Yumi @ Sudan

北アフリカの国、スーダンでの生活日記

ご近所

2005-02-28 | everyday
夕方、「ちょっと買い物!」と思って、家を出て目的の物を買ってそのまま帰って来れたことなんて、ほとんどありません。閉店前にお店まで辿り着けたら、まだマシ。何も買えずに家に帰ってくる事の方が多いかな・・・。

夕方は、子供たちが路地裏でみんな遊んでます。裸足でサッカー、石なげ、ビー玉遊び、おままごと、工事現場の土の山の上でどろどろになっていたり、ヤギを追いかけていたり。

そんな路地裏を通ると、子供たちがわんさか寄ってきて、みんなで私の手を引いて、背中を押して家へ連れて行ってくれる。家に入っちゃうと、おとうさんも、お母さんも、兄弟たちも、おばあちゃんも、みんなそろって、「まあ、座って」「これ飲んで!」「これ食べて!」って歓迎してくれる。帰ろうとすると、これまた家族総出で引き止めてくれる。それを押し切って、その家をおいとましても、次の道では次の家の子供たちにつかまる。そんな事を繰り返してるうちに、日も暮れて、おなかもいっぱいになっちゃいます。

今日の夕方も、卵を買いに出かけました。いつも子供たちがいる道を避けたつもりが、違う路地裏でばったり。「ゆみー!!」っていうかわいい声についうっかり一緒に遊んでしまい、そのまま家へ。家族みんなで、大歓迎。
「最近、見ないからどうしたのかと思ったよ」っておばあちゃんに言われたけれど、あってなかったのは2日間だけ。「卵買わなくちゃいけないから、帰る」って言ったら、「卵あげるから、夕飯食べていきなさい」って夕飯もご馳走になり、卵もいただきました。

人間ってあったかい。
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どうぞ!

2005-02-27 | everyday
日本語で最も便利な言葉、「どうぞ」。
「入ってください」「食べてください」「使ってください」etc。OKな時は、何だって、どうぞっていえば通じるよね。
アラビア語にも「どうぞ」って言葉があります。
何だって「どうぞ」って言えば終わる。便利便利!!!

友達が家に来たら、「どうぞ」。ジュースを出して、「どうぞ」。トイレを使ってもいい?って言われても「どうぞ」。もう帰らなきゃって言われても、「どうぞ」。

という事で、最近の私はアラビア語を少しずつ話始めました。簡単な事だったら、アラビア語で意思を伝えられるようになってきました。ほんとにちょっとですけれど・・・。

話してみると世界がちょっと広がる。アラビア語を話すと、スーダン人がみーんな嬉しそうな顔をしてくれる。子供たちもアラビア語を一生懸命教えてくれようとする。
先日も、方角がいまいち分からない子供たちが、みんなで相談しながら、地図を指差して「東西南北」っていうアラビア語の単語を教えてくれました。そういうのって、本当に嬉しい。

日本人で、スーダンなまりのアラビア語を話す人なんて、めったにいないでしょう。
どっぷりスーダンにつかって、訛ったアラビア語をマスターするぞ!
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強風注意!

2005-02-26 | everyday
毎日どんどんどんどんどんどんどんどん・・・・暑くなるのです。

日本では、‘今日はちょっとあったかいね’とか’今日は涼しいわ’って季節の変わり目には気候が不安定になりますよね。
ここは違う!「10日間の冬」とスーダン人が言う冬(冬って言っても、軽井沢の夏くらいの気候)が一月に終わちゃうと、毎日、勢いつけて夏に向かっていきます。日もどんどん長くなってきていて、「夏に向かってすすめー!!!」って感じ。
ほんと、潔くて、かっこいいよ・・・。

なんか、ここ数日体が重くてダルイなーって思ってたのです。体中が火照って、ボーっとする感じ。早くも夏バテかしら?って思ってたら、このダルさ、日本でも経験があることに気がつきました。

