oji弁理士の日常

おじさんで中堅どころをとっくに越えてしまった弁理士の日常と非日常生活

蓋し

2006年08月11日 | Weblog
今朝、通勤電車の中で某弁護士が書いた審決取り消し訴訟に関する本を読み出したら、「蓋し・・・・である。」のオンパレード。

ふーむ、昔弁理士試験の受験生だったころから不思議だったのだけれど・・・
大辞林によれば、『多く漢文訓読に用いられた語。かなりの確信をもって推量する意を表す。思うに。確かに。おそらく。たぶん。
・ ―名言というべきだろう』
とある。古文風に書けば、「蓋し名言ならんか」かな?

ともかく、この大辞林の定義からすると、「蓋し・・・・である。」という表現は間違いということになるが、法律関係の文章では結構多そうだ。最高裁の判決にもあったりする。

言葉は時代によって変わる。「全然」も今では「全然・・・無い」、「全然だめ」と使うのが正しいとされているが、娘たちに聞いてみると「全然良い」というほうが当然だ、という。漱石あたりだったかにも、「全然良い」というような表現があるという。明治と平成の途中で変わったのだろう。

「蓋し」も同じなのだろうか。若者に聞いてみようと思っても、蓋し、なんて使わないというか、聞いたこともないだろうから、僕にとってたぶん永遠の謎、なのだろう。