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胸を張るべき気高き仕事~自衛隊高級幹部会同より~

2018年09月14日 06時15分00秒 | 陸・海・空自衛隊

去る平成30年9月3日、防衛省で開かれた第52回自衛隊高級幹部会同に安倍総理が出席され、訓示を行いました。

実は私、52回も開催されてるのに、こんな会があると初めて知りました。

自衛隊高級幹部会同とは、防衛省の政策方針を自衛隊の高級幹部に周知徹底させるとともに、当面する自衛隊の重要課題について意見交換することを目的として開催され、内閣総理大臣、防衛大臣、防衛副大臣をはじめ、自衛隊側からは各幕僚長、機関の長や部隊の長など約180名が参加するのだそうです。
そしてなんと今年は、私の大好きな作家で自衛隊を舞台にした小説を多数執筆されている有川浩先生が講演を行ったのです。
聞いてみたかったな~。




観閲式や防衛大学校卒業式など、毎回心を打つ訓示をされている安倍総理ですが、今回の訓示を聞いた時は、私、感極まって泣いてしまいました。
ダイジェストの動画です↓。




長いのですが、是非全文を読んでみてください。

 本日、我が国の防衛の中枢を担う幹部諸君と一堂に会するに当たり、自衛隊の最高指揮官たる内閣総理大臣として、一言申し上げたいと思います。

 冒頭、この夏の豪雨災害によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りします。
そして、被災された全ての皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
一日も早い生活の再建に向けて、全力を挙げてまいります。

 本当に頼りになった。
正に知事の言葉どおり、全国から集まった最大で3万3,000人を超える諸君が、炎天下、行方不明者の捜索、道路の啓開、支援物資の輸送、給水や復旧作業、入浴や給食の支援に当たりました。

 少しでも早く被災者を救いたい。
その一心で、隊員諸君は、土砂降りの中、濁流につかり、重い泥をかき分け、実に2,284名の命を救いました。



 私も現場にあって、被災された方々から自衛隊への感謝の声を数多く伺いました。
涙を流す方もおられました。
自衛隊は、被災された皆さんに寄り添い、心の支えとなった。
間違いなく被災地の力となった。

 今後ともリーダーたる諸君が先を読んで判断し、先手先手で柔軟に事に当たっていくことを期待しています。



 遠く灼熱(しゃくねつ)のソマリア沖・アデン湾にあっても、世界の平和と安全のため、今日も隊員たちが汗を流しています。



24時間、365日。
国民の命と平和を守るため、極度の緊張感の中、最前線で警戒監視に当たる隊員たちが、この瞬間も日本の広大な海と空を守っています。
東シナ海では、北朝鮮に対して国連安保理決議の完全な履行を求めるべく、自衛隊の総力を挙げて、瀬取り防止のための監視を行っています。

 つねに国民の心を自己の心とし、一身の利害を越えて公につくす。
50年以上受け継がれる自衛官の心構えの精神を実践し、国民の負託に全力で応える諸君を、私は大変頼もしく誇りに思います。

 国民のために命をかける。
これは全国25万人の自衛隊員一人一人が自分の家族に胸を張るべき気高き仕事であり、自分の子や孫たちにも誇るべき崇高な任務であります。

 幹部諸君。
それにもかかわらず、長きにわたる諸君の自衛隊員としての歩みを振り返るとき、時には心無い批判にさらされたこともあったと思います。
悔しい思いをしたこともあったかもしれない。
自衛隊の最高指揮官、そして同じ時代を生きた政治家として、忸怩(じくじ)たる思いです。



 全ての自衛隊隊員が、強い誇りを持って任務を全うできる環境を整える。
これは、今を生きる政治家の責任であります。
私はその責任をしっかり果たしていく決意です。

 我が国を取り巻く安全保障環境は、5年前に我々が想定したよりも、格段に速いスピードで厳しさを増しています。
あるがままを見つめ、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、最善を尽くさなければならない。

