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文芸 エッセイ 論文  アイデンティティ

春2024(短歌)

2024-04-03 08:39:38 | 短歌

蕾をば花と見なして車座になれば花咲く四方山話

蕾をば花と見なして車座に酒なくも咲く四方山話 

蕾をば花と見なして酒を汲み君と語らん四方山話

 

雨の中来る人なくば公園の桜どうしの会話が弾む

雨降って来る人のない公園は桜どうしの会話が弾む

雨降って人なき公園満開の桜会話を楽しむがごと

 

黄昏にカリンの小さき花ありて実しか知らざることをば恥じぬ

満開の桜をよそに可憐なるカリンの花は秋に備えぬ

カラタチやカレンの花は小さくも桜をよそにいま盛りなり

 

新緑の緑溢れる公園に誰か知らざる懐かしき道

新緑の黄昏照らす並木道行方久しき懐かしき人

新緑の並木明るき黄昏は別れた人に出会う気がする

 

人はみな記憶の中に消えゆくを忘れな草になぜにこだわる

いつの日かまた会うことを信じるは忘れな草のゆかりなりけり