えています。

佐佐木幸綱選

傍らに入院の夫戻りきて「連れ合い」という言葉かみしむ   神戸市 塩谷凉子

 連れ合い、ですね。一緒に長く生きられることを祈ります。私はもう、10年前に夫に先立たれてしまいました。連れがいることは、いいことですよ。

高野公彦選

絢爛たる五輪のかなたウクライナの町に軍靴の響き迫り来   町田市 村田知子

あの日どこにいらしたと問えば誰にでもあの日があって十一年過ぐ 東京都 西出和代

 一首目、ロシアのウクライナ侵攻は、本当に悲しい出来事です。早く戦争を終わらせてほしいし、こんなことが許されるなんて、とても信じられません。プーチンはまるでスターリン、時代錯誤も甚だしい。ロシア国民は正しい情報を得られないので、自分たちが間違っているとは思っていないそうです。国家が統制をおこなうということの恐ろしさは、日本でも経験があるから、あってはいけないことなんですよ。プーチンはまるで悪魔です。人を殺して平気でいるなんて!二首目、東日本大震災から11年経ちましたが、いまもなお、あの時、私はどうしていたという話をするんです。私は社員研修が途中で打ち切りになり、電車も止まって、ヨドバシカメラの転倒のテレビ画面で津波を見て、信じられなかったです。津波が去って、堤防を高く作り、町はまだまだ復興とはいえませんが、それでも原発事故の影響で今も帰らないという地域に比べたら・・。原発事故、それは今も戻らない現実です。そして今、ウクライナ侵攻でロシアが原発を占領しています。原発はテロの標的にされるのです。これがどういうことか、あの原発事故を思えば、誰にでもわかることです。電力不足だからと、完璧に安全に出来ない原発を稼働されることがどれだけリスクがあるか。人類はパンドラの箱を開けてしまった。自分たちの代で処理できないものを作ってはいけないのです。プーチンのように狂った暴君が核を使えばどんなことになるか、本当に恐ろしいです。原発被害は、人間だけではないのです。核を使ったことで、地球は滅びるのかもしれませんね。そうそう、この歌は、永田和宏氏も選んでいます。

永田和宏選

『NO WAR』と掲げる選手の故郷に四方から今戦車近づく 町田市 村田知子

人間の死亡率は100パーセント早いか遅いかどんな形か   神戸市 川村睦月

 一首目、私もこのニュースには胸を痛めました。誰も戦争なんか望んでいないのに。村田さんの歌は、別の反戦歌も高野公彦氏が選んでいましたね。二首目、生まれてくれば必ず死ぬ、それが死亡率100パーセントという表現、思いもよらなかったです。ただ、コロナ感染で亡くなった人は、本当に気の毒ですよ。死に際に、会いたい人に会えないのですから。こんな死に方、残された人たちもあまりにもつらい。東日本大震災みたいに、つらい。だめだなあ、還暦すぎると涙腺緩んじゃって、直ぐに涙が出ちゃうのですよ。

 

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