 私は、総理就任以来、現実を直視した安全保障政策の立て直しを進めてきました。
しかし、これまでの成果の上に安住することは許されません。

 今や、サイバー空間や宇宙空間、さらには電磁波の領域など、新たな領域で優位性を保つことが、我が国の防衛に死活的に重要になっています。
もはや、陸・海・空という、従来からの区分にとらわれた発想のままでは、この国を守り抜くことはできません。
宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を横断的に活用した防衛体制への変革は、もはや待ったなしです。
新たな防衛力の完成を10年や15年かけて実現するようなスピード感からは、完全に脱却しなければなりません。

 幹部諸君。
今までの常識はもはや通用しない。
これまで諸君が培ってきた優れた知見の上に、過去にとらわれることなく、現実、そして未来に目を凝らしてほしいと思います。

 この冬に策定する新たな防衛大綱は、我が国の安全保障の将来を決定づける、極めて重要なものとなります。
安全保障の現場を熟知する幹部諸君は、変化し続ける現実を直視し、真に必要な防衛力の在るべき姿について、これまでの延長線上ではなく、大局観ある、大胆な発想で考え抜いてほしい。
新たな大綱が、今後の我が国の防衛政策の確固たる礎となるよう、全力を尽くしてください。

 私も国民も、諸君を頼りにしています。
このことを肝に銘じ、職務に一層邁進(まいしん)してもらいたいと思います。

 一昨年、そして昨年と、私は、適者生存という言葉と共に、組織はしなやかでなければならない。
女性活躍はその試金石である、と繰り返してきました。
本年8月、女性初の海賊対処部隊の指揮官が誕生しました。
遠くソマリア沖・アデン湾、最前線の現場で、今日も部隊指揮に当たっています。



女性初となるF-15戦闘機のパイロットの誕生もうれしいニュースです。
統合幕僚監部では、新たに小野打泰子(おのうちやすこ)空将補が報道官となり、7つある部長級将官ポストのうち、2つが女性によって担われることとなりました。
女性が活躍できる場は着実に広がっています。
これからもその歩みを止めず、意欲と能力のある女性隊員の登用を積極的に進めてください。

 今、我が国は、少子高齢化という、国難とも呼ぶべき社会構造の大きな変化に直面しています。
防衛省・自衛隊においても、男性、女性を問わず、育児や介護により、時間や移動の制約のある隊員が増えていく中、全ての隊員が能力を存分に発揮し、働き続けられる環境をつくることは、喫緊の課題です。
防衛省・自衛隊が、国民の命と平和な暮らしを守るに足る精強な組織であり続けるために、今こそ働き方改革を断行しなければなりません。
長年定着した組織文化を変えることは容易ではありませんが、徹底的に仕事のやり方を見直し、確実に改革を前に進め、成果を出していく必要があります。
その成否を左右するのは、ここにいる高級幹部の諸君一人一人の強いリーダーシップにほかなりません。
長時間労働の慣行を必ず打ち破る。
大いに期待しています。

 困難なときこそ、真価が問われると言います。
厳しさを増す我が国周辺の安全保障環境、かつてないスピードで進む少子高齢化は、正に諸君の力が試されるときであります。

 幹部諸君。
国民の命と平和な暮らしを守るという重責をかみしめ、気骨を持ち、前例にとらわれることなく絶えず自らを変革し続けることで、この難局に立ち向かってください。
私と日本国民は、常に、諸君を始め全国25万人の自衛隊と共にあります。
その自信と誇りを胸に、日本と世界の平和と安定のため、ますます精励されることを切に望み、私の訓示といたします。

平成30年9月3日
自衛隊最高指揮官
内閣総理大臣 安倍晋三


こちらの首相官邸ホームページで訓示の動画も見られますので、是非ご覧ください。
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2018/0903kunji.html



防衛省での自衛隊高級幹部会同の後は、総理大臣公邸で総理主催の懇親会が開催されました。



こちらでの安倍総理の挨拶は、訓示とは一転、笑いを交えながらの楽しいものです。
首相官邸ホームページの挨拶全文の下部に動画がありますので、とても良い雰囲気を感じていただくためにも、是非動画でご覧ください。
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201809/03jieitai_konshinkai.html

