リカリズムな日常

6拍子に彩られた破天荒な毎日

原点回帰

2011年04月29日 | 本音と実情

大学出て数年くらいの頃。
ちょっとずつプロの世界を垣間見はじめる。
現場で仕事してきた子の話を聞く。自分もちょこちょこ仕事をもらう。
そうして現場の生ぬるい空気に気づいてめちゃくちゃがっかりしたことがあった。

学生の私たちなんかじゃ、到底追いつけないほどにすごい人たちがいるのがプロの世界なんじゃないの?
妥協とか、商業的とか、なんなのそれ!?って、腹立ってた頃を思い出した。
思い出すきっかけをもらった。


サックスのまーくん出身大学のJAZZ研究会の人たちと呑む機会をもらった。
ちょっと行って、まぁバンドの宣伝になれれば万々歳かなぁなんて思ってたのに。
朝まで呑んで、そのまま次の日の練習にまで顔出させてもらって。
学生たちの音楽に真摯な姿勢に触れて、あたしも胸が熱くなった。
鑑定士としての能力行使して、彼らの悩みに答えた。
結果、ちょこっと触れ合ってさくっと帰るなんてことにならず、あれよあれよと鑑定希望の子たちが列をなし、相談内容を外野で聞くギャラリーができてしまって一気にその日の中心人物のようになってしまった。

まーな、あたし当たる人気占い師だし。
・・・って、そんなことはいいとして。

それくらい、演奏に真剣。
音楽を上達させるにおいて、人生の豊かさや心の成長が何よりも必要だと、肌でわかってるヤツらなのだ。

ギャラリーは、面白半分に聞いてるだけ、でもない。
相談してる後輩なり先輩なり同級生なりに対して、仲間として気にしてるところがあるから聞いてる。
相談中の本人も、そうやってギャラリーに聞かれてても臆しない。
中には打ちのめされて心の平静を保てなくなった子もいた。
中には感涙の涙を流した子もいた。
もちろん、ギャラリーのいないときにこっそり鑑定してもらいに来た子もいた。
人それぞれだけれど、一番驚いたのは。
鑑定したそばから顔つきが変わって生まれ変わってくんだよね。
こいつら、ハンパねぇ!
なんだ、この成長速度!

特に、前夜に一緒に呑んだ子たちは顕著。
次の日の練習でまた会ったときちょっと驚くくらい別人だった。
いっしょにいたまーくんもそういってたから間違いないんだろうと思う。


あああ、なんて心地いいんだろう。

心底、そう思ってしまった。
あたし、学生の熱を外の世界に求めていたんだった。
学生の時の憧れを具現化したくて、まだ音楽続けてたんだった。
精神は、私はまだ大学生なんだろう。でも、青くていいや。
堂々と、青いままでいよう。
音楽が、好きだ。もっとそこに夢中になりたい。
いろんないろんなしがらみあれど、やっぱさー、かっこよくありたいよ。
もっともっと、面白いことしてたい。したい。


私は、きっとあの頃に比べたらずっと自由な場所にいる。
私を見た誰かを、がっかりなんかさせるもんか。
安心して憧れつづけさせてやる。
それが、本物のプロだった。ああ、思い出したよ。
迷って馬鹿だった。サンキューー!JAZZ研!!

さあ、やることやって面白いプロになるぜ。