oji弁理士の日常

おじさんで中堅どころをとっくに越えてしまった弁理士の日常と非日常生活

畳屋さんのご託宣と、この一年への愚痴

2009年12月31日 | Weblog
正月に娘の婚約者が来ることになった。ばーさんが張り切って、突然客間の畳替するといいだした。まさか間に合うまいと畳屋に電話してみると、すぐにやってきて、明日(昨日の話なので今日)の午後には作業を終わらせると言う。ほんまかいな、と思っていたが、本当に今日午後4時に終了した。

その畳屋いわく、自分は霊感がある、旦那さん(ボクのこと)は来年大飛躍するよ、だって。女房や義母のことも、いろいろとご託宣を並べていた。彼女らは完全に信じていたが、よく聞くと、どうとでも取れることばかり。あなた方母娘は一生離れられませんよ、だって。ある意味で当たり前じゃん。来年は米寿の義母に向かっては、健康の悪化が考えられるから、体調に気をつけてください、って当たり前だろ。いつ死んだっておかしくない歳なんだから。

まあ血液型占いよりはいいかもしれない。差別を助長しないだけ。

相変わらず、血液型性格判断で娘たちは困っているらしい。
弁理士の中にも、当然のごとく血液型で性格が決まると思っている大馬鹿がいる。弁理士ヤメロ!

畳屋はともかく、今年は、生半可に知財のことを勉強した若手や、生半可に知財を理解したつもりの中堅のクライアントの知財部員に苦しめられた一年だった。

若手はまったく法律自体は知っていても、実務との関連性をあまり理解していないので、指示がシッチャカメッチャカ。中間処理では新規事項、ニューマターのことなどまったく気にもしていない。出願などでも、自分の提案したクレームについて否定的なコメントでもすると、狂ったように当方の明細書にイチャモンを付けてくる。どうでもいいことばかり。例えば、「XXXは、・・・・からなる」とか書くと、「XXXが、・・・から構成される」に変えろとか、そんなたぐい。安い単価でやってんねんで。余計は訂正さすなら追加料支払えや!・・・と言ってみたい。

中堅は奇妙な癖がついてしまっているのや、米国へ研修へ行ってきていて、何かと言うと同じケースの米国出願ではこのクレームで通ったから、日本でもその通りに補正してくれ、などとタワケたことを言う。日本では明らかに新規事項とされる事項が入っていてもである。

こういうヤカラにはなにを言っても通じない。

変な中堅で困ったのは、審査官が拒絶理由通知で、「Xという要素は作用効果が不明である」と言ってクレーム中に作用記載+効果記載をうまい形で入れることを暗に要求しているのに、それに沿ったクレーム案を作ると、「クレームには構成要素だけ書くべきだから、効果記載部分は「暗に」でも記載すべきではないので削除しろ、というのがあった。それで提出したので、当然のごとく最後の拒絶理由通知だか拒絶査定だかが来た。それについては知らんぷり。代理人として最善の努力をされたい、だって。ふざけんじゃね~よ、だよね。

大晦日の明け方近く、一年分の鬱憤晴らし、とはいかないが少しでもぐちを書きたかった。なんにせよ、ストレスを感じる商売である。どんな仕事でも同じだとは思うが・・・

写真は現事務所の窓から見た夜景。来年は別の場所へ移転するので、この風景を使えるのも最後かと思い、以前使用したものを流用・・・。ちょっと寂しい。

つれづれに

2009年12月27日 | Weblog
このごろ、ヒロセコウミさん曰くのヒウィッツヒ~に目が行っていたのと、ブログまで頭が回らないくらい忙しく・・・でした。この不況下でありがたいことですが、かなりのプレッシャーでした。でも、ようやく年内分が終わりました。

と思ったら、もう年明け分です。どういうわけか、1月4日に中間処理が固まっています。特許庁も酷だな~~。

で、その4日期限のケースの原稿を今書いています。明日朝一でクライアントへ送り、一日でチェックしてもらうしかありません。なにせ、そのクライアントは5日までお休みで、担当者はさらに有給を追加して1月8日まで出てこないそうですから。いいな~!

話は変わりますが、先日、口述で200人落とすって噂が・・・、なんて書きましたが、予想を上回りましたね。試験委員をした某弁理士に聞いたところ、90人くらい担当させられたとか。委員のなり手が無い訳だ。年齢がある程度以上の人が委員をやるんだろうけど、年齢が上になればなるほどキツイ人数だもの。それで、しょっちゅう委員募集の紙が来るわけだ。納得。

その試験委員曰く。受験生の学歴、すごいですよ~!でした。へ~、どんなん?と聞いたところ、担当した受験生たちのなかでは、早慶でもマレで、昔の主流学校だったC大とかN大は一人か二人だったそうです。皆T大院、K大院等々なんだそうです。

もっとも、事務所を経営していますと、T大だろうが、TAく大だろうが(大変失礼)、変わりはありません。明細書を書くという仕事には学歴、知識量はあまり関係なさそうです。新しいものに興味を持つこと、わかったふりをしないこと、アイデアの本質を理解しようと努力できること、等々いろいろな条件を挙げられますが、要はセンスかな、と感じます。弊所の高学歴弁理士は、某Fランク大学のしかも夜間部(二部っていうのかな)出身の弁理士にかないません。

ただし、文章の上手い、下手はあまり関係なさそうです。不思議な商売だな、という気がします。