一応、テキストでも貼っておきますね。

 本日は、25万人の自衛隊員を代表される皆様と懇談する機会が得られたことを、大変うれしく思います。
また、24時間、365日、今この瞬間も厳しい環境の下で黙々と任務に当たっている隊員の皆さんに、改めて敬意を表したいと思います。
同時に、隊員の御家族の皆様に、この場を借りて心から感謝申し上げたいと思います。

 今日はもう一つうれしいことがあります。
ジャカルタで開催されたアジア大会で、自衛隊は金メダルを3個、銀メダルを3個、銅メダルを2個獲得してくれました。
2020年、東京での活躍も大いに期待しています。

 さて、この1年間、私も、様々な自衛隊の現場を訪れる機会がありました。

 舞鶴では、最前線で弾道ミサイル警戒に当たるイージス艦みょうこう。
首都圏に展開するPAC-3部隊。

そして、重圧の中、任務に当たる皆さんの、誇りと責任感をひしひしと感じました。

総理として初めて視察した特殊作戦群は、その練度の高さに目を見張りました。
事柄の性質上、これ以上の感想は差し控えなければならないのは大変残念なことでありまして、私が何に驚いて、何に感動したかということは、差し控えさせていただきたいと思います。
その際、第1ヘリ団による、地を這(は)うように飛行するヘリコプターの機動旋回の体験は、どうやら秘書官が手加減するなと言ったらしくて、正に手に汗握るものでありました。

さらには、江田島の歴史ある学び舎(や)の清廉なたたずまい。
最新鋭のC-2輸送機にも搭乗し、C-2による史上初の羽田空港への着陸を実現しました。



 横須賀では、自衛艦隊司令部と掃海部隊。
そして将官艇で水路を渡って訪問した潜水艦では、魚雷の上に据え付けられたベッドで、正に身も心も涼しくなるような、究極の隙間の有効活用を肌で感じました。
あそこで寝れるんだったらどこでも寝れるな、そう思いましたね。



 7月の豪雨災害では、4回にわたり、自衛隊の活動する現場を視察しましたが、毎回現地を案内してくれた岸川中部方面総監の顔は、会うたびに黒さを増していました。



文字通り陣頭指揮に当たる指揮官、目も眩(くら)むような炎天下で士気高く献身的に活動する多くの隊員の皆さん、いずれの現場でも全力で任務に当たる自衛隊員の姿がありました。

 私は、内閣総理大臣の最も重要な責務は、国民の命を守り、平和な暮らしを守ることだと考えています。
この最も重要な責務を支える皆さんとは心を一つにしてしっかりと力を合わせていきたいと思います。

 本日は短い時間ではありますが、皆さんと親交を深め、我々の団結が一層強固なものとなるようにしたいと、このように思います。
これをもって私の挨拶は閉じさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。




今回、この自衛隊高級幹部会同の安倍総理の訓示を聞いて、やはり上に立つ人によってモチベーションも変わってくるだろうなと思いました。
安倍総理なら、有事の時でも安心してお任せ出来ると思うのですが、私、単純すぎですかね?

