夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

リラックスしたボーカル

2015年06月09日 | 音楽



タイトなリズムと説得力のあるボーカルがジャズの魅力なら、ゆったりしたリズムとリラックスしたボーカルがハワイの魅力かもしれない。
「ジャズアレンジで、ハワイのゆったりさ加減を聴きたい」という探求の旅は続く。

シアトル在住のジャズ・ギタリスト、ボーカリストのブライアン・ノヴァを聞いたのは新宿の「DUG」だった。
オーナーの中平さんからお誘いを受けて初めて聞いたライブは衝撃的だった。

宙を舞うような高揚感と乾いたギターの音色、とにかくリズムが軽い。
ジョージ・ベンソンも歌うかもしれないが、このギタリストが歌い始めたことに感動した。

そしてライブも盛り上がった頃、「自分はハワイ島の出身なんだ、アカカ・フォールスを歌う」と。
完全なジャズ・アレンジで聴く「Akaka Falls」は至極自然であったし、ジャズを聴きながらハワイを思ったものだ。


ハワイで生まれたスティール・ギターは、コードワークが重要なエッセンスだ。
単音でメロディを弾く奏法もあるが、スティール・ギターらしさを発揮するのはコード弾きではないだろうか。

Henry "Kaleialoha" Allen氏の映像を見れば、スティール・ギターの演奏もあればジョージ・ベンソンとのセッションもある。
バッキングの編成はジャズ・バンドであり、彼はウクレレ、ギター、スティール・ギターを弾く。

そして歌う。

ジャズをジャズとして演奏し、歌うのはどこの国でも行われているだろう。
ジャズメン達は、どんな曲でも器用にジャズに仕立て上げる能力を持ち合わせている。

もしハワイアン・フィーリングというものがあるのならこれをジャズに持ち込むのは案外難しい。
許容と忍耐(?)、少なくとも「まあ、いいか」と言う鷹揚さとハワイ音楽に対するリスペクトが欲しい。

かくして融合という結晶作用は、スタンダールを読んで以来私の永遠の課題なのである。







Kalele - Hawaiian Steel Guitar: Henry Kaleialoha Allen in Concert

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Brian Nova Trio at The Triple Door-Shadow of Your Smile