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文芸 エッセイ 論文  アイデンティティ

主体世界との対話

2023-10-27 08:38:10 | 自由詩

自分とはなにか

意識された主体である

 

意識すると否とに関わらず

植物にも動物にも

主体という立場はある

あらゆる3次元的存在の中に

主体はひそみ

その存在を支える

 

主体の世界は

4次元の世界

存在を具体化した身体は

3次元の世界

身体が意識をつくり

4次元の主体と

コミュニケーションする

 

修行での心頭滅却

臨死体験での体外離脱

そんなとき

意識は身体から去り

主体だけの世界に入れば

あらゆる主体と

自由に交信ができる

テレパシーや念力、

ドッペルゲンガー

超能力を侮るなかれ

 

死とは身体の消滅

主体世界の4次元空間では

みんながひとつの主体となる

そして新しい生命が誕生するとき

その中に分かれ入って

別々の主体となり

その存在を支え

意識される自分となる

 

 

 

 


名前

2023-10-18 15:22:11 | 自由詩

木を見れば

木の名前が知りたくなる

花を見れば

花の名前が知りたくなる

名前がわかれば

わかったような気になるけど

 

名前は索引だから

私を知るための第1歩

私を知りたければ

牧野富太郎さんのように

私を探す旅に出て

という声が聞こえる

 

 

 


バランス

2023-10-03 08:50:49 | 自由詩

人間は文化や考え方

そして利害のために

色んなかたまりができる

かたまりの違いにこだわるから

争いになる

 

升の大小の豆をゆすると

隙間が均等になり

嵩が減る

満員電車も動き出すと

かたまりがほぐれ

人の間隔が均等になる

 

利害を考えず

違いを認めて交流すれば

かたまりがほぐれて

ウクライナもロシアも

適度なバランスによって

平和になるだろう

 

 


初秋(短歌)

2023-10-02 21:56:16 | 短歌

公園の予算なければ知らぬ間に草ぼうぼうと城跡覆う

大過なく生きるは無能と思えども欲に負けない強さとぞ知る

大過なく生きるは無能か達観か欲に負けない強さの故か

 

稜線の鉄柱巨人が歩むごと命支える自然なるかな

満開の思い抱きて落葉降る標本木は身軽くなるや

 

生前に疎遠なりしを悔やみつつ伯母のマンション今日も訪う

老衰で106歳で亡くなりし伯母の晩年寂しからずや