実際、自衛官の方々は最高指揮官である安倍総理のことをどう思っているのか、ちょっと聞いてみたいような気もします。


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8 コメント

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最高指揮官 (海自OBの一人)
2018-09-14 09:55:37
現役諸君が時の総理をどう思うかはコメント出来ませんのでOBの一人としてちょこっとコメント。
自衛隊最高指揮官であり、総理大臣として歴代がどうであったか振り返って頂ければ自明の理です。
自衛隊最高指揮官であった事すら理解していなかった人や湾岸派遣の見送りや出迎えに己の立場のみ考えた人、自衛隊の式典に参加しない人、全く自衛隊、軍事オンチの人、用意された式辞、訓示をただ棒読みしていた人等と比べてください。
安倍総理はほぼ必ず、我々が忘れていた事柄や殉職された隊員等の事を入れて話されます。
この一言をとっても隊員の事を思って頂いていると感じます。
自民党の党是たる憲法改正は公明党の反対があるにも関わらず、何とか自衛隊を明記しようとされていますが、叶わないかもしれませんが、自衛隊の立つ瀬があるよう努力されている事は分かります。
我々の時代は税金泥棒とか、子供の教師から人殺しの親だと言われたリ、内申書の差別や、募集のボイコットをする地方自治体もありました。
変わったなと感じています。
ただ有事の場合、安倍総理でも、憲法、法律、国会、国民の考えで容易には命令や対応が出来ないでしょう。
余りに軍事をタブー化し、旧陸海軍のやってきた事を悪とし、全く国民の知識となっていません。
人類の歴史はほぼ戦争の歴史ですが現日本国民だけが経験も知識もなく、政治家も軍事オンチが大多数のなかで総理一人が動けるものではないと思います。
チョコットと言いつつ長くなりましたので、このへんで。
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海自OBの一人さま (自衛隊好きの主婦)
2018-09-15 21:17:54
いつもコメントありがとうございます。
数日間留守にしておりまして、返事が遅くなり申し訳ありません。
実は京都に旅行に行って来ました。
私が見落としているだけかもしれませんが、寺社巡りでかなり市内を歩き回ったにも関わらず、自衛官募集のポスター等を全く見かけませんでした。
私の地元では、道端に看板があったり、掲示板にポスターが貼ってあったり、今年高校3年の息子宛には地本からお手紙も送られて来ました。
不思議に思って調べてみると、京都は共産党の牙城なのですね。
だからなのかは分かりませんが、募集をボイコットする自治体があると教えて頂き、納得しました。
日本はもっと、太平洋戦争の頃の歴史教育に力を入れるべきだと思います。
自虐史観を植え付けるのは終わりにして、どうして戦争に至ったか、日本が統治していた国でどんな事をしたか、真実を学校で教えて欲しいと思いますが、GHQによる占領や日教組の成り立ちを考えると、難しいかもしれませんね。
安倍総理の仰る戦後レジームからの脱却は容易にはいかないでしょうが、曖昧な自衛隊の立場をどうにかしてくださるのは、安倍総理以外にはいないように思います。
こうして色々と教えて頂けて本当に嬉しいです。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
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大学 (海自OBの一人)
2018-09-16 08:16:59
現在でも偏向的な事を実施しているのが大学です。
チョットニュースになりましたが、C-2の後部ドアの強度に関して東大に協力を求めましたが拒否しました。
防衛省委託研究は東大等が実施しない事を申し合わせただけでなく、受託しようとする大学に学会等を通じ、拒否するよう圧力を掛けています。

