秋篠宮家の長女、眞子様のご結婚が実現の運びとなり、まずはお祝いしたい。しかし、一時金の辞退や儀式も行われないという事態に至った経緯を考えると、皇室の立場と基本的人権ということを考えてしまう。
両性の合意のみに基づくという婚姻の自由は憲法で保障されており、皇室もその例外ではないだろう。一方、皇室典範による男性優位、あるいは職業選択や居住、選挙権など、皇族は様々な面で人権が制約され、あるいは象徴としての立場や品位を保つために自制されているように思われる。
いま、政府では皇室のあり方が検討されている。天皇は男系男子であるべきだという原理主義的な意見もあるが、かつて多くの女性天皇が存在したということや時代変化を考えれば、皇室典範を改正する必要がある。そこに女性天皇を認めることや、皇族が主体的に一般国民になる選択の自由、その際の支援や警備等の限度など、権利の拡大や制約の根拠を明確にする必要があると思う。