oji弁理士の日常

おじさんで中堅どころをとっくに越えてしまった弁理士の日常と非日常生活

特許法原理

2007年02月27日 | Weblog
書棚を整理していたら、また懐かしい本が出てきた。
「特許法原理」 清瀬一郎著
復刻版ではあるが。。。

清瀬先生は、ご存知東京裁判で弁護人を勤められた方。お世話になった某氏から開業祝いにと頂いたもの。そのおりに、ざっと目を通しただけだけなので、20年以上振りで目にした。

今となっては、法律が変わりすぎていて参考にもならないが、目の「高級肥やし」にはなる。

本と一緒に、高橋是清先生の(私にとっては母校の初代校長なので「先生」なのだが、初代特許庁長官というより、日本の特許制度の生みの親である)の写真もでてきてた。そういえば、昨日は2.26だったんだなー。有名な写真だが、それはまた後日。

なんにせよ、自分の本棚を見ていると、Times they are changin'、と思う(古い!、と言うこと)。

そういえば、昨晩TVでやっていた円楽の引退シーン、痛々しかったなー。本当は講座でばったり倒れて死にたかったんじゃないだろうか、なんて思ってしまった。 拝

新規事項と、補正却下

2007年02月25日 | Weblog
今日は自宅にて中間処理の原稿練り。そこで、これについて、たまには弁理士らしいことを書いてみようと思う。

既に送ってあった原稿案に対するクライアントのコメントは、「貴案では、『・・・にAを設け、・・・』との文言を挿入してクレーム1の構成を限定するとあるが、実施例には、『AであるB』との記載しか無く、貴案で補正すれば新規事項の追加と判断され、間違いなく補正却下になるであろう。したがって、当初の当社指示の通り、『・・・にBを設け、・・・』と補正されたい』」というものである。

さて、そこで考えた。
(1)だまってクライアント案に従う。
(2)新規事項でもなく、補正却下にもならないであろうことを説明して自分の案を押し通す。
さあ、どうしよう。特に、当初のクライアントの指示から逸脱する内容で原稿案をまとめているので、考えどころである。

まず、引用文献との関係では、補正内容としては、AでもBでも差はない。ただし、Aのほうが作用的な用語で、範囲が広いとは言える。

したがって、『AであるB』との表現は、集合論的には『B∈A』、ゆずっても『A≒B』になるのかな?(自信なし)。いずれにしても、AとBは同一あるいは等価な要素であるか、BがAという上位的要素が構成する集合の一要素ということになる、のだろう。とすると、Aと補正しようが、Bと補正しようが、どちらでも同じこと、と言える可能性が高いだろう。

しかも、出願当初のサブクレームには、AもBも、それぞれクレームアップされている(個別的にであるが)。

この状況でAをクレーム1に挿入することは、新規事項になるだろうか?、あるいは非自明事項になるだろうか?

僕の結論としては、現状のような非常に厳しい審査であっても、さすがに「ならない」、なのだが、さあどうしよう?

(1)だまってクライアント案に従っておけば、拒絶査定になろうが、当方の責任は回避できる。
(2)新規事項でもなく、補正却下にもならないであろうことを説明して自分の案を押し通すことにすれば、補正却下になればもちろんのこと、ならずに拒絶査定になっても当方の責任として追求される可能性がある。
(3)特許査定になっても、それは当然のことであって、お褒めの言葉を頂くなんぞと言うことはない。

弁理士としては、本来は、自説をもってクライアントの説得を試み、わずかではあっても、より良いと思われる権利範囲の方向へリードすべきであるとは思うが。。。。

で、なさけない?ことに、1を選択することにした。なぜ?
ポイントは報酬。いただける額以上の時間と手間は掛けられず、リスクも負担できない、ということである。それでもって納得することにした。

長年事務所を経営し、それなりに評価もされ、仕事も絶え間なくある。そんな状態であっても、経営の維持を考えると、怖いものは怖い、としか言いようがない。自由業という名の不自由業かな。。。。

確定申告

2007年02月20日 | Weblog
既に個人事業主の確定申告時期に入っていますが、当所は本日ようやく帳簿の記入作業等々を終えました。

儲かっているのか、いないのか、よく分かりませんけどね。たぶん、死ぬまで僕は帳簿を理解できないでしょう。自信が有ります! そんなことを威張って、どうするんだ、ですけどね。

しかし、一年を振り返ってみると、まあ色々あるものですね。
お金がらみだけでも、仕事をミスってかぶった印紙代、請求し忘れた手数料、立替金、印紙代、為替差損、払ってもらえない手数料・・・。その額、・・・書けないです。

そんな、かなり甘い経営をしていても、弁理士業と言うのはなんとかなる、のです。ホントニ! なんて書くと、どっかから怒られそうだな。

いずれにしても、税率を下げる努力をしなくちゃ・・・。これから税理士さんと、いろいろ相談ですが、どうなることやら。去年の二の舞だけは勘弁して欲しいなー。

それに、今年辺りからは、自分の年齢も考慮に入れて舵を切らなくっちゃ、と思ってます。

昔練習生時代、オフィサーからのオーダーに、「ポート、スターボード、サー」と復唱して怒られた友人の顔が今浮かびました。なんのこっちゃ?ですよね。

海での話し。

2007年02月16日 | Weblog
今日は来週早々に期限が来る、中間処理と新規出願の書類つくりのため泊り込み(弁理士・・・べんりや、と発音してください・・・はツライよ)。

なので、まず腹ごしらえ、と思い、晩飯を食べに外へ出て松涛方面へ向かったら、途中のユーロスペースで「海での話し。」(西島エリー初監督作品)をやっていて、明日までだと言う。そこで、食事よりそちらを優先してしまった。。。。。

