昨日は、スタンダードになれる曲の条件って、何だろう・・・と考えながら国分寺を歩いた。
駅ビルにBGMで流れていたのは、早いテンポのボサノバで、題名は思い出さないのだけれど、とても有名な曲だった。演奏のみ。歌ナシ。
そう言えば、多目的な場所のBGMって、たいがい演奏だけだわね。
ジャズとかボサとか。それも微かに聞こえる程度で。
シャンソンも時々ある。「パリの空の下」とか「枯葉」とか「バラ色の人生」なんかの演奏。
きわめて軽快なテンポでね。
そうすると、買い物カゴに要らない物までポンポン放り込みたくなる。
間違ってもダミアの「暗い日曜日」歌入り・・なんてことはない。
そんなもん流れてたら、まず、購買意欲落ちます。
つまり、よく考えられてる・・ってことです。
やっぱりスタンダードに昇格するためには、長い間に人の耳にさらされる機会が多くないと。
映画音楽とか、CMとか、BGMとか、とにかく多くの人に知らず知らず覚えてもらうことが大事だ。
とすると、歌が付いてるかどうかよりも、まずメロディーかもね。
そうなると、どんないい歌詞が付いていても、メロディーに特徴がなかったり、メリハリがなかったりするとダメなわけです。
スタンダードジャズの歌詞に「なんだかな」と思うようなものが多くても、決して責められないのかもしれません。
ではお聞きしますが、BGMに「ろくでなし」とか「サントワマミー」(演奏)が流れてたら、どう感じます?
わたくしは少々「うらぶれ」感を感じてしまうんだけど。
ダメじゃんシャンソン。
スタンダードになれる曲・・というのは、もしかして、いい感じでBGMになれる曲なんだろうか。
その辺、追って研究してみます。
昨夜の「Paris Kidori」とても楽しかったです。皆さまありがとうございました!
お正月にパリでコンサートやバルバラ展見て来たという藍澤さんの歌、とても良かったな。
やっぱり時々、場所変えてリフレッシュするのは大事だなあ。
わたくしも、今年はどっか行きたいなあ。
来月は2月23日(金)の出演です。ぜひご予定ください。
さて。最近読んだ本です。
なんとなんと、1984年出版のピアニスト「高橋悠治」氏と 教授「坂本龍一」氏の対談集。
それも電話録音です。4回に分けての「長電話対談」
古本屋で見つけて面白そうだったから買っておいたんだけど、当時はこんな本が出ているなんて全く知りませんでした。
ある意味、いい時代の作り方だな。お二人がダラダラと好き放題の音楽談義。それをただテープ起こししたような。
やれ、「テレックス」だとか「ウォークマン」だとかの単語が出てきて、妙に可笑しくもあるんだけど、話の内容は現在にも十分通用します。
すごい人たちは基本、真面目。これ重要ね。
特に面白かったのは「歌手」についてのお二人の見解の一致。
龍(坂本龍一)たとえば本当のもう生まれつきのヴォーカリストみたいな人は、きっと何でもいいと思うのね。曲は。
悠(高橋悠治)ああ、声さえ出してりゃ気持ちいいというあれね。
龍 うん、そういう人がいると思うんだ。たぶんヴォーカリストなんてのはそうだと思うのね。
悠 そうね。うん。
龍 喉が鳴ってれば気持ちいいっていうね。
なるほど。
決して否定はできないかもね。