昨日に続いて将棋の話題です。
昨日の朝日杯将棋オープン戦は千田翔太七段が、藤井聡太七段と永瀬拓矢二冠の強豪を破って、初優勝を果たしました。全棋士参加のトーナメント棋戦での優勝は立派です。
ところで現在発売中の週刊ポスト(2020年2月21日号)を読んでいて、元女流棋士の竹俣紅さんが来春入社のフジテレビのアナウンサーに就職内定との記事を見てビックリしました。
よく行くガストの店員さんの中にも、竹俣紅さんと同学年で大学(MARCH)3年生の女性店員さんがいるのですが、先日「就活はこれからです」と言っていたので、内定の時期にもビックリしました。それでも大学3年生の1月で内定をもらっている学生は1割程度はいるようです。
週刊ポストより(日本将棋連盟がある千駄ヶ谷を管轄する原宿警察署の一日署長をした時)
2019年3月31日付で日本将棋連盟を退会したのですが、これまでの先輩女流棋士のケースでは「退会」ではなく「休会」するケースが圧倒的多数だったからです。「休会」だと女流棋士に復帰出来ますが、「退会」だと女流棋士の立場を放棄することになるからです。
竹俣紅さんは中高一貫校の進学校に通っていたのですが、高校3年になると進学を見据えて1年間「休会」したと同時に、芸能事務所の所属となりましたが、私としては結構違和感がありました。高3なので休会は理解出来ますが、「休会して芸能事務所に所属なの?」と感じました。
休会して勉強した結果、目標の東京大学への入学は叶いませんでしたが、早稲田大学政経学部に現役合格。早大・政経は私立大学の文系では偏差値がトップレベルですから立派です。大学入学後は「高学歴美人女流棋士」としてクイズ番組で見掛けることが多くなり、芸能の仕事が増えメディアでの露出が増えました。反面、将棋では成績が振るわず目立った成果はありません。
また将棋界は四段(プロ入り)を目指す奨励会員や女流棋士が、プロ棋士の対局の記録係を務めるのですが、竹俣紅さんは多忙を理由に記録係を拒否していました。棋力が劣る女流棋士はプロの将棋を間近で見ながら、所作を含めて学んでいくのも修行の一つと言われており、記録係を拒否して芸能活動を活発化する竹俣紅さんを見かねた、師匠で18世名人資格保持者の森内俊之九段は、「記録係をしなさい」と言ったと報じられていました。将棋界では師匠の言葉は絶対の世界ですが、ある週刊誌記者が竹俣紅さんの母を直撃した際に「ウチの子は記録係をするために将棋を指しているんじゃないの!」と吐き捨てたとのこと。
この辺りから竹俣紅さんと将棋界や師匠との溝が広がっているように感じました。
確かに今では記録係をしながらプロの将棋を間近で見なくても、トップ棋士の棋譜はインターネットでも見れますし、ネット公開していない棋譜は将棋連盟に行くとコピー出来ます。また長時間の正座をしたり対局者のお茶を汲んだりと、「効率が悪い時間の使い方」と言えるかもしれません。記録係は報酬が出ますが多額ではなく現代感覚で効率的な思考の人ほど、やりたくない仕事が記録係かもしれません。とはいえ奨励会員と女流棋士が持ち回りでしないと、対局の運営が出来ないのも事実なので、リコーが自動で棋譜を取る実証実験をしています。ここでもIT化が進んでいますが、まだまだ開発途中です。
私はそれ程注目していませんでしたが、可愛らしいので将棋ファンの間でも人気が高かった竹俣紅さん。フジテレビは給与水準が高くて優良企業なので、内定を得られて良かったと思います。
女流棋士で食べていけるのは上位の一握りだけで、多くの女流棋士は結婚して旦那さんの稼ぎで食べていると言われています。竹俣紅さんの棋力だと失礼ながら、後者の可能性が高かったので、現実的には将棋界を「退会」して良かったと思います。
しかし「現役女流棋士」の看板でメディアに売り出したのも事実なので、将棋界では複雑な心境の人も多いでしょう。