暑い日に、車の窓を開けて風にあたったり、お日様の下で船に乗って風にふかれた日って、体がぼーっと、重くなりませんか?
私のダルさは、それと同じ感じ。

「風が原因だあ。」って突然思いつきました。スーダンでは、エアコンなんて、高級品です。エアコンが高いだけじゃなくて、電気代だってかかる。だから、ほんの一部のお金持ちの人しかもっていません。
ほとんどの家庭では、扇風機が大活躍。ホコリがたとうが、目が乾こうが、体の近くで、びゅんびゅん風を送ります。
ちょっとお金持ちの家には、ウォータークーラーっていうものが付いています。これは、水を使って空気を冷やし、その空気(強風)を部屋に送る仕組みです。これを、扇風機と併せて使う。どの位の風かっていうと、お友達とおしゃべりしている間、お互いの髪の毛がずーっと乱れてるくらい。じゃないと、外は43度、家の中36度の温度に耐えられない。
涼しくなって気持ちが良いっていうより、強風で感覚が麻痺する感じです。

私の家にも天井にはファン、もちろんウォータークーラーも付いています。スーダン人の家ほどの強風ではないけれど、やっぱり家にいる間は、ずーっと風に吹かれています。サンちゃんや、近所の友達がやって来て油断すると、ファンの強度を最強にしちゃう。そうすると、もう、家中ビュンビュンしてる。


原因が分かったからといっても、やっぱり暑さに耐えられず、今もファンはつけっぱなし。
本当の夏がくるまでには、暑さにも風にも慣れるかなあ。
「暑い、暑い!」っていう私に向かって、スーダン人は「まだまだ!!」って笑います。
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終わらない挨拶

2005-02-25 | everyday
昔、おばあちゃんたちが挨拶をする時、玄関先で何度も何度もお辞儀をし合っていたのを覚えてますか?あれって、「ありがとう」とか「おかげさまで」とか「こちらこそ」とかをずっと繰り返していたんだよね。

私も、ひいオバアチャンが、小さくやせた体で正座をして、何度も何度も手をついたまま額が床につきそうな程お辞儀をしていた姿を覚えてます。

そんな挨拶が、スーダンにもあります。
スーダン人は知らない人同士でも挨拶はちゃんとするのですが、友人や親戚に会ったときは、これが、永遠に続くんじゃないかというほど、長々と挨拶してます。

内容は、「元気ですか」「おかげさまで元気です」「あなたは元気ですか」「とっても元気です」「家族の皆さんは元気ですか?」「みんな元気です」・・・・・。

面白いのは、「元気」っていう意味の言葉が何種類もあること。
お互いの手を握り合いながら、何度も言い方を変えて、元気?元気?って聞きあいます。

親戚同士、友人同士が集まるイベントでは、全員と長々と挨拶してまわるので、予定の時間に始まる事なんてありません。挨拶のしすぎで、結婚式のスタート時間が遅れてしまったって、気にしてない様子でした。
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悪い人にはなれません

2005-02-24 | everyday
家を出ると、右にも左にも行きつけの八百屋さんが露天を広げています。野菜はたいてい何処かへ出かけた帰り道に買うので、右から帰ってくるときは右の八百屋さん、左から帰ってくるときは左の八百屋さんで買います。

私が右の八百屋さんで買い物してると、左の八百屋のお兄ちゃんが、偵察にくる。
逆に左の八百屋さんで買い物していると、右の八百屋のお兄ちゃんがチャチャを入れにくる。

今日は、左の八百屋さんでお買い物しようと思ったら、いつもと違う人が店番してました。まあいいやって思って野菜を選んで「いくらですか?」って聞いたら、いつもよりも何となーく高い。
ちょっとおかしいなって思ったけれど、まーいーやって思って支払いをすませたら、右の八百屋のお兄ちゃんが走って来て、「彼女にはよくした方がいいよ」って大きな声で言って、私にGOODのゼスチャーをして帰っていきました。

左の八百屋さんは、慌てて何かを言って、おまけにジャガイモやにんじんを入れてくれました。

ほんとに悪いことできない人たちだなあって思いながら家に帰ってしばらくしたら、ドアをノックする音が。ドアを開けたら誰もいなかったのですが、グレープフルーツが5個置いてありました。私がいつもグレープフルーツを買うことを知っているいつものお兄ちゃんが、話を聞いてお詫びにグレープフルーツを届けてくれたのでしょう。

いい人たち。


今日買ったお野菜の写真です。
全部で、700円なり!

