梨木香歩 著 新潮社
梨木さんの書き下ろしエッセイ集。
今までいくつかの本を読んで、とてもこの「作者自身」に興味を持った私。
このエッセイは、何回も短期滞在をしているイギリスとカナダの2箇所でのお話がつづられます。
著者が英国留学時代をすごした、下宿の女主人ウェスト夫人(児童文学者ベティ・モーガン・ボーエン)にどんな風に影響を受け、視野を広めていったのかがよくわかる本になっていました。
ウェスト夫人の「理解は出来ないが受け容れる」徹底した博愛精神。
それが、梨木さんの作品に少なからず影響をし、作品群に潜む、あの確固とした1つの考え方の基本になっている気がします。
実際、読み進むにつれて、ほんとうに「からくりからくさ」の4人の共同生活の現実版がここにあるように感じ、「西の魔女が死んだ」のあのおばあちゃんとの夏がそこにあるように思います。
どんな人の考え方も受け容れ、でも自分を見失わず確固とした信念を持っているウェスト夫人は、けれどもその考え方を決して人に押し付けない。
こんな人に出会えるなんて、なんという「縁」でしょう。
この留学時代にこの下宿に住まなかったら、彼女がたとえ作家の道を歩んだとしても、こういう作品になったかどうか・・?
梨木さんの作品に違和感を覚えることも多々あったりしたのですが、そういう面でも「理解」ができるように思います。
もう一度、違和感のある作品を読んだら、また違う印象を持ちそうです。
エッセイ集ですが、どこかに物語も潜んでいる、そんな本でした。
梨木さんの書き下ろしエッセイ集。
今までいくつかの本を読んで、とてもこの「作者自身」に興味を持った私。
このエッセイは、何回も短期滞在をしているイギリスとカナダの2箇所でのお話がつづられます。
著者が英国留学時代をすごした、下宿の女主人ウェスト夫人(児童文学者ベティ・モーガン・ボーエン)にどんな風に影響を受け、視野を広めていったのかがよくわかる本になっていました。
ウェスト夫人の「理解は出来ないが受け容れる」徹底した博愛精神。
それが、梨木さんの作品に少なからず影響をし、作品群に潜む、あの確固とした1つの考え方の基本になっている気がします。
実際、読み進むにつれて、ほんとうに「からくりからくさ」の4人の共同生活の現実版がここにあるように感じ、「西の魔女が死んだ」のあのおばあちゃんとの夏がそこにあるように思います。
どんな人の考え方も受け容れ、でも自分を見失わず確固とした信念を持っているウェスト夫人は、けれどもその考え方を決して人に押し付けない。
こんな人に出会えるなんて、なんという「縁」でしょう。
この留学時代にこの下宿に住まなかったら、彼女がたとえ作家の道を歩んだとしても、こういう作品になったかどうか・・?
梨木さんの作品に違和感を覚えることも多々あったりしたのですが、そういう面でも「理解」ができるように思います。
もう一度、違和感のある作品を読んだら、また違う印象を持ちそうです。
エッセイ集ですが、どこかに物語も潜んでいる、そんな本でした。
ウェスト夫人、本当に素晴らしい方みたいですね。
梨木さんの独特の世界観にいつも引き込まれてしまいます。違和感をおぼえても、そこで拒絶するのではなく読みすすめてしまう。なぜかなぁって不思議だったけれど、なんだかそれが分かる気がします。
絶対読みますね~。
このエッセイ集、すごくオススメですよー。エッセイっていうと、割と私生活のこととか書く作家さんが多いけれど、梨木さんのエッセイは、なぜかそのままお話になりそうなものばかり。「私」が出ていなくって、周りの人たちを暖かく描いている感じでした。
是非是非、手に取ってくださいな
ゆきさまの感想はとても的確に書けていて、すごいなぁと思いました。
それにしてもウェスト夫人はすごい人ですよね。
ユニークでパワフルで自分の信念を持って生きている人のように感じました。
そう。ウェスト夫人のあのパワーは、とても私には太刀打ちできないなあ~と・・(笑)
にしても、なんて気持ちのいいパワーなんでしょう、と読みながら思っていました。
感想が的確って、、一体だれのことでしょう~~私は私情につっぱしってしまうので、だめですよね。。今回も記事TBさせてもらって、くろにゃんこさんのレビュー読んだら、なんてきちんとした表現をされるんだろう・・と、勉強させてもらっちゃいました。こんなふうに文章表現できたら、読む人も気持ちいいんだよなあ・・、とお邪魔するたびに思ってます