昨日の朝日杯将棋オープン戦は千田翔太七段が、藤井聡太七段と永瀬拓矢二冠の強豪を破って、初優勝を果たしました。全棋士参加のトーナメント棋戦での優勝は立派です。
ところで現在発売中の週刊ポスト(2020年2月21日号)を読んでいて、元女流棋士の竹俣紅さんが来春入社のフジテレビのアナウンサーに就職内定との記事を見てビックリしました。
よく行くガストの店員さんの中にも、竹俣紅さんと同学年で大学(MARCH)3年生の女性店員さんがいるのですが、先日「就活はこれからです」と言っていたので、内定の時期にもビックリしました。それでも大学3年生の1月で内定をもらっている学生は1割程度はいるようです。
週刊ポストより(日本将棋連盟がある千駄ヶ谷を管轄する原宿警察署の一日署長をした時)
2019年3月31日付で日本将棋連盟を退会したのですが、これまでの先輩女流棋士のケースでは「退会」ではなく「休会」するケースが圧倒的多数だったからです。「休会」だと女流棋士に復帰出来ますが、「退会」だと女流棋士の立場を放棄することになるからです。
竹俣紅さんは中高一貫校の進学校に通っていたのですが、高校3年になると進学を見据えて1年間「休会」したと同時に、芸能事務所の所属となりましたが、私としては結構違和感がありました。高3なので休会は理解出来ますが、「休会して芸能事務所に所属なの?」と感じました。
休会して勉強した結果、目標の東京大学への入学は叶いませんでしたが、早稲田大学政経学部に現役合格。早大・政経は私立大学の文系では偏差値がトップレベルですから立派です。大学入学後は「高学歴美人女流棋士」としてクイズ番組で見掛けることが多くなり、芸能の仕事が増えメディアでの露出が増えました。反面、将棋では成績が振るわず目立った成果はありません。
また将棋界は四段(プロ入り)を目指す奨励会員や女流棋士が、プロ棋士の対局の記録係を務めるのですが、竹俣紅さんは多忙を理由に記録係を拒否していました。棋力が劣る女流棋士はプロの将棋を間近で見ながら、所作を含めて学んでいくのも修行の一つと言われており、記録係を拒否して芸能活動を活発化する竹俣紅さんを見かねた、師匠で18世名人資格保持者の森内俊之九段は、「記録係をしなさい」と言ったと報じられていました。将棋界では師匠の言葉は絶対の世界ですが、ある週刊誌記者が竹俣紅さんの母を直撃した際に「ウチの子は記録係をするために将棋を指しているんじゃないの!」と吐き捨てたとのこと。
この辺りから竹俣紅さんと将棋界や師匠との溝が広がっているように感じました。
確かに今では記録係をしながらプロの将棋を間近で見なくても、トップ棋士の棋譜はインターネットでも見れますし、ネット公開していない棋譜は将棋連盟に行くとコピー出来ます。また長時間の正座をしたり対局者のお茶を汲んだりと、「効率が悪い時間の使い方」と言えるかもしれません。記録係は報酬が出ますが多額ではなく現代感覚で効率的な思考の人ほど、やりたくない仕事が記録係かもしれません。とはいえ奨励会員と女流棋士が持ち回りでしないと、対局の運営が出来ないのも事実なので、リコーが自動で棋譜を取る実証実験をしています。ここでもIT化が進んでいますが、まだまだ開発途中です。
私はそれ程注目していませんでしたが、可愛らしいので将棋ファンの間でも人気が高かった竹俣紅さん。フジテレビは給与水準が高くて優良企業なので、内定を得られて良かったと思います。
女流棋士で食べていけるのは上位の一握りだけで、多くの女流棋士は結婚して旦那さんの稼ぎで食べていると言われています。竹俣紅さんの棋力だと失礼ながら、後者の可能性が高かったので、現実的には将棋界を「退会」して良かったと思います。
しかし「現役女流棋士」の看板でメディアに売り出したのも事実なので、将棋界では複雑な心境の人も多いでしょう。