が、ストーリーも、役者もグッドなのに、スピッツの音楽がすべてを台無しにしている。

スピッツの音楽に啓発されて作った、という映画らしいが、だからと言って、あの内容で音楽を大音響で流すと言う神経が分からない。選曲そのもはグッドだと思うが、そっと聞こえるか、聞こえないかぐらいにして流してほしかった。

宮崎あおいも西島秀俊も大好きな俳優さんだし、宮崎あおいなんか、今年見たなかで最高の演技をしているなーと思えたほどなんだけど、その演技を監督あるいはプロデューサーがめちゃくちゃにしている、と言った感じ。

スピッツの音楽を聴きながら、内容は何でもいいから映画!という人には良いのかも知れないが、千何百円だか、返せ!と叫びたかった。この監督、才能なし、といわざるを得ないと酷評せざるを得ないかも。。。

昨晩の外国出願と、そして今日の特許法講義

2007年02月16日 | Weblog
昨晩は、来週早々に移行期限が来るPCTのEUへの移行用書類の作成で大童でした。一応メールで主要ファイルだけ送り、いま事務ネーが、今日発送する書類を作成しています。→実は、日本と同じで書式的事項だけの紙をぽんと出せばよいらしいので、あせらなくてよいのだが、クライアントにそれを教えてしまうと、いつもその手で、って来るようになって、翻訳やら何やらで結局は自分で自分を追い込むので、教えないようにしている(米国も)。。。。

そして今日はこれから某社で営業さん相手に特許法の講義です。これが意外にバカにできない。営業的発想で結構でかい(金になる)発明が出てくることがある・・・がちがちの技術屋さんより%は多いかも。

で、出発です。
でも、夕方帰ってきてから、来週明けの期限物の書類作成で、本日はお泊り確定です。あーあ。

特許法概説 初版本

2007年02月14日 | Weblog
今日は嫌な天気です。メニエル気が抜けないおじさんの頭には、気圧の変動がこたえます。

そこでって、何の関係も無いんですが、本棚の棚卸?をしていて見つけた逸品!
弁理士や弁理士を目指している人なら必ず知っている一冊である「特許法概説」の初版本です。合格した際に、ご近所の方で、挑戦したんだけど挫折したんだよ、とおっしゃる某一流企業にお勤めだった方がプレゼントしてくださったものです。

写真では分かりにくいかもしれませんが、有斐閣双書だったのですね(隣のCDは大きさの比較のためのものです)。750円!です。

合格後は特許法概説そのものをあまり利用してはいなかったので断言はできませんが、版を重ねても本の構成自体は最終版まであまり変わらなかったようですね。

そういえばこの初版本は、昭和43年7月10日印刷で、同月15日に第1刷発行となっています。

全く関係ありませんが、その2,3ヵ月後にあの三億円事件と、灯台じゃなくて東大紛争が発生し、翌昭和44年3月の東大入試は行われなかったのです。東大の入試があったらお前の人生は変わっていたかって?変わっちゃいなかったでしょうねー。

今日は帰れたら先日購入した「初恋」のDVD見なくちゃ。

友人からのメール

2007年02月12日 | Weblog
他の友人が現在世間を騒がせているとのメールが来ていた。

詳しい内容は置いておくとして、どうなのかなー?
逮捕される可能性もあるんだろうか?
弁理士としての仕事の上でも無関係じゃないので、ちょっと気になる。。。

フラガール

2007年02月11日 | Weblog
K市の○カラ座でレイトショー、1000円で見てきました。感動もの!
仕事の悩みなんて吹っ飛んじゃいます。是非おすすめの映画です。観客2,3人かなーと思って入ったら、なんと席が1/3以上は埋まっていました。

K市ではたぶん唯一の映画館なんだけど、それにしても、そんなに宣伝もしているわけじゃなくて、僕もたまたま知っただけなのに。。。好きな人が多いんだね。若い人も多かったけど、年寄りも負けずに多かった。

蒼井優、演技だけじゃなく、フラダンスそのものも、上手いこと!!!
ダンスは相当な訓練をしたんでしょうね。

大昔訓練でハワイへ行ったとき、某所のフラショーでステージに引っ張り上げられて踊らされたことを思い出しました。腰を動かすだけでも大変なんだよねー。

そんなこんなで、満足な一晩でした。

でも、久々に100%弁理士業から離れられたなーと思ったら、帰宅直後にイギリスのクライアントから携帯に直電があり、来週当事務所へおいでだそうで。面談を依頼されてしまいました。頼まれていた検討を急がなくっちゃ。なかなか完全に仕事から離れると言うのはできないようです。

でも、明日こそ・・・無理か (-_-)

小池栄子嬢に遭遇

2007年02月09日 | Weblog
某所のエレベータに、きれーいな女性が乗り込んできました。どっかで?と思ったら小池栄子さんでした。TVで見るよりずっときれい。男で言えば中肉中背というところでしょうか。背はそんなに高くなかった。

それはともかく。
今日も働いた。昨日打ち合わせで一日外出していた分の雑用を一気に。
で、疲れました。

3連休にはできないけど、土、日、ゆっくり寝転がってシゴトしよっと。

金の言いまつがい

2007年02月05日 | Weblog
通勤途上の車中で、友人が経営する会社が『イタリア極道』と言いまつがわれた話が載っていて笑いがとまらず。
でも昔、そう、開業仕立てで一件の仕事も来そうになく、泣きたかった頃、仕事を貰いに行き、ビジネスの厳しさを体験させられた(要は仕事をもらえなかった)ことを思い出し、ちょっと凍って笑いが止まってくれた。
好い?思い出です。二昔前の。