リカリズムな日常

6拍子に彩られた破天荒な毎日

新橋のハゲ老犬との一夜

2009年01月20日 | Weblog
ブログ更新、およそ二週間ぶり。
書きたくてもなかなか言葉にならずに時間がかかってしまったよ。

おかげでいろんなことがありました。

まずは。
30歳目前にして初体験がいくつかあったのでそれをぽつぽつお話します。

占い以外の定職を失った私は先月からスポットの仕事をしています。
その日に働いた分の時給をいただいてその日限りのお手伝いをして帰る、というアルバイト。
主に飲食店を転々としております。
居酒屋やらショットバーやら。
数年ぶりの飲食店はとても楽しかった。
オフィスでは感じることのできなかったやりがいや勤労の幸せを感じておりました。

そんなある日。
新橋でのショットバーのお手伝いのお仕事が入りまして。
いつものごとくいそいそとお店に入店したのですが。
そこでびっくりするほどひどい目に遭いました。

まず、お店が汚い。
ここでメニューにある料理をするのか?って考えただけでぞっとするほど汚い。
前日のお皿もグラスもそのままにされてたものを洗い、片付ける仕事からその日は始まりました。

そこの店長はアルバイトに働かせて自分は延々お店のビールをかっくらってる。
あることないことわめいては下品に笑ってるだけで、となりにある焼き鳥屋から取り寄せたつまみをほおばってたっけ。
その焼き鳥を狙ってカウンターを小さいゴキブリが走ってったって店長は無関心。
多分、いつものことなんだろうて。



その日は新橋の土曜日ってこともあって、お客さんが全然入らなかった。
アルバイトのもう一人の女の子と一緒に客寄せに外に出てっても全然お客さんつかまらず。

そうなると、やることも終わっちゃった我々は飲んだくれ店長のお相手をするハメに。
禿げ散らかした54歳のオヤジを誰が好き好んで話し聞くかってのを店長は分からずにどんどん気分よくなってっちゃう。
私がバンドやってるってことがわかったら、私に音楽の話を偉そうにしだした。

「角川の社長と副社長が、ここの店に音楽聴きにわざわざ来るくらい、俺の選曲はセンスがいいんだ。」

とまたわめいて、

「ジャズのルーツはなんだと思う?」

とか、ワケの分からない質問を知った風に私に飛ばしてはビールグラスを傾けてる。
さぁ、わかりません、店長はなんだと思いますー?なんて返すと

「俺はTAKE5だと思う。」

と、おだてるにも難しい答えを返してきやがった。
それ、曲じゃんか。


哀しい男だ。



それからは自分が抱いた女だという美人ママの写メや
奥さんだという美人な女の人の画像や、
そんな彼女たちとのベットで撮ったという写真まで見せてきやがる。

嫌悪感通り越して、哀しさと寂しさに心底あきれた。



そこまでは別によかったのね。
だって私のお店じゃないし。
一晩限りのお手伝いだし。


いい感じにビールがまわってきたのか、
オヤジは調子に乗って私のケツを触ってきた。

あんまりびっくりして、とっさになんて反応していいか分からなかった。

オヤジはどんどん調子にのる。

後ろを通るときにケツをさわるだけじゃなく、わざわざ重たい酒瓶を無意味に持たせて
「しっかり持ってろ」と言って今度は乳首をつついてきやがった・・・!

必死に抵抗し、拒否するも、オヤジにはオカズにしかならない。


全身一杯に嫌悪感と恥ずかしさがこみ上げる。



そこでのあたしの心理は。
いい加減にしやがれ、って気持ちよりも。
嫌悪感や恥ずかしさに屈服する方がずっと悔しかった。
だから大げさに拒否したりカマトトぶるんじゃなく、
てめぇに触られたぐらいじゃなんも感じねぇ、こんなことは屁でもねぇんだって姿勢を貫いてしまった。


なんとか定時まで働いて。
その日の稼ぎをもらって帰ってきた。

帰って。
そこから立ち直るまでに2日もかかってしまった。




今こうやって思い出すときにこみ上げるのは悔しさばかりなんだけれど。
当初の私は自己嫌悪とやり場のない怒りで一歩も動けなくなっていた。

ああいう仕事をするハメになった自分の生活を悔やみ、
ああいう場面をうまくかわせない自分を責めて、
その日の金欲しさに嫌悪感を我慢した意気地のなさを責めた。
そしてオヤジから与えられた屈辱感を払拭したくて、生々しい記憶を頭から追い出すのにやっきになってた。

やっとストレートにあの禿げオヤジを憎めるようになったのは2日後。


2日もしないと、オヤジにケツ触られたことを怒れない。
どんだけ??



私がこんな性格だから、調子にのる男が多いんだと反省。
男なんてものは、その瞬間に怒らないと何を怒られてるんだかわからない、
犬みたいなものなんだって思うようにした。


世の男性諸君よ、そしてジェントルマンよ、許しておくれ。
しばらくはこの心理で私の性格に打ち克とうと思うんだ。

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