また学生入学に関しても我々の時代は自衛官や教官、事務官、技官等の防衛庁職員が学力向上を目指して修士課程、博士課程に進もうとしても学力ではなく、身分、職業でほぼ国内の大学は進学出来ませんでした。
留学か防衛大学校研究科しかなく、留学は費用と語学等で狭き門であり、防衛大学校研究科に数十人が入学し、研究論文を発表しても当時の文部省は防大は大学でなく、各種学校として、修士や博士とは認定しませんでした(現在は付与されます。)。
入学許可する大学は増えてきましたが、今でも東大出身の自衛官が研究室の教授等を通じて志願しても拒否されるとの事です。
左巻きの教授や大学職員が多く、日頃は人種差別撤廃とか教育の平等とか言っていても自衛隊員を差別します。
マスコミもなんら取り上げもしません。
自衛官の能力が低い、国産装備機器は高く性能は悪いと言われる方がいますが、平等に研究や能力向上が出来るような環境とならねばいけないと思います。
大学には自衛官募集のポスターもなく、学生課で斡旋しない大学や平気で商業等で差別をする教授等の教育者が多くおられます。
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海自OBの一人さま (自衛隊好きの主婦)
2018-09-16 13:52:34
コメントありがとうございます。
このコメントを頂いて、今年の春に京都大学が軍事研究は行わないという方針を発表したことを思い出しました。
防衛省委託研究、知らなかったので調べてみました。2015年度から始まった制度なのですね。
初年度は58件の大学が応募し全体の5割以上を占めていましたが、日本学術会議が2017年に改めて軍事研究を否定する声明を出した後は、大学からの応募が激減していますね。
在日米軍は何かあったときに本当に守ってくれるのか心許なく、国や国民、自衛官の命を守るためにも軍事研究は必要だと思うのですが、どうしてこうなってしまったのか。
つい数日前、「自衛隊幹部が異様な低学歴集団である理由」という記事がプレジデントオンラインに掲載されました。
https://president.jp/articles/-/26144
これによると、「自衛隊幹部の51%が高卒以下であり、一佐ですら3%の80人が高卒であった(17年10月末時)。中卒の一佐も3人いた。」とのことですが、この記事のからくりは、自衛隊幹部の49%は防大卒で、中卒の1佐は高等工科学校卒ということでは?と思うのですが、違うでしょうか。
海自OBの一人さまにこのコメントを頂いてから改めてプレジデントオンラインの記事を読み直してみましたが、突っ込みどころが満載過ぎて、結局はオスプレイを導入させたくないのを遠回しに言っているだけのような。
記事中の「米軍などを見習って、基本的に幹部には学位を取らせるべきであるし、キャリアに当たる幹部は基本的に他省庁と同様に留学させるべきだ。」という部分には賛成ですが、現実には『身分、職業でほぼ国内の大学は進学出来』ない状況をこの筆者は知らないのか、知っていても敢えてこう書いたのか、本当に気分が悪くなります。
愛国心を持つのはおかしい、日本は悪い国だと70年以上教育してきたのを、どうしたら変えられるのか・・・、戦後すぐからの積み重ねですから、個人の力ではどうにもできないのではと、途方に暮れています。
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幹部自衛官 (海自OBの一人)
2018-09-16 14:52:04
海自の構成は防大卒、一般大卒、部内選抜、上級海曹からの昇任(予定者と呼ぶ)となっています。高卒の幹部の比率は高いと思います。
防大卒は年間約80名、一般大卒が約100名、部内及び予定者がほぼ同数であったと思いますが昔の記憶で、現在は違っているかと思います?
42,000名の海上自衛官の約8000名が幹部自衛官と呼ばれています。
このほかにシビリアンと言っていますが行一と行二の事務官、技官が約3000名いると思います。
定員削減で特に実際に物を作ったり、修理したり、警備の行二の職員が削減されシビリアンは半減しており、自衛官も削減されつつありました。
事務官等にも階級がありますが2級以上は幹部とされますのでほぼ幹部となります。
防大卒が途中退職しなくても約3000人までならないと思いますので3割程度ではないでしょうか?
部内選抜でも1佐が居ますし、一般大卒の将官も多く居ます。
ただ海自は組織に比べ、幹部が多いのは構成組織と当初はもう少し大きな組織となるよう幹部比率が多くなったように聞いています。
パイロットは全て幹部であり、出身形態は高卒の飛行学生、防大、一般大卒が混じっています。
前コメントで述べましたが、諸外国に比べ、修士、博士が特に少ない事は事実であり、述べたような事情もあります。
幹部は軍事ばかりに偏ることなく、多くの知識、知見を持って、国際情勢や科学進歩や一般社会にも対応できる必要があります。
