Yumi @ Sudan

北アフリカの国、スーダンでの生活日記

教科書

2005-08-31 | everyday
学校が始まって、1ヶ月以上。
今日やっと、教科書の配布がはじまりました。はじまったと言ってもまだ一部の教科書だけです。

なぜこんなに時間がかかっているかというと。
外国から持ってきた教科書を、コピーして使ってるからです。表紙は色紙、プリントは白黒。どうやら、依頼していた業者さんの印刷機が壊れていたらしい。

それにしても、これって完全にいけないことですよね?オリジナルを数冊買って、あとはコピーしてみんなに配っちゃうなんて。

でも、事務員の女の人が教科書を持ってきてくれた瞬間の子どもたちの喜び様はすごかった。教科書ってこんなにうれしいものなんだね。
私は子どもの頃、いっぱいある教科書が重くて重くて嫌でした。恵まれてたことに全く気づかずに、成長してきたことって、ちょっと怖いなあと思いました。
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また洪水

2005-08-30 | everyday
明け方、上空を飛行機が飛ぶような音で目が覚めました。何だろうって思ってたら、雷がどーんって落ちる音。
大雨が降り始めた。時間にするとわずか30分程度。

いつもよりも涼しい一日が始まって、喜んでいたのも束の間。外へ出たら花町がまた水浸し。いつも通る道が川になっている。

とてもとても歩いてはいけないので、いつも乗っけてもらってるリクシャーの運転手さんに電話。「水がすごいけど、来れる?」って聞いたら、大丈夫だって言って迎えにきてくれた。

家の前の広場の隅に住んでいる住人たちの家は、水浸しになったようで、子どもたちが、家の中から、地面の土を掘って水路を作り、水を外に流していた。ケラケラ笑いながら、まるで砂場で遊んでいるいみたい。

夕方になったら、小さな子どもたちが、大きな水溜りの中でサッカーを始めた。
窓から覗いてる私にむかって
「ユミー写真とりに来てー!」っていうけれど、あんな水の中へは行きたくないー。「やだよー!」って言ったら「楽しいよー」って返された。
一瞬、楽しそうって思ったけど、もう私もいい年齢ですのでやめときました。
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5年生たちの冒険

2005-08-29 | everyday
先週はじめから、5年生男子クラスで授業をすると、小さなメモが回っていたり、みんなでコソコソ話をしたり、様子がおかしい。
ナンだろうなあって思ってたら、日曜日(今日)みんなで街中のレストランで食事をする約束をしていたのです。

彼らにとって子どもだけでレストランへ行くことは冒険なのでしょう。一週間、毎日のように打ち合わせをしている。

面白いので、作文の授業で「週末の予定」というタイトルで文章を書かせてみたら、クラス8名みなが同じ内容。
「僕は、3時にデリシャス(レストランの名前)へ行って、ピザを食べて、バーガーを食べて、コーラを飲んで、アイスクリームとミルクシェークとクリームキャラメルを食べて、家に帰ってプレイステーションをします」

土曜日の放課後、みなで教員室へ招待状をもってきてくれました。
「一緒にデリシャスへいきましょう」

3時の約束だったのですが、最後の方に顔だせばいいかなって思って、4時30分ごろに行ったら、まだ集まったばかり。デリシャスの2階は、かなりきちんとしたレストランで、子どもだけでは入れないようなところなのに、何故か2階で緊張した様子で座ってる。(1階は食堂みたいな雰囲気です)
私が席につくと、ウェイトレスさんが来て「この子たちは小さいピザ1枚しか注文してません」という。
「何が食べたいの?」って聞いてもみな遠慮して言わない。
大きなピザと、ジュースをオーダー。

「先生、ぼくたちお金持ってるから大丈夫だよ」って言って、みんなのお金を集めはじめる。「いいよ、たまには。自分のお金は、デザートに使ったら?」って言ったら、大喜び。きちんと教育されてるのだろう、アイスクリームは僕が!ミルクシェークは僕が!って、ひとりひとりがみんなの分を買ってくる。
デザート類は、1階で買ったほうが安く、ばたばたばたばたと、1階へ行っては、2階に戻ってくる。そわそわそわそわ。

そのうちのりに乗ってきた子どもたちは、大声で笑いはじめたり、音楽にあわせておどりはじめたり。口にアイスクリームをほおばりながら、至福の時をすごしたのでした・・・・。

私は、周りの人たちに迷惑じゃないかな、怒られないかなってどきどきしてましたが、子どもがいることが当たり前のこの街では、だれも怒ったりしませんでした。

写真を撮りましたが、動いて動いて、ちゃんと写真が撮れませんでした。でも楽しそうことは分かるでしょ?




