久しぶりに地上波を見た。しかもNHK。『プロフェッショナル 仕事の流儀』(12月25日)。広島東洋カープ、スカウト統括部長、苑田聡彦さん(72歳)は、その現役時代を子供の頃に見ているが、こんな名スカウトになっておられたとは……
江藤智、金本知憲、黒田博樹、そして丸佳浩……黒田が大学卒業時に「資金力のあるチームが1位指名する」という情報が飛び込んできたらしい。恐らく阪神タイガースだろう(?)。しかし黒田本人が「他球団が1位指名だったとしても、カープに入団したい」。黒田がFA(フリーエージェント)を取得したら、マスコミは(地元)タイガースに移籍すると観測報道を続けていたが、黒田はメジャーリーグを選択。メジャーから帰ってきても、カープ「愛」を貫いた。その原点は、この人だったのか……
逆指名ドラフト導入。(資金力のないカープの)苑田さんにとっては(厳しい)苦難の時代が始まったが、その恩恵を受けたのが、タイガース。2003年と2005年の優勝は逆指名ドラフトの恩恵によって齎されたと言っても過言ではない。2001年の安藤優也、2002年の杉山直久と江草仁貴、そして2003年の鳥谷敬……逆指名(希望枠)ドラフトが終わった2007年から、タイガースの苦難の時代が始まった。スカウトの力量が問われる時代に入って、タイガースは優勝できなくなった。タイガースにも名スカウトが現れない限り……
広島・苑田スカウト 無名の黒田博樹を見出した日を振り返る(NEWSポストセブン)