Yumi @ Sudan

北アフリカの国、スーダンでの生活日記

明日出発

2005-04-26 | everyday
明日から、ちょっとの間、日本に帰ります。
またすぐ戻ってくるって言っても、近所のお友達は、まるで今生の別れのように、悲しんでくれます。
「お母さんと妹さんにお土産よ」って言って、スーダンのコーヒー(自分の家で炒って挽いた豆)を持ってきてくれたり、持って帰れるわけのない、マンゴやグワヴァを持ってきてくれたり。

日本に帰るなら、ヘンナもしないと!って言われたのですが、日本で温泉に入れなくなっちゃうと困るので、丁重にお断り。
そしたら、じゃあ、せめて髪の毛を編みましょうって、細かく三つ編みをしてくれました。
編みながら、みんなが笑っている。
「うーん、似合うけれど、ちっちゃい子供みたいね」って言われて、鏡をみると、全く迫力のない私がいました。スーダン人がやっていると、女性らしくて、強そうで、かっこいいのに・・・・。

路地裏を歩くと、いつもの様に、子供が遊んでヤギや犬がふらふらしてて、砂の道には鶏やロバの足跡があって。
あー、こういう風景って東京にはないなあって思って見ていたら、みんなが目に涙を浮かべてまた3週間後ね!って言ってくれるので、私も寂しくなってちょっと泣いてしまいました。


ブログは日本でもちょこちょこ書きますので、良かったら見てください。
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ハミッドの話 2

2005-04-26 | everyday
今日、ハミッドがダルフールから戻ってきました。
ハミッドは私のアラビア語の先生モナのところで働く、お手伝いさんです。家族をダルフールに残して、ハルツームで出稼ぎ中です。3週間ほど前に、突然、娘が大やけどを負って、息子が重い病気になったといって、ダルフールに帰りました。

命があぶないって言われていた、娘も息子も元気になったとの事。
よかった!
でも、やはり難民キャンプの生活はとっても厳しいとの事。仕送りを増やすために、仕事を増やしたいってモナに相談しました。
育ち盛りの子供が、あの食事の量ではかわいそうだって。
けれど、さすがのモナも、ハミッドの家族全員の面倒を見ることはできません。でも、出来ることをしてあげたいって思うのが、モナ。

それで、私に
「ユミ、ハミッドに週に2度手伝ってもらってはどう?彼みたいに良いお手伝いさんはいないわよ!」って半分脅迫かって思うような迫力で、薦められました。
ハミッドがとても良い人だって事はわかってます。
でも、私、サンちゃんが南部に帰ってから、自分ひとりでずっと掃除や洗濯をしていたのですが、あまりにも疲れた為、3日前にモナに相談しました。
そしたら、「ヌリがいいわよ。すぐに行くように言うから」って言って、ヌリに床の掃除を手伝ってもらい始めたばかり。
「週に2度、よろしくね」ってお願いしちゃってました。


「ヌリはどうするの?」って聞いたら、
「心配無用。ヌリには他の仕事を探すから!」
「モナの家はどうするの?」って言ったら
「心配無用。ユミの家が終わったあとに来てもらうからいいのよ!!」

ということで、明日からハミッドが我が家のお掃除を週に2度手伝ってくれることになりました。
モナのいとこの家でも週に2回、仕事が決まったそうです。
どんな職安よりも、ハルツームではモナに相談するのが一番です
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再びスーグへ

2005-04-25 | everyday
先日一人でスーグ(市場)へ買い物へ行ったのが、友達にばれました。
みんなで昼食を食べてる時(3時ごろ)に、その話をしたら、
「NO!!!ひとりで行っちゃうなんて友達がいがない!」って怒られてしまいました。

で、昼食後、炎天下の中みんなでスーグへ行くことに。
4人のスーダン人と私。計5人。リクシャーは普通3人がマックスなのに、リクシャーのお兄ちゃんに、「5人OKね!」っていって、運転席の横にも座って、私は友達のひざの上。
ぎゅうぎゅうで、くるしい、暑い。

