ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

カミュのペストを読んだ

2021-08-20 23:15:00 | Weblog
高校時代にカミュの異邦人を買った。蔵書が断捨離に遭うまでは本棚で見かける事があったけれどなけなしの小遣いで買った沢山の岩波の小さな単行本などと運命を共にして処分の憂き目に遭っていた。置場はいくらでもあって邪魔になる事もないと思うのだけれど後のことを考えてのことだと言う。古い本は殆ど再読する事はないのでいらないものだと思うけれど、探し物で本を動かしていてなつかしい書名に出くわしてページをめくると思い出が立ち上がってくるようなことがあった。
コロナ禍になって図書館で色々ウイルスの事を書いた本を借り出して読んだ。中でもロビンソンクルーソーを書いたデュフォーのペストには興味を引かれた。そしてカミュが書いた”ペスト“を思い出して図書館へ行って図書検索しても中々ヒットしなかった。やっとこさで新潮社の世界文学全集にカミュを見付けたが1966年発行だったのでもう地下書庫で眠っていた。書名は異邦人、ペスト、転落になっていた。断捨離の憂き目に遭っていなければ私の本棚に有ったかも、、内容は1940年代の仏領アルジェリアの要港オランに起こったペストでのロックダウンの架空の物語だった。小説だからテレビに映る悲惨な死者の臨場感は無いけれど言葉の奥に潜む自然の力に抗うことの出来ない人間の限界が描かれていた。ペストが終息して解放された人々の様子、そしてまたいつか潜んでいた菌が何処かで、、、自然は為すが侭だ!


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