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自然の香り

2005-02-23 | everyday
ここに住み始めてから、香りに敏感になりました。
ひとつの理由は、まえに書いたとおり、スーダンの人々が、いい香りにものすごくこだわるから。もうひとつは、自然のもの、たとえば、お野菜、お肉、果物、お花、土の匂い・・・・、が日本のものとは比べ物にならないくらい強い。

にんじんは、カレーに入れたってにんじんの香り。イチゴは冷蔵庫の中が全部イチゴの香りになるくらいイチゴの匂い。バラの花も暑いので短命だけれど、その短い間、お部屋がバラの香りでいっぱいになります。

果物があまりにも香り高いので、果物を使ってアイスクリームやシャーベットを作ったら美味しいだろうなって思って、アイスクリームメーカーを入手!
アイスクリームメーカーを冷凍庫に入れて、18時間以上凍らせた後、材料を入れて35分でアイスクリームができるはず・・。なのに、ここはスーダン。部屋の中の気温も35度をこえてしまい、アイスクリームメーカーを冷凍庫から出して、35分間混ぜてる間に、温度が上がってしまい、アイスクリームにならないのでした。
でもその後、冷凍庫に入れてたらイチゴのシャリシャリアイスができました。明日あたり、近所の子供たちと一緒にたべよっと。
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ごろごろ

2005-02-22 | everyday
暑い国だからでしょうか。
ハルツームの女性たちは、暇さえあればゴロゴロしてます。女の人は家にいる間は、ずっと横になっているって言っても過言で無いほどゴロゴロしてます。
リビングにも、庭にも、もちろん寝室にもベッドがあって、どの部屋にいてもゴロゴロ出来る。
お客様が来ても、一緒にゴロゴロしたりします。

私のアラビア語の先生、モナも、今日はゴロゴロしたいから、レッスンはベッドに横になりながら・・・。なんてこともあるほどです。

先日ヨガのことをちょっと書きましたが、スーダン人の女性で、運動をする人なんて、めったにいない。
出来るだけ動かず、じっと暑さをしのぎます。だから、大人の女性はほとんどの人が太っている。結構油っぽい食事に、甘いお菓子、あまーいお茶。太って当たり前だよね。

不思議な事に、男の人で太ってる人は、少ないの。
お父さんは外で汗水ながし、お母さんは家でゴロゴロ。
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テレビを見るために

2005-02-21 | everyday
家には色々な種類(種類って言ったらダメなのかもしれませんが・・・)の友人が遊びに来てくれます。同年代のムスリムの女性、近所の子供たち、休日のサンちゃん、この付近でサンちゃんと同じような仕事をしている南部出身の女性たち、エチオピアから出稼ぎに来ている女性。

今日の午後、我が家はサンちゃんも含めて南部出身の人たちが6人も遊びにきました。同じ時間に南部の人ばかり集まるなんて変だなあって思ったら、今日は、南部の指導者(SPLA:スーダン人民解放運動の指導者)、ジョン・ガラングが、スーダンの大統領、バシールと会うんだって教えてくれた。
みんなは家にテレビがないので、私の部屋にテレビを見に来たのでした。テレビの中では、ジョン・ガラングが演説をして、叫んだり、踊ったりして、彼の周りをものすごい数の大衆が囲って同じように叫んだり、歌ったり。
結局、今日、ジョン・ガラングが大統領に会ったのかどうかは、不明です。

