暑さゆえ歪む葉もあり夏桜
葉を歪め暑さ耐えるや夏桜
降水帯去りて夏空蝉しぐれ
山なみの上に連なる雲の峰
山なみの上遥かなる雲の峰
山なみに連なり遥か雲の峰
山なみの上をなぞるや雲の峰
山なみをなぞり連なる雲の峰
山なみを映し連なるや雲の峰
蝉しぐれ途切れ夏空深まりぬ
蝉しぐれ途切れ深まる青き空
蝉しぐれ途切れ広がる夏の空
怖い夢目覚め安堵の蝉の声
暑さゆえ歪む葉もあり夏桜
葉を歪め暑さ耐えるや夏桜
降水帯去りて夏空蝉しぐれ
山なみの上に連なる雲の峰
山なみの上遥かなる雲の峰
山なみに連なり遥か雲の峰
山なみの上をなぞるや雲の峰
山なみをなぞり連なる雲の峰
山なみを映し連なるや雲の峰
蝉しぐれ途切れ夏空深まりぬ
蝉しぐれ途切れ深まる青き空
蝉しぐれ途切れ広がる夏の空
怖い夢目覚め安堵の蝉の声
尾根筋を新緑さやに覆うかな
新緑の緑あまたに尾根下る
立花になびく県民鯉のぼり
エロスよりトンボ2匹が拓く明日
打ち水やアオスジアゲハの影映す
打ち水にアゲハ舞い降り梅雨明けぬ
選挙ビラ団扇に変わる車中かな
蜘蛛の巣や列島春の等圧線
たちばなになびく県民こいのぼり
風情より悩みの勝る春霞
風に花粉黄砂を乗せて春霞む
アスファルト隙間に詰まる松落葉
人待てば隙間に積もる松落葉
桜への道を照らすや雪柳
露払いならじとコブシの咲き誇る
花冷えをものともせずに桜咲く
散り初めし桜せかすや春落葉
朝もやに新緑浮かぶ山の肌
新緑の浮かぶ山肌朝霞
朝霞新緑浮かぶ山の肌
朝霞山肌に新緑浮かばせる
山肌に新緑浮かぶ朝霞
木枯らしを凪に静めて海苔の船
春の夢寄せては返す海苔の舟
カリンの実たわわになりて静かなり
人知れずたわわになりしカリンの実
新年を祝うやカラスの声明かし
コブシ咲き春はいつにか忍び寄る
雪貯める積乱雲の白さかな
雪を貯め積乱雲はいや白き
雪を貯め白さ増せるや冬の雲
梅の花撮らんとすればメジロかな
池の面に集まるかもの暖かし
冬の寒さ忘れる池の渡り鳥
渡り鳥そろりと降りる薄氷
本来の季節戻すや秋の風
思い出が芋づるのごと夢紡ぐ
深き土辿れば甘藷痩せにけり
暖かき秋を歩けばヒドリガモ
青空に浮くは紅葉の盛りかな
紅葉なす山なみ青空白き雲
周り見て我が身の散るを知る落葉
紅葉なすふるさと偲ぶ白き雲