山谷えり子 国家公安委員長
2015年6月15日
大阪府警誤認逮捕、国と府に賠償命令 地裁判決
大阪地裁は15日、大阪府警北堺署と大阪地検堺支部に窃盗容疑で逮捕・起訴され、のちに無実と判明した男性会社員(44)=堺市=にずさんな捜査や85日間の身柄拘束で精神的苦痛を与えたとして、国と府に慰謝料など計約620万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
植屋伸一裁判長は「裏付け捜査を尽くさず、取り調べで人格を非難した」と述べ、逮捕・起訴はいずれも違法と判断した。
判決によると、2013年1月12日~13日に堺市内の駐車場で他人の車から給油カードを盗み、それを使って13日に市内のセルフ式給油所でガソリン24・8リットル(3479円分)を自分の車に給油して盗んだ疑いを男性はかけられた。
北堺署は、給油カードが使われた際の領収書の控えから犯行時刻を特定。給油所の防犯カメラ映像から、その時間帯に給油した男性を「容疑者」と判断した。
署は13年4月にカード窃盗の疑いで逮捕し、5月にガソリン窃盗容疑で再逮捕。地検堺支部が6月、ガソリン窃盗の罪で起訴し、カード窃盗容疑は不起訴(嫌疑不十分)とした。
しかし、男性の車が犯行時刻の1分後、給油所から6・4キロ先の高速道路入り口を通過した履歴がETCカードに残り、給油所の防犯カメラは表示時刻が8分進んでいたといった新事実が弁護人の調査で判明。
検察は同7月に起訴を取り消した。
その後、男性の6分後に給油した男(41)が真犯人として逮捕・起訴され、実刑が確定した。
朝日新聞
2015年6月15日
大阪府警誤認逮捕、国と府に賠償命令 地裁判決
大阪地裁は15日、大阪府警北堺署と大阪地検堺支部に窃盗容疑で逮捕・起訴され、のちに無実と判明した男性会社員(44)=堺市=にずさんな捜査や85日間の身柄拘束で精神的苦痛を与えたとして、国と府に慰謝料など計約620万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
植屋伸一裁判長は「裏付け捜査を尽くさず、取り調べで人格を非難した」と述べ、逮捕・起訴はいずれも違法と判断した。
判決によると、2013年1月12日~13日に堺市内の駐車場で他人の車から給油カードを盗み、それを使って13日に市内のセルフ式給油所でガソリン24・8リットル(3479円分)を自分の車に給油して盗んだ疑いを男性はかけられた。
北堺署は、給油カードが使われた際の領収書の控えから犯行時刻を特定。給油所の防犯カメラ映像から、その時間帯に給油した男性を「容疑者」と判断した。
署は13年4月にカード窃盗の疑いで逮捕し、5月にガソリン窃盗容疑で再逮捕。地検堺支部が6月、ガソリン窃盗の罪で起訴し、カード窃盗容疑は不起訴(嫌疑不十分)とした。
しかし、男性の車が犯行時刻の1分後、給油所から6・4キロ先の高速道路入り口を通過した履歴がETCカードに残り、給油所の防犯カメラは表示時刻が8分進んでいたといった新事実が弁護人の調査で判明。
検察は同7月に起訴を取り消した。
その後、男性の6分後に給油した男(41)が真犯人として逮捕・起訴され、実刑が確定した。
朝日新聞