日本人は太陽は赤いと教育されている。「白地に赤い日の丸をあげて」と戦前の唱歌。「真っ赤に燃える太陽だから七つの海は恋の季節よ」と流行歌。日本人は太陽は赤いと言うがこれに対し、いや違う、太陽は白いなどという異論は出しにくい。画一性教育(暗記教育)は○×式で色々な事象を記号化して一丁上がりとする。疑問も差し挟まない、異論も言い出しにくい、こういう文化がある。実際に太陽を見ると、時と場合によって決して赤くはないのだ。太陽は白く見えるときもあるし、黄色く見えることもある。もちろん赤く見えることもある。世界では、太陽は白いという常識をもつ民族もあるし、黄色いとうのが常識の民族もある。私たちは、太陽が赤いなどの例のごとく、記号的な情報が当たり前だとしてこれを前提として議論を運ぶことが多い。 . . . 本文を読む
山代ブラジル会は、12月18日、八丁堀で開かれました。和食が世界遺産に登録されたことで、関係者は勢いづいていますが、和食を世界に普及する(輸出する)と言うことが実際は何をさしているのか少々不明です。寿司や天ぷらを世界で食べるようになると和食の普及なのでしょうか?これはおかしいですね。今日の会は日系ブラジル人の起業家が10人以上列席し、私たちが彼等の要望にどう答えるかの意見交歓となりました。ここには、語られた内容の公表は差し控えますが、冒頭私が行った基調コメントを紹介します。 . . . 本文を読む
役所など大組織は、最近では大マスコミなどは、美味く分担され(管理され)それなりに動いている。しかし、その動き方は緩慢であるし、失敗をしない、責任を自分のところに持ってこないように、ことコチノ頭になっている。だから面白くない。企業だったら、担当者が失敗もし、リスクを冒してはじめて成功の淵に届くのであるが、これも大企業となると危険は犯すべからず、責任を引き受けるべからずと、守りのシフトが強く、頭の良い担当者ほど上を向いて歩こう、ヒラメのように上に目を付けてごそごそ動くことが、習性となる。 . . . 本文を読む
日本語はほとんど日本の中でしか通用しない。これに反して中国語、英語、スペイン語はほぼ世界中に拡がり、これを使う民族の発信力は日本の発信力を遥かに凌駕する。日本は経済大国だが、文化小国である。かといって文化が弱い国ではない。これを発信する力が弱いということである。世界人口70億弱の内、1.2億が日本人、だから70人弱に一人しか日本語は通じない。日本文学も通じない。日本語放送も極めて無力だ。さらに日本は極東と言われるほど世界の地図からはみ出そうな位置に描かれることが多い。好奇心を持って日本に行きたい人達がそれなりに多いのだろうが、航空運賃は馬鹿にならないし、行った所で言葉の壁は絶望的でもある。だがこの特異性は逆にいえば好奇心をかき立て、世界の大金持ち、小金持ちは日本に行きたい、日本文化と交流したいという気持も抱かせるに違いなかろう。こうした状況を見極めて今後我が国は世界と交わるべきではなかろうか。これまでは経済力が文化力を寄り倒していたように見え、弱い文化発進力で世界から余り尊敬を受けていなかったとも言える日本である。しかし日本は平和憲法を掲げる非戦国家であり、独自に発展してきた文化の特異性と其の厚みは世界中を魅せるだけの力を持っていることを発信したい。 . . . 本文を読む
2000年、農業を巡って、ありとある人達が農業について論戦を戦った。不思議なことに農業を営む人ではなく農外の人達、特に学者や評論家、財界人が多かった。そして思うに、これらの評論骨格はたった一つの言葉、生産コストが主語になり、見事に人間や自然が抜け落ちていたことだった。 . . . 本文を読む
農村は「経営」を現場で調査しなくては分からない(2000)
生活や生産の現場で何が苦しいのか、このことは統計とか人々の表情とかの表面を見ていてはわからないことが多い。農業の経営を見てい来た私にとっては、いい加減な学者やコンサルタントが、非常に権威主義的に、上から目線で「農業経営を語り、改善を提言する」姿にいやになるほど遭遇してきた。TPP導入でれる戦う日本農業の「美しい」未来像」を成功した経営者像の例示によって、農業農村に住む人達を「説教」している学者、コンサルタント、ジャーナリスト、この人達の薄っぺらい人生を見透かすことが出来る。 . . . 本文を読む
市場原理、市場は万能と呼号する経済学が1980年頃から主流をなし、ケインズ経済学を駆逐して地上を席巻している。今の安倍政権になって極端になってきた。これが2-015年現在における世界の騒乱(テロの脅威、難民の多発、地球環境の紊乱、独裁国家の乱立、核兵器の拡散・・・)などの遠因を形成しているとも言えそうだ。この経済学が日本では小泉・竹中改革と言われる郵政民営化、派遣労働による正規労働の置き換えなどの「暴挙」に根拠を与えた。 . . . 本文を読む
遺伝子組み換えという言葉だけはずいぶんポピュラーになった昨今である。そしてそれは何やら危険で怖そうなムードを落としている。遺伝子工学の進歩はめざましい。医学分野や製薬分野では、この技術によって驚異的な進歩が期待できるのも事実である。ただ、作物を作るのに遺伝子組み換えがよいのか、あるいは、この作物を育てるために他の生物を排除、あるいは地上から抹殺してしまうことは無いのか、議論を聞いているとむくむくと恐ろしい悪夢が漂う。この技術を駆使してアメリカやブラジルなどの超大国の農業は革命が起きつつある。両国は世界の食糧基地でもあるので、現実問題となってきた。もしかして人類の存続問題につながるかも・・・15年前に感じたことをそのまま記載しておく。 . . . 本文を読む
ここに記すことは一見ブラジルの日系人の質の悪さを攻撃しているように見えるかも知れない。しかしそうではなく、ブラジルにおけるサービス産業のレベルが2000年の段階では極く低かったという事実を表す一例の記録である。現在はそんなことは全く無い。 . . . 本文を読む
私はブラジルに魅せられて1992年から幾度となく同地を訪れています。そしてある研究会(山代ブラジル会since2007)でいまでも様々な事に関わっていますが、何しろ超大国で、懐はたいへん深く、汲めどもつきぬ魅力に溢れています。ブラジル滞在中にいろいろ面白い話を拾いましたが、その中の一つを紹介します。 . . . 本文を読む