特に弾道ミサイルやサイバー攻撃への対応や情報収集等特異な知識、知見が必要な部門も多くあります。
防衛駐在官も多くし、諸外国の高官や政治家とも高い知見で対応する必要もあります。また装備品開発には先端技術等が必要です。
教育界は自衛隊員を差別する事なく広く門戸を開き、防衛省も予算を多くし、学力アップを図る必要があります。
ただ学生要員に多く出せるような予算定員とはなっていなくて現在での充足率は低く、海上自衛官でも約3000人の予算定員割れです。
また近年の緊張状況から艦艇航空機の行動も多く、階級によって術科学校等の過程に入校必要な人員が割けないような状況もあると聞いています。
以上海自に限った記述であり、古い記憶ですので誤りや誤解がある事をご了承ください。
国民の理解の上で改善される事を祈っています。
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海自OBの一人さま (自衛隊好きの主婦)
2018-09-16 20:02:18
コメントありがとうございます。
防大・一般大卒と部内及び予定者がほぼ同数というのは驚きました。
なんとなく、自衛官候補生や一般曹候補生での入隊者が尉官以上になるのはごく少数なのだろうと思っていましたので、本当に勉強になります。ありがとうございます。
諸外国に比べ、修士、博士が特に少ないのも、学校側の受け入れの問題に加え、予算も人手も足りないからなのですね。
術科学校等の過程に入校必要な人員が割けないような状況というほど、人手不足が深刻だとは思っていませんでした。
少子化や好景気(あまり実感はありませんが)で民間企業でさえも人が集まらないようですから、自衛隊はもっとでしょうね。
防衛費が過去最大を更新したとかと毎年のように批判されていますが、装備品はもとより、もっと自衛隊内で働く人のために使える予算(給料や、留学等のための)を増やして欲しいと思います。
でも、人のために使うお金というのは、一番最初に削減されがちですよね。
安倍総理も今回の訓示の中で、「新たな防衛力の完成を10年や15年かけて実現するようなスピード感からは、完全に脱却しなければなりません。」と仰っていますが、それを実現するにはそれなりの予算も必要でしょうし、財務省は防衛費をあまり出したくないと思っているような印象がありますが、どうなのでしょうか。
なんだか、考えれば考えるほど、正解の出ない難しい問題なんだと思えてきました。
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防衛提言 (海自OBの一人)
2018-09-18 09:24:25
笹川平和財団から9月10日発表されました提言を昨日の産経新聞野口裕之氏が「軍事情勢」で解説されています。
添付しますので読んでみてください。
http://www.sankei.com/premium/news/180917/prm1809170004-n1.html
安保法制や現在の装備等まだまだ解決しなければ本当に防衛は出来ない事が浮き彫りとなっています。
ハッキリは分からないかもしれませんし、詳しくは述べられませんが、これらを解決しなければ与えられている任務の国土、国民の生命財産をしかと守る事が出来ないでしょう。
難しい課題ですが確実にクリアーしなければならないと私も思います。
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海自OBの一人さま (自衛隊好きの主婦)
2018-09-18 20:50:17
コメントありがとうございます。
「軍事情勢」読んでみました。
恥ずかしながら、難しすぎてあまり理解できなかったのですが、今までこういう問題について考えずにすむ平和な生活を送れてきたのも、自衛隊の方々が日夜守ってくださっていたからなんだと思います。
「軍事情勢」の末尾、
『我が国は「戦争ができる国」に脱皮しなければならない。「戦争がしたい国」でも「戦争をする国」でもない。「戦争ができる国」に進化しなければ、抑止力が働かず侵略される危険が高まるのだ。戦争は愚かな行為で「良い戦争」などあるはずもない。ただし、国家主権や国民の生命を断固守り抜く「正しい戦争」はある。
国民の覚悟と精強な戦闘集団、法制を含む国防体制が揃って初めて、戦争を回避できるのである。』
と書かれています。
多数の国民がこのような考えを出来れば良いのですが、平和ボケといいますか、70年以上も平和を享受してしまうと、危機感を持つのはなかなか難しいですね。
普段使うことはないけれど実力は持っている、というのが抑止力につながるのだと思いますが、「タマに撃つタマが無いのがタマに傷」という自衛官が自嘲気味に詠む川柳があるそうですが、これではいざという時どうにもなりません。
国民も日本が「戦争ができる国」になるという覚悟を持たなければならないんだと思いました。
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