スーグに着くと、いつもの様にみんなで腕を組んで、お店を見て回る。スーダン人は男同士でも手をつないだり、腕を組んで歩くのが好きみたい。
雑貨屋さんで、プレゼントだと言って、ブレスレットやヘアーバンドを買ってくれた。しかも、4人それぞれが、ひとつずつ買ってくれた。
私もみんなに、小さなグラスをお返しに買いました。

スーグの中を1時間も歩いていたら、水分が足りなくなって気持ち悪くなってきたので、ひとりで先スーグを後にしました。
みんな心配そうだったけれど、「大丈夫だから!」って言ってリクシャーに乗りました。

家について10分も経たないうちに、玄関ベルが。
みんな心配になって、すぐに帰ってきたんだって。

夕方のひと時、うちでお茶パーティーになりました。
友達ってありがたい。

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シャリア法

2005-04-24 | everyday
現在スーダンでは、国の法律として、イスラムの法律シャリア法が適用されています。
イスラムの教えは、決して怖いものではありませんが、罪を犯した人にはとても厳しいのです。
現在、スーダンではどこまで厳しく裁きが行われているのかは分かりませんが、シャリア法に従うと・・・・。

泥棒をしてしまったら、左手→右足→右手→左足の順に切られてしまう。
人を殺した場合情状酌量はありません。理由は如何であれ死刑です。

それから、イスラム教徒が、信仰を捨ててしまうと、首を切られての処刑です。
過去にはこの法律が、政治的に悪用されて、反政府の人間が敬虔なモスリムではないという理由で、処刑されてしまった事もありました。

シャーリア法について、スーダン人に質問していたら、
「ムスリムとしては、大きな声ではいえないけれど、政教分離はきちんとするべきだって、みんな思ってるのよ」っていいました。
でも現在、スーダン人には選挙権すらありませ。だから一般市民は政治に対して意見すら述べる事ができないのです。
「デモクラシーには時間がかかるとは分かっているけれど、自分の子供や孫の世代には、スーダンがもっと良い国になってると思うわ」

私もそう思います。こんなに優しい国民なんだもん。


ここで明るいスーダン人。
「もしユミが、イスラム教に改宗して、その後、イスラム教をやめたら、2回、体を切られるのよ!」ってみんなで笑いはじめました。
一度目は、女性器。 
2度目は、首。

これでもその場にいた人たちはみんな敬虔なムスリム。
スーダン人は、ブラックジョークが大好きです。


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スーグ(市場)で買い物

2005-04-22 | everyday
市場が栄えている町は、人々の生活文化が豊かだってよくいいます。ハルツームにも大小のスーグがいくつかあって、どれもとっても賑やかです。

今日は「金曜日市場」っていう名前のスーグへ行きました。週に3日だけ開く市場で、特に金曜日はたくさんのお店が営業します。
お目当ては、アルミで出来たスーダン製のお鍋、お土産のビーチサンダル、洗濯(手洗い)をする際の大きな桶。

いつもはスーダン人の友達と一緒に行くのですが、一緒だとなんとなく気を使っちゃっていっぱい買うことが出来ないし、欲しくないものをものすごーく薦められたりするので、今日は初めての一人市場。ゆっくり買い物しました。

やっぱり外国人が一人だと、いつもより値段を高く言われる。
そこから料金交渉が始まるのですが、スーダンでの料金交渉って、かなり難しいのです。

希望金額(相場)を、「5000でいい?」って聞いても相手は渋い顔をして、大抵ノーって言う。ここで、スーダン人は、「5000でいいね!ありがとう」って言って、納得してない顔してる店員さんを後に、5000置いて出て行っちゃうのです。その一方的な交渉の迫力ったらすごい。
そんな事、私にできるわけがない。ちゃんとOKって言われてからじゃないと、泥棒みたいな気分になっちゃって、買い物できません。

というわけで、今日はいつもより少しだけ多い支払いになりました。まあ、仕方ない。

鍋や桶の他に、ナッツ類や、ドライフルーツ、お茶にするドライフラワー(ビタミンCが豊富です)などを買いました。(写真のお店)

