秋風や猛暑ゆかりの百日紅
秋風になお咲き誇る百日紅
秋風や散るをためらう百日紅
秋風や散るによしなし百日紅
片陰を揺らぎつつ行くジョギング
マスクなき顔懐かしむ秋の風
青空を泳いで高しいわし雲
夏草の茫々として予算なし
生きるには金はいらぬと草の花
夢かける橋いま遠く秋の潮
遠き日や架け橋の夢秋の潮
架け橋の夢から覚めて秋の潮
秋晴れや標本木の落葉かな
満開の夢を抱きて落葉散る
秋風や猛暑ゆかりの百日紅
秋風になお咲き誇る百日紅
秋風や散るをためらう百日紅
秋風や散るによしなし百日紅
片陰を揺らぎつつ行くジョギング
マスクなき顔懐かしむ秋の風
青空を泳いで高しいわし雲
夏草の茫々として予算なし
生きるには金はいらぬと草の花
夢かける橋いま遠く秋の潮
遠き日や架け橋の夢秋の潮
架け橋の夢から覚めて秋の潮
秋晴れや標本木の落葉かな
満開の夢を抱きて落葉散る
マスクなき口それぞれに梅雨明ける
梅雨明けや遠き山なみ見える頃
暑気なれどマスク外せば夏の風
緑風やマスク外せばセミ時雨
マスクなき顔歪めるやセミの声
中原の貴花の如くにデイゴ咲く
入道雲並びて遠き地平線
満開の波紋つくるや夏の雨
睡蓮のゆかり寂しき波紋かな
睡蓮のゆかりのごとき波紋かな
すっと汗ひくや木陰のグラウンド
百日紅眺めて涼し木陰かな
スコアボード時計の刻む過ぎし夏
百日紅猛暑ゆかりの長きかな
温暖化ゆかりの夏や百日紅
片陰に揺らぎつつ行くジョギング
マスクなき顔懐かしむ秋の風
天めざしそれぞれ伸びる松新芽
雨上がり微動だにせぬ柳かな
雨上がり梅雨の兆しを知る柳
青柳を濡らして梅雨の走り来る
アオサギと鵜の話し合う池辺かな
草木に緑新たな風そよぐ
緑さしますます広き大芝生
化野を降り来る人に緑さす
緑さすシロツメグサや大芝生
あだし野に集う写真に緑さす
クローバーに緑ゆずるや大芝生
夕立や山ひだごとに湯気立ちて
耳鳴りにまごうことなき蝉の声
マスクなし顔の歪みやセミ時雨
飛び立ちてかすかに揺れる梅の枝
梅の精にまごうことなき孫ありて
道真のサーフィン像にて天満宮乗るは時代の波になるかな
天神も時代の波に乗り遅れまいとサーフィン像にて人をいざなう
春の陽や養殖海苔が顔を出す
飛び立ちてかすかに揺れる梅の枝
梅の精にまごうことなき孫ありて
春風や波なき空に鳥泳ぐ
水鳥の集う花影水ぬるし
フミフミを猫思い出す菜種梅雨
考えているふりしてる春の猫
風に散る花より映える若葉かな
公園を独り占めする花吹雪
散る花に思いを残す若葉かな
春雨や夕べ明るき花の影
何ゆえに水鳥集う花の影
新緑に思い残さず春落ち葉