山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

清酒七賢 蔵開き訪問

2007-02-15 17:25:02 | ワイナリー訪問記

2月13日、清酒「七賢」の蔵開きに行って来ました。
七賢の社名は「山梨銘醸」。創業1750年の山梨随一の歴史ある日本酒メーカーです。
酒名の由来は、中国「竹林の七賢人」です。
包装紙が、真っ黒に竹の葉の図柄というちょっとびっくりなデザインです。

甲府から国道20号線を長野方面へ約1時間、長野県との県境、北杜市白州(はくしゅう)町台が原にあります。
国道を走っていると、甲州台が原宿の看板(写真)があります。そこを入ってすぐ、静かな町並みにたくさんの人盛り、皆蔵開きに来ていました。

七賢は凄いのです。
なんと明治天皇が泊まった(行在所=仮の御所)ことがあるそうです(写真)。
山梨県の文化財に指定、現社長は12代目ということ。

その文化財の中を通り、裏へ行くと、文化蔵、慶応蔵、誠和蔵と蔵がたくさん。
誠和蔵はコンクリート造りですが、あとの2つも由緒ある建物のようです。
文化蔵と慶応蔵の間には水源泉、その横には弁財天(写真)、酒蔵に水は命です。

早速、入場料300円を払って(入場料を払うと、日本酒たくさん飲めます)、日本酒を造っている誠和蔵を見学。
誠和蔵はコンクリート造りの3階建て、3階から見学になります。
ここでは、洗米を蒸す蒸米づくりと、蒸米に麹をかけ混ぜる作業が行われます。
日本酒造りで、上半身裸の杜氏が米を混ぜるシーンを見たことがあるかと思いますが、その作業が行われる所です。
2階は、1階に設置してある巨大な貯蔵タンク(3トンタンク45本。ホーロー製です)の口が出ていて、タンク内の様子が見れるようになっています。米と水を混ぜて発酵させるため、タンクの口から作業します。このあたりは、ワイナリーと違う点です。1本のタンクより、一升瓶5500本の日本酒が出来るそうです。
このあと、日本酒は、濾過、火入れ(殺菌)、貯蔵、ブレンド、瓶詰、火入れをして、商品になります。

普通の日本酒は、秋、新米から作業に入り、夏の間、貯蔵され、秋に新酒またはひやおろしとして出てきます。一年かけて日本酒は出来ます。
生酒という酒は、2回の火入れをしないもの(本生)と初めの火入れだけするもの(生貯蔵酒)の2種類あります。
最近では、まったく貯蔵しないで、秋の新米でその冬に出す新酒もあります。この新酒は、ワインの新酒と同じサイクルですね。

誠和蔵を出て、慶応蔵へ。
名前の通り江戸時代末期の建物です。
さすが日本酒メーカー。ワイナリーにこのような建物はありません。
ここでは利き酒をしていました。
残念ながら、運転手は素通り。
外に出て、自家製アイスクリームを食べました。

七賢は、「だいみん」という直営レストランを隣接地に開いています。
おしゃれな雰囲気な感じですが、残念ながら休憩中でした。
山梨の日本酒メーカーでは、最も早くから蔵開きをしているので、おなじみの行事として多くのファンが集まっていました。
この後、清里のロック(タッチダウンビール醸造元)へ。
その日記はまた後日。



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