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民族衣装 トッブ

2005-08-28 | everyday
昨日、書き込みしてくださった方が、お祈りしてる女性の布やじゅうたんがきれいだって書いてくれたので、今日はそのトピックで!

スーダンの女性たちはトッブという民族衣装をまとってます。これは4m20cmもある長い布で、上手に体に巻きつけます。
私も初めてスーダンに来たときには、ものすごく感動しました。市場へ行っても、結婚式へいっても、女性が集まるところは、ほんとうに色とりどりの布がまぶしいの。
で、私もトッブが欲しい!って思いましたが・・・。
でもこの布、ほぼ全てが輸入物です。中国、マレーシア、スイス、それにJAPAN。
よーく見てみると、布屋さんで売ってる布1m30cm幅くらいのものをそのまま体に巻きつけてるだけです。

女の人たちは家の中では、子どものネグリジェみたいな形のダブッとしたワンピースを着ていて、外へ出るときはトッブを体に巻きます。家族みんなで共有してます。だから、おばあちゃんが外出から帰ってきて、置いておいたトッブを、お母さんがまいて出かける。

トッブはすぐに着くずれしてしまいます。みななおしながらも、きれいに着こなしている。私にはとてもじゃないけれど、着こなせません。。。

写真は、結婚式の様子です。
結婚式へはみんなが目一杯おしゃれしてきます。キラキラしてる一帳羅のトップ。スーダンの女性たちは、ほんとに、きれいです。
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お祈り

2005-08-26 | everyday
ムスリムの人々は一日に5回お祈りをします。
女性はお家で、男性は外出先でもどこでもみんなで集まってお祈りをします。

このお祈り、ものすごく厳格なものかと思って、すごーく気を使っていましたが、そうでもない。
お祈りしてる最中にお家にお邪魔しちゃっても、みんな目くばせでにっこり挨拶してくれる。お祈りが終わるとすぐにやってきて、「いらしゃーい」って歓迎してくれる。
それに女性たちは、一日5回なんてお祈りしてないみたいです。
花町でお祈りしてるのは、おばあちゃんたちと、お嫁に行った先から逃げて帰ってきているヒバくらい。
ママたちや、子どもたち、女学生たちは、朝起きたときと寝る前にお祈りをしているみたいです。

おばあちゃんたちは、お茶を飲んでる最中でも、食事が終わった直後でも、私が一緒に座っていても、時間がくるとその場に小さなじゅうたんを敷き、メッカに向かって跪き、頭を下げ、祈りをささげます。
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労働とお金

2005-08-25 | everyday
今日はアートの先生にかわって、5年生にお裁縫を教えました。小銭入れや、携帯電話入れを2時間かけてつくりました。
そうしたら、授業を観にきた校長先生に、ある生徒が小銭入れを売ろうとしている。慌てて止めようとした私に校長先生は笑って、「いいのよ」っていう。

「今彼らが学んでるのは、将来稼ぐためで、学生でも売れるものが作れるならば、どんどん売ったらいいのよ」って。
へえーと思うわたし。
生徒たちは自分が作ったものを、ガードのおじさんや、迎えにきた保護者に売って小銭を稼いでました。

英語の授業でも、アラビアでおしゃべりをした生徒は、罰金を払わなくてはならないのです。私はとても生徒からお金を取ることなんてできないので、見てみぬふりをしてますが、学級委員のような役割の生徒が、ちゃんとメモをとって、取立てをしています。
そのお金は、単語テストで、好成績をマークしたグループで配分されます。。。スーダン人の先生たちにとっては当たり前のことのようです。
「真面目に努力をした生徒はお金をもらって当たり前」