11時ごろに買い物を終えました。
11時前後は、ちょうどスーダン人の朝食タイムです。朝食は決まっているメニューで、銀色の大きなトレイに、フールとよばれる金時豆の煮込みやお野菜が乗っています。近くの食堂の人が持ってきたり、代表の人が買いに行ったり。そのトレイを5人くらいが囲って、右手を使ってパンで挟んで食べます。その時間、お店なんて放ったらかし。

市場の狭い通路で、丸く輪になって朝ごはん。出口に向かって歩こうと思っても、誰もが「おいで」「朝食を食べていきなさい」って声をかけてくれて、しかも、世間話まではじめちゃいます。
誘ってくれる人たちに、丁寧にお断りしながらゆっくり時間をかけて出口まで歩きました。


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聖誕祭 マウリィド

2005-04-21 | everyday
今日は、預言者ムハンマドの聖誕祭です。スーダンは祝日です。

いつものように、イスラムのカレンダーは月の満ち欠けによって決まるので、直前までいつが聖誕祭なのか良くわかりませんでした。しかも、みんな正確な日にちを知らないらしく、昨晩の時点で、「マウリィドは今日?明日?」っていう私の問いに、ある人は「今日」ある人は「明日」って答える。

昨晩は、友人とマウリィドの祭典へ出かけました。
ハルツーム市内にある大きな広場。会場は数々のテントと、屋台、行商人。小さな手動式の観覧車。それに、人、人、人!!日本の三社祭みたいなひとだかり。
それにものすごいホコリ。息をするのが苦しいくらい。
どこにでもあるビジネスチャンス、マスクを売る行商人も出現。

テントは宗派ごとに分かれていて、それぞれが、独自の祝い方をしている。
コーランを読んでいるテント。踊りを踊っているテント。お茶を飲んでいるテント。

屋台では、マウリィド用の色とりどりのお菓子を売ってます。(写真)
偶像崇拝禁止のはずのイスラムなのに、人形の形をしたお菓子や、馬の形をした飴が売ってます。「それは宗教的にokなの?」って聞いたら、「本当はダメなはずなんだけれどねえ・・・」ってみんなも疑問に感じていました。
このほか、ヒヨコマメとお砂糖で出来た板のような甘いおかし。ゴマと水あめで出来た板のようなお菓子。
雷おこしのスーダンバージョンっていう感じのお菓子です。とにかく甘い。

小さな手動式の観覧車は、どれも定員オーバー。見ていてハラハラする程、子供たちが無理やり乗ってます。それに、この観覧車。砂の大地に穴を掘って棒を固定しているだけなので、いつ倒れてもおかしくない。げんに、一台は倒れていて、稼動してませんでした。だれも怪我しなかったのかなあ。





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お金

2005-04-21 | everyday
スーダンでは現在SD(スーダンディナール)が使われています。
このお金に変わったのが一年くらい前らしい。以前は、SP(スーダンポンド)が使われていた。

お金がディーナールに変わった際に、スーダン政府は通貨単位を一桁切り捨てました。
つまり、1000SP=100SD になったわけです。(1US$=約250SD)

その後、お金の勘定の仕方が人によってめちゃくちゃになっている。
お札には、「100ディナール」って書いてあるのに、ほとんどのスーダン人は「1000」って言う。
値札もどちらの単位で書いてあるのか、よくわからない。

なぜ??一部の人は単位切捨てに腹をたてて、「政府はどろぼうだ」って言って古い単位をつかっている。変化についていけない人は「青いお札3枚」って色で値段を教えてくれたりする。

当然、外国人の私は大混乱。
ものを買うときは、これは果たしてどちらの単位を使っているのか?って必ず迷う。
口で聞いても、スーダン人は金額に単位を付けては言わない。「ポンド?ディナール?」って聞いても、その違いも理解してない人がたくさんいる。

南部はもっとすごいらしい。スーダンのお金を使わず、ケニアのお金、シリングを使っているらしい。しかも、お金が新しいものに変わらないので、古いお札をずっと使っていて、ものすごーく汚いんだって。
スーダンディナールだって、かなり汚いのです。お金をさわった後は必ず手を洗わなくちゃならないくらい汚いのに、それより数段汚いってどういうことだろう・・・。