でも、真剣にニュースを見ている彼らの顔を見ていると、未来を信じて、切り拓こうとするってこういう事を言うんだなって思いました。

それから、こんな事思うなんて不謹慎ですが、古き良き時代(私も映像でしか知りませんが・・・)の日本、電気屋さんのテレビの前に群がる巨人ファンの人たちの映像が浮かびました。


写真は南部の女性たち。ムスリムの女性たちとはちょっと顔つきもファッションも違います。
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女性の歴史 ハブーバの話

2005-02-19 | everyday
花町に住む、ハブーバ(おばあちゃんという意味のアラビア語)。
6人の娘、4人の息子、今は孫が数え切れないほどいるのが自慢です。最近は曾孫も出来て、毎日、お祈りは欠かさず、アラーの神に感謝しながら、生活しています。

私が遊びに行くと、アラビア語でずーっとおしゃべりをしてくれます。私のアラビア語のうちいくつかは、彼女がゼスチャーで教えてくれました。「おばあちゃん、かわいい、太陽、大きい、美味しい、ジュース・・・・。」

写真を見れば分かると思いますが、ハブーバの顔には傷があります。縦方向にストライプの様な線が入っている。
ハブーバの妹や、彼女の友達(主に年配の女性)にも、同じような傷があります。
これも、スーダンの女性が、10歳くらいで行わなくてはならなかった風習のひとつです。かみそりで、肌に切れ目を入れ、そこに「スス」を塗りこみ、ただの傷跡ではなく、黒いストライプにします。

それから、下唇が変形している人もいます。これは、下唇に何度も針を刺して、唇の神経を殺したんだって。

何でそんなことをするのかって聞くと、一番多い答えは、「どこの民族かわかるようにするため」。昔はみんなやったのよって言います。
私と同じ歳頃で、学校教育を受けた女性は、「昔は存在した、女性差別だよ」っていいます。
もっともっと勇気のある女性は、「今だって完全にはなくなってない悪い風習。事実を隠しているだけじゃ、なにも変わらない」って言います。

先日書いた、女性器切除と併せて、私たちから見ると、とんでもない女性の人権侵害です。女性は、快楽なんて感じる必要はなく、結婚するまで、絶対にバージンでなくてはならなくて、子供が出来ればそれで良い。逆にいうと、施術しない女性は、お嫁になんて絶対に行けなかった。今でも一部ではそんな考え方が生きています。

施術をするときには、お母さんが近くで手を握って見てるんだって。
娘が幸せになれる唯一の道は、結婚することで、そのために、母は娘を傷つけなくちゃならないなんて、考えただけで痛くて痛くて、心も痛くなりました。






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お水がもったいない・・・

2005-02-19 | everyday
ハルツームでは乾季(10月~5月)の間、一滴も雨が降らないそうです。ナイルのおかげで、何とかみんな暮しているけれど、もちろん年中水不足です。それなのに、手抜き工事(真剣なのかもしれませんが)して、失敗するため、しばしば水が、漏れて溢れてたりします。で、水確保が困難になる・・・。

1家の前の通りで道路工事に失敗し、水が道路に氾濫 → 花町中、水が出なくなる。
2大家さんが、水のくみ上げ装置を交換したら、工事失敗 → アパート中、水が出なくなる。

って事が過去にありました。

今日は、気が付いたら、我が家のベランダが水びたしになっている。上から、ポタポタ水がこぼれてきていました。
屋上へ行ったら、水のポンプから、水があふれ出ている。
大家のおばちゃんファティアが、汗びっしょりになりながら、水が屋上から溢れ出ないように、お鍋で水をすくって、下の通りに水をまいていました。

道路工事失敗後、川みたいになってしまっていた通りは、やっと乾いたはずなのに、また水がたまり始めている・・・・。

何でこんな事になるのか、さっぱりわからないけれど、貴重なお水、大事にしようよ~!!

写真は屋上です。どこの家の屋上にも、庭(リビング)にも、屋外には必ずと言っていいほどベッドがおいてあります。暑い夏は、外で眠るのが一番なんだって。空が真っ青でしょ。



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