健康断食のススメ

食べる楽しみ 食べない愉しみ

断食中の塩分摂取

2012-01-14 07:36:00 | 断食
塩(今回の話は塩に含まれる他のミネラルは考えずに、塩=Na(ナトリウム)です。)は体にとってとても大切なものです。




人間の体は、たとえばコップをポンッと机の上に置いた状態ではなく、ナトリウムのしめる力、カリウムの緩める力で、おしあいへしあいしながら平衡を保っていています。また、細胞の中と外の物質の移動は、ナトリウム(濃い)とカリウム(薄い)の浸透圧によって行われるので、両者のバランスはとても大切です。




ナトリウムはカリウムと仲良しで、いつも一緒に行動しています。ですから、カリウムを多く含む野菜やご飯を食べている日本人は、塩(ナトリウム)も多く摂りバランスを保つ必要があるので、醤油や味噌でそれを補給するわけです。




ですから、減塩はナトリウムとカリウムのバランスが崩れてしまうので、日本人にとって生活習慣病を増やす原因となります。(塩不足は問題だけど、塩辛すぎる食品の多食は胃ガンの原因となる。)







では、断食中はどうかというと。




断食中は塩分が欲しくなります。




これは、通常、塩分は1日に15g体外に排泄されるので、塩分が欲しくなるのは自然な反応です。




しかし、ここで塩分を摂ってしまうと体内ではカリウム不足がおきることになります。これは、塩分が体外に排出される際、カリウムも仲良く手を取り合って排泄されてしまうからです。




ですから、カリウムを摂らない断食では、ナトリウムも摂ってはいけないことになります。




“それじゃーナトリウムとカリウムが無くなってしまうじゃねーか!”




とお嘆きの方、ご安心ください。




断食当初体外に排泄されていたナトリウムとカリウムは、断食が進むにつれホルモンの働きにより腎臓での再吸収が始まります。




人間の体はちゃんと断食に対応できるシステムを持っているのですね。(それを多くの人は知りません。)




断食にはこのように、通常では眠ってしまっている体の機能を呼び覚まし、体内を活性化していきます。

(断食最大の効果は、普段は眠ってしまっている強力な抗酸化作用を呼び覚ますことにあります。)







私自身、断食中は梅干が食べたくてしょうがありません。




が、断食とは、なにも食べない(水以外)ことでバランスをとる健康法ですから、ここは我慢するわけです。




確かに、梅干や野菜ジュースをとりながら行う断食もありますが、これは正確には断食ではなく絶食です。(体調がよくないときは絶食の方がよい場合もあります。)




塩は体内に水分を滞留する役目もあるので、断食中に塩分を摂ると、体重も減少しにくくなりますね。




余談ですが。




佐下橋聡 拝


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