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電話代を支払いに

2005-04-20 | everyday
電話がとまってしまいました。しばらく電話代を払っていなかったから。
この国では、請求書なんて届くはずもなく、みんな電話が止まると料金を支払いに、電話会社へあしを運びます。

というわけで、私も電話会社へ電話代を支払いに行きました。
支払い方法は、まずはじめのカウンターで料金明細をもらい、その紙をもって次のカウンターで料金を支払います。

ここは食堂??それとも市場??って思うほどの人が電話会社の中に。
列もなにもなく、どんどん前に進んだ人の勝ち。それぞれが色々なことをさけびながら、割り込みをしてる感じ。
30分もかかって、やっとの思いでカウンターまでたどり着いても、私の自信のないアラビア語はカウンターのおじちゃんの耳まで届かず。
こりゃダメだって思って、一旦帰宅。
大家のおばちゃんに相談したら、「分かった!一緒に行こう」ってすぐに一緒に言ってくれました。

さすがはおばちゃん!ぐんぐん前に進んでいって、大きな声で私の電話番号を叫び、3分で明細をもらって、5分で料金支払い完了。
帰り際に「外国人には親切にしなくちゃダメよ!」って人ごみに向かって叫んで、私の手を引いて電話会社を後にしました。 ありがたい。

来月も、ここに支払いに来なくちゃいけないんだって思ったら憂鬱になりましたぁ。


ちなみにこの国。
電気代は、プリペイド。電気屋さんに電気を買いに行って、それを家のメーターに登録。
電気が無いのに気づかずに、買い忘れちゃうと、一晩ロウソクで過ごすことになります。
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大家さんの子、リハッブの話

2005-04-19 | everyday
大家さんの家に遊びに行くと、いつもベッドの上に座って笑顔で迎えてくれるリハッブ。
年齢は18才くらい、体に障害のある女の子です。一人で歩くことは全くできません。手は少しだけ使えます。言葉はゆっくりゆっくり。学校へも行った事はないし、外出も年に数回、近くに住むおばあちゃんの家に行く程度。一日中同じベッドの上で、寝ていたり、座っていたり。

この家の契約をする時、何度も大家さんの家にお邪魔していたにも関わらず、私はしばらくリハッブの存在を知りませんでした。この国では、まだ障害のある人に対する偏見が多いのでしょう、私が彼女を見たら契約が取れないと思ったのか、隠していたようです。

ある日、ノックをしても誰も出てこないので勝手にドアを開けて入ると、リハッブが一人で座っていました。私も見て、にーっこり笑って、こんにちはって言いました。
その日から、私は彼女とお友達になりました。夕方には必ずリハッブの所に寄って、その日撮った私の写真を見せるのが日課。 

私たちのアラビア語は同じくらいの速度。お互いに理解をしようと、一生懸命相手の言葉を聞きます。私にとって、リハッブと過ごす夕方の30分は、今とても大切な時間です。


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泥棒 VS かかし

2005-04-18 | everyday
「昨晩ね、あそこの壁を乗り越えて泥棒が入ったのよ」って人のゴシップネタの様に話す、ファートゥマ。壁って言っても、私の胸くらいまでの高さのレンガの塀。そこを入ってしまえば鍵も何にも無い家。

「ベッドのシーツとか、保冷ポットとか、椅子とか持っていかれちゃったのよ。そしたら、近所の友達が新しいベッドシーツくれたの。きれいでしょ!!」って嬉しそうに話すおばあちゃん。新しいベッドシーツが気に入ったみたい。

「泥棒対策に、人形をつくったの。これで大丈夫!」って自信満々のバッタ。
人形っていうか、十字架みたいな木の棒に、男性用の白い礼服と帽子を乗せただけの、カカシみたいな置物。
これじゃ、鳥だって驚かないだろうなあ、っていうような代物。

でも、この家族。泥棒が入ったのに、嬉しそう。それどころか、夜が来るのが待ち遠しそう。
たぶん明日会ったら、「泥棒、だまされて来なかったわよ!」ってはしゃいでるんだろうなあ。
何があっても前向きに。落ち込んでる時間なんてもったいのかもしれません。
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