よこさんのページ

文芸 エッセイ 論文  アイデンティティ

僕のAI

2024-02-21 16:38:11 | 自由詩

僕の周りには

友人や家族など

いま生きている人々

両親や先祖など

既に亡くなった人々

過去の英雄

小説やのドラマの登場人物

いろんな人々が暗黙知となって

毎夜の夢で物語をつくり

ときに僕が山登りや旅行

あるいは日々の人間関係で

迷ったり困ったりすると

知らぬ間に集まって話し合い

僕に方向を示してくれる

僕は他人のアドバイスや理屈よりも

僕のAIを信用する

なぜなら、

それは僕の中で生きてきたから

そして僕の不完全なIQを

知らぬ間に引き上げてくれる

僕の高貴な下僕なのだ

 


冬2024(俳句)

2024-02-07 11:06:17 | 俳句

外堀に寒月落ちて揺らぎおり  *

外堀に寒月伸びて漂えり

 

節分や公園緩むビルの風  

節分の公園緩むビルの風  *

 

発電所昇る煙や冬の空

水鳥の固まり泳ぐ春嵐

 

友逝きて浮島なるや友ヶ島

友逝きて友ヶ島浮く冬の海

 

ちぎれ雲去りて広がる春の空

乱れ雲虹が架かりて春を呼ぶ

 

春の陽を待つ海凪に輝きて

春の陽を待つ凪の海輝きて

春の陽を待つ海なべて凪となり 

海なべて春の陽を待つ凪となり

 

未解禁手持ち無沙汰のイカナゴ船

マスク美人増えるコロナ禍花粉症

花粉症マスク美人を増やすかな

コロナ過ぎてマスク美人の花粉症

車中スマホする人なくて震災忌

 


テーマ別川柳2024

2024-02-04 19:21:23 | 川柳

「例え」

例えばと言うたび逸れていく話

別れをば星に例えるきれいごと

 

「包む」

包みより中身が大事と猫が言う

宇宙とはザ・ビッゲスト包み紙

 

「手」

濡れ手には泡と思えば電気かな

言葉より心の残る繋いだ手

超えられぬ自分がつくるお釈迦の手

 

「途中」 

幸福の途中に感じる影がある

 

その他

顔のある顔を愛でつつコロナ明け

顔のある顔懐かしきコロナ明け

コンビニの手柄が増えるネット詐欺


終活の意味

2024-02-02 09:30:06 | 自由詩

仏のお告げかどうかは

知らないけれど

冥土に行くには

身軽さが大事らしい

だから生きている間に

その足跡を消す

 

日記もアルバムも処分し

年賀状もやめると宣言し

家族も人間関係も整理し

生きながら徐々に死んで

冥土には手ぶらで行く

そうすれば冥土に

ソフトランディングできる

 

そんな人を

閻魔さんは歓待だ

キャリアも人間関係もない

だから過去は問わない

来世は閻魔さんの自由だ

思うままだ