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Hanshin Tigers Series 2024

赤星に「MVP」コールを!(12日・甲子園)

2005-04-14 21:50:56 | Koushien Stadium
 3回までノーヒットに抑えていた、タイガース先発、左腕・下柳剛。【4回表】1アウト後、3番・高橋由伸に四球(デッドボール)。4番・清原和博にサード内野安打(今岡誠のジャッジミスか?)。5番・タフィー・ローズにも四球(フォアボール)を与え、満塁。6番・小久保裕紀にライト前ヒットを浴び、「1対1」同点。雨が降り続く中、なお満塁のピンチが続くが、7番・ゲーブ・キャプラー、8番・阿部慎之助を打ち取り、最少失点の1点で切り抜けた。ベテラン、粘りのピッチング。

【5回表】にも、ヒットと四球2つで、2アウト満塁のピンチを招くが、5番ローズをセンターフライに討ち取って、危機「脱出」。この下柳の「粘り」のピッチングが、試合を「破局」から救い、ゲームメイクして見せ、味方の反撃を呼び込むことになる。【4回裏】に一挙4点、【5回裏】に1点。【6回裏】にも、かつての同僚、伊達昌司を打ち込んで、駄目押しの2点。「8対1」初戦でタイガースが「快勝」した。

 試合後のヒーローインタヴューで、この日(2試合連続)「4安打」の赤星憲広が「優勝宣言」。「去年、悔しい思いをしたので、今年は絶対優勝しようと思ってやっています」「明日も明後日も勝ちます」この言葉を聴いたとき、今年の「MVP」は赤星で決まりだな、と思った。タイガースファンは「走れ、走れ」と連呼するよりも、「MVP」コールをした方がいい。タイガースが優勝すれば、の話だが……

 しかし気になるプレーがあった。【6回裏】先頭の赤星が、左中間を破るスリーベース(3塁打)。センターのキャプラーがメジャーリーグ時代にもよく見せていたハッスル・ダイビング・プレー及ばず、打球を後方に逸らし、左中間の一番深いところへ。当然、ランニング・ホームランを狙える箇所だったが、赤星は3塁にストップ。「STOP」を掛けたのは、またしても「慎重居士」3塁ベースコーチ・吉竹春樹か。

 雨も降り続き、下がぬかるんでいるし、無理をさせなかったのか? 結局、このランナーが、相手バッテリーミスで生還できたから、いいようなものの、この場面「5対1」4点差が付いていても、遮二無二に「次の塁」を狙う意欲と「GO」サインが欲しかった。明日に繋がらなければいい、と思ったが……こういう小さなところから「綻び」は生じるもの。

 試合後のジャイアンツのダッグアウト裏で、キャッチャーの阿部が「ちくしょう!」と吐き棄てた、という。試合中にミスを連発し、ピッチャーも満足にリードできなかった。言葉の力は強い。言霊(ことだま)の力……「ちくしょう!」と「絶対優勝する!」。果たして、どちらの言葉(言霊)が強いか、どちらが勝つか? とりあえず、明日(13日)その結果が示される。