田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

150830 女性をみる目(4)

2015年08月31日 09時52分07秒 | 女性を見る目
姦通罪が、明治政府によってあらためて制定されたのが1889年、明治憲法の発布と同時期だ。姦通罪とは夫のある女性が夫以外の男性と姦通することによって,その女性と相手方について成立する(女性を罪に問う)犯罪。「夫のある夫人で姦通した者は六ケ月以上二年以下の重禁錮に処す。その夫人と相姦した者も同じ刑に処す。本条の罪はその夫人の夫の告訴を待ってその罪を論す。ただし夫が先に姦通を縱容した場合は告訴の效なし」とされた。 昭和6年、女性の参政権を求める請願に貴族院が反対した。反対理由は次のようになっている。「女は生理的に男に劣り、この請願は我が国の家族制度の美風を破壊する欧州かぶれの悪案。」貴族院議員、井田某。「婦人公民権法案」反対演説。当時の支配層の認識は女性は劣った性、子供と同格に扱われていたのかも知れない。 われわれの親の世代には、国民主権という概念のかけらすらなかった。こういう時代には、女性は、劣った性として(家庭の中では)家長に従属するのが常識とされた。また女性もほとんどこれに異を唱えることも無く、言ってみれば、これで収まっていた。 . . . 本文を読む

150827 女性を見る目(3)

2015年08月28日 10時20分59秒 | 女性を見る目
男女共同参画社会という言葉がある。最近女性が加わらなければならない職業としては、医師、看護師、保健士などの医療福祉関係、教育関係などがあるが、そのほとんどは昔は女が関与していなかったことを女もやっているという対称事例として取り上げられる。スポーツ、芸術(音楽、芝居、舞踊・・)などにもはや男女区別なく参加しているが、なぜかそれらは、「女流」「女優」「女医」「女子アナ」・・・こういう男あるいは男社会の視角から取り上げられる。このような視角を強調して女性を見ている限り、男女共同参画社会の明日の展望は遠い。 . . . 本文を読む

150827 政治の本当の対立軸とウソの対立軸(3年前の日記公開)

2015年08月27日 11時13分41秒 | 時評
120711  今、日本は民主主義に向かうのか専制主義に向かうのか、大きな岐路に立っている。安倍政府は国の形を壊して、戦争をする国にし、邪魔な民主主義を形骸化しようとしている。そのもたらす被害は計り知れないものがある。それは秘密警察が横行し、国民の生活を根底から破壊することになろうし、地域社会にも大激動をもたらすことにもなろう。3年前、野田首相が、大きな公約破棄を行って、野党をめちゃくちゃにし、その隙に戦前回帰を志向する極右の安倍一派が自民党を制圧した。そして秘密保護法、安保法制(戦争法案)に至る。以下は3年前の日記。 . . . 本文を読む

150827安保法制感想・・3年前に記したことを想起した

2015年08月27日 10時57分24秒 | 平和
国の形を揺るがすこの度の安保法制について、危機感を持って立ち上がっている人が広がっている。政治家の堕落がここまで来たのかと安倍の念仏を唱えているような国会答弁を見て苛立っているこの頃である。3年前の日記をひっくり返してみた。これは、むなしい戦争にかり出されたアメリカの兵士の惨状である。いつも遠い国で戦っているアメリカには「国防」の意味がわからないことがわかる。自衛、国防といて戦争は始まり広がる。安倍はアメリカのむなしい戦争の片棒を担ぐことを、日本国民に追わそうとしているようだ。 . . . 本文を読む

150821 みかんの花咲く丘

2015年08月20日 23時54分12秒 | 愛・LOVE・友 
戦争によって東京から瀬戸内の小島に避難する羽目になったが、少年の目に映じたものは、土の色が白いこと瀬戸内海が優しかったこと、そしてその島々に実っている温州ミカンと夏みかんであった。ふたつ上の兄とほとんど同一の行動をする暮らしだったが、皆ぼろをまとい、あやうい栄養失調の状態で、勉学も遊びも、畑仕事も、魚釣りも、里山のぼりも。われらと共にあるのが瀬戸内の景観とその農産物(段々畑の芋やトウモロコシ、ミカン)と行商のおばさんが港から仕入れてくる鮮魚、そして何と「世界や日本のニュース」でした。聞こえにくいラジオにたより、新聞を読むこともない田舎で、おばさんは「東京裁判」や「帝銀事件」等を教えてくれました。ちょうど3-4年生の頃、先生が足こぎオルガンを弾きながら「ミカンの花咲く丘」という唱歌を教えてくれました。その美しくも落ち着いた歌詞とメロディは、目の前の現実を歌ったもので生活のリズムと重なり合っていました。この歌が好きで私はオルガンを借りて飽きるほど繰り返し口ずさびました。幼少時、バイエル程度のピアノを教わっていましたので、小学校の講堂に置いてあったオルガンに向かうのは胸が弾みました。 . . . 本文を読む