私はちょっと複雑な心境。
でも、こうしてみんなお金の稼ぎ方を学ぶのかな。


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残暑

2005-08-24 | everyday
一時期涼しくなったハルツーム。
空に秋の雲が浮かび、夕方は秋色の光がたちこめていたのに、何故か夏が戻ってきたようです。
ここ数日日中は、45度を超え、空には入道雲が・・・。
新参者の私が、勝手に「秋になった!」って勘違いしてただけ???今日の私は夏バテ気味。あづい!!!しかも日中停電。発狂寸前でした。

でも、野菜マーケットに並ぶ、野菜や果物の種類が豊富になってきました。なぜ?夏は終わったって事?
道路にスイカ専門屋台が出るようになった。あら?すいかって夏だよね。
良くわからないけれど、旬のものは食べないと!!明日は大きなスイカをかって、近所の人たちと一緒にたべよ。

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2005-08-23 | everyday
この国で、本を入手するのはとても困難です。特に英語の本をいうってるお店は私が知ってる限り街中に一軒。とっても小さな本屋さんです。
それに、本がとっても高い!!
私の今のお給料が約3万5千円くらい。で、私が使ってる英語で書かれたアラビア語の教科書は、6000円くらいしました。すごい高いよね・・・。

英語を勉強するにあたって、殆どの子どもは辞書を持ってません。高いし、なかなか手に入らないようです。それでも私の勤める私立学校では3人に1人くらいは持っている。でも近所に住む人たち、サンティーノはもちろんですが、英語の辞書や読む本を持ってません。

学校の図書館と呼ばれる場所は、ただ1つ本棚があるのみ。これじゃ、足りないよなあって思うけれど、仕方ないようです。

辞書を持ってる子どもにとって辞書は宝物。
欲しかった本を手に入れると何度も何度も読むようです。

日本のブックファーストとか、ツタヤとか、それに、早稲田や神田の古本屋さんやブックオフ!
やっぱり日本ってすごい国。


路地裏で子犬がうまれました!!!
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号令!1・2・1・2

2005-08-22 | everyday
私たちが小学生の頃って、みんなの足並みが揃うまで炎天下の中行進!とか、「前へならえ、直れ」を何度も繰り返したり、シナイ持ってる先生がいたりとか、デコピンされたりとか、愛のムチや訓練的なものが結構あったよね?私にとっては今ではいい思い出だけど、体罰とかっていう名前をつけられてしまって、今はもうなくなっちゃったのかしら?

もちろん!ハルツームには愛のムチがたくさんあります。
それに行進をはじめ、さまざまな号令もあります。笛の音がして号令が聞こえると、何故かみなおしゃべりを辞めて、指示の通りに動く。動かない人は、ものさしで叩かれるとインプットされてるのかなあ。。。

ある日。
5年生の英語の授業で、前置詞の勉強をしました。
on, under, aroundなどを教える際に、「場所を示す前置詞は・・・・はい。手を頭の上においてみて、次はとなりの人の椅子の下に、反対の隣の人の体の周りに!」って言ってみたら、普段は決して静かにならない教室がシーンと静まりかえって、子どもたちは真剣な顔で、言われたとおりに体を動かした。私はびっくりしすぎて、「何で静かになったの?」って聞いたら、「先生が号令をかけた」って。

面白いっておもって、笑いながら何度もやってたら、生徒たちも爆笑しはじめた。
でもおかげで、どれが前置詞か、みーんなで分かるようになりました。

子どもってほんとに不思議。







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会えないときは

2005-08-21 | everyday
学校から帰ってきたら、家の前に紙がたくさん落ちている。
またうちのごみを誰かがバラしてしまったのかと思って、一枚を広げてみると、子どもたちからのお手紙だった。

何だかさっぱり分からないような絵と、英語でI love you.
裏にはアラビア語で自分の名前。
私があげたノートとペンで書いてくれた手紙。

全部拾って、大切にもって帰りました。

夕方になって、ひとりの子どもが家に来たので
「お手紙ありがとう」って言ったら、
「会えなくて寂しいときはお手紙を書きなさいって、お母さんが言ったの」って。

こんなとき、私はここがほんとに大好きだなって思います。
ありがとう。

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