斬剣次郎の鉄道・バス斬り

 拙者、斬剣次郎である。たった今から、鉄道・バスを斬る

神岡鉄道

2006年10月29日 17時54分08秒 | 鉄道
 神岡鉄道は旧国鉄神岡線を1984年に転換した第3セクターです。この鉄道は
 濃硫酸輸送
 が命運でした。旅客輸送は破滅的な状態でしたが、奥飛騨の中にあるが故に代替道路の整備もままならない状態で、かろうじて残っていたよう感じです。ところが、濃硫酸輸送がトラックに切り替えられると、会社の命運も途絶えたような感じで、2006年11月末で廃止される事になったのです。

 というわけで、神岡鉄道に乗車してみました。猪谷発11時26分の奥飛騨温泉口行きに乗車したんですが、旅客車の全てが動員された2両編成でした。
 猪谷を出ると、運休中の高山本線と分岐し、そのまま
 山の中に
 突っ込んでいきました。神岡鉄道は全線の約60%がトンネル区間ですから、それほど奥飛騨へ向かうためには山を越えなければならないということがわかります。飛騨中山・茂住・漆山と停車していき、町並みが広がると神岡鉱山口に到着します。ここから旧神岡町の街の中に入り、1~2キロごとに飛騨神岡そして神岡大橋と続いて終点に到着しました。ここで
 不思議に思った
 のは駅間の距離ですね。猪谷から神岡鉱山口まで行くのに25分ぐらいかかるに対し、半数の駅を過ぎた神岡鉱山口から奥飛騨温泉口に行くのに7分しかかからないという事ですね。実際にも神岡鉱山口から飛騨神岡まで歩いて見ましたが、たったの10分で着いてしまいました・・・。

 飛騨神岡駅はトンネルを出て橋を渡ったところにあります。この駅には旧駅事務室には美容院として開設されています。しかし、昭和44年の時のままなので昭和40年代の雰囲気が残っています。何だか、神岡町が盛況だった頃の遺産が残っているように感じます。


 神岡鉄道の旅客車はKM-100形とKM-150形それぞれ1両しかいませんが、これらはトイレの有無だけで、ほぼ同仕様です。両方ともキハ20系の足回りを利用して車体を新製されたものです。ここで、特徴なのは車内に設けられた
 囲炉裏座席
 車内には二つの囲炉裏が設けられていて、その周辺には囲炉裏を囲むように座席が設けられています。第3セクター化当初は注目を集めていました。


 ディーゼル機関車で、元国鉄DD13形です。かって貨物輸送があったときは貨物列車を牽引していたのですが、今では不要になったので救援用になっています。しかし、職を失ったものに見えるとかわいそうでなりません。

 貨物輸送の廃止で鉄道自体の命運が途切れた神岡鉄道ですが、歴史の記憶がいつまで残るのでしょうか・・・。

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