150820 夏の段ボール堆肥(生ゴミの堆肥化)

2015年08月20日 09時57分55秒 |  身近な自然(植木、小鳥、川)、ペット
わが庭では毎年おびただしい落ち葉が溜まる。これを土嚢に詰めて庭の片隅に堆積しておくと、1年経つと腐葉土になる。一方生ゴミは一日に800キロ程度出る。そのほとんどは庭に埋めておくと、土を豊かにしてくれるがこの作業は骨が折れるので長続きがしない。こういうときに段ボール堆肥を教わった。これは部屋の中でも堆肥化できるので、横着に生ゴミの成分(栄養分)を回収でき、先の腐葉土を混ぜて土に施すと、肥料を買わないでも野菜や花は十分育つ。今、4月12日に始め、7月12日、つまり3ヶ月の間、段ボール箱の中で生ゴミを処理したところである。今回は、ポリスチレンの箱に包んだので、発酵熱と水蒸気が行き場がなく、箱がぼろぼろになってしまった。醜い箱を露出させたくないので、ポリスチレンの箱にダンボール箱を詰めたが、通風が不完全だった。しかし、発酵は激しく進み、役割はOKであった。 . . . 本文を読む

150820安倍談話の欺瞞2

2015年08月20日 08時19分34秒 | 平和
安倍談話においては、その前段、すなわち談話の展開の前提として、我が国が西洋に学び西洋諸国と経済、文化において肩を並べる努力をしたこと、その努力は賞賛に値し、誇りにすべきものであること等が暗示されている。1905年に終わった日露戦争がアジアの人々を鼓舞したと標榜している。だが、日清戦争の数年前に日本帝国憲法が公布され、天皇が立憲君主制こなって、統帥権を握り、膨張政策を続けたことを、植民地支配をめざしたのではないとするならば、一体なんと解されるのか?この認識に基づく限り、談話の中断、下段のすべてが、ためにする談話であることは否定できないだろう。 . . . 本文を読む

150816 安倍談話の欺瞞

2015年08月19日 10時39分55秒 | 平和
明治政府は、先進的な西洋諸国に学び、対等をめざして富国強兵策を取り、侵略・植民地支配から逃れようとした。富国強兵策は脱亜入欧の膨張戦略となりアジアを蔑視し、最初に朝鮮、台湾に干渉を重ね、19世紀末には陸海軍を整え、徴兵制を引き、日清、日露戦争に繋げた。この両戦争は中国朝鮮が戦場だった。外国の領土に上陸して展開した戦争を自衛戦争とは言わない。しかし、大方の知識人はこの両戦争を厳しい目で見ることができず、「やらねばやられる」という正当防衛的な自衛戦争と断じ、安倍もそこに立脚している。「日露[F1] 戦争の結果は植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。」との安倍の強弁はそれを裏書きする。 . . . 本文を読む

150818大昔の日記「安全神話」原子力事故、医療ミス、航空機事故、異物混入事故(2001年5月2日)。

2015年08月18日 20時18分11秒 | 時評
これらの事故の原因は技術問題であるかのように短絡されるが実は扱う対象の現場のシステム、すなわち人間の関わりかた方にも一因がある。チェルノブイリ事故が起こった際日本の原子力技術者はソ連の「技術力」(設計ミス)にこそ真因があり、日本や欧米の原子炉には起こり得ない事故であると強調した。また所詮人間のやることだから、思わぬことはおこるもの、人間の注意力さえ磨けば事故は防げるものだ、として技術者教育、マニュアル教育によって原子力事故などはこともなく防止することが出来るとする主張も聞かされた。原子力関係の技術者の思い上がりともいえる豪語の背景にあるものは「あらゆる場合を想定して安全対策が打ってある」という自信である。彼らは言う。「国の基準に合致している」「委員会をパスしている」「マニュアルを整備してある」。これはいかにも馬鹿げている。交通規則を守れば交通事故は絶対起こらないというのに似ている。交通事故は交通規則を守っても起こる。青信号だから安全なのではなく、車の来ないことを確認するから安全なのである。安全は交通規則が保証しているのではない。 . . . 本文を読む