みよしブログ

沖釣り大物集団舳会主宰、タハラッチのブログ。
舳会サイトはhttp://miyoshi344.sakura.ne.jp

クモマツマキチョウ採集11.6.3

2011-06-03 21:23:07 | インポート

早めに梅雨入りしたせいなのでしょうか、なかなか晴れ間がありません。

そんな中で梅雨の晴れ間が訪れました。タハラッチは午前1時30分に起き出し、山梨県の山の中の標高1,800mのポイントに向かいました。

110603110  凸凹の林道を10km以上も走って、どん詰まりのゲートの脇に駐車。平日ですから人っ子一人いません。熊避けの鈴をつけ、履き初めのトレッキングシューズで足元を固めました。

Imgp2452  捕虫網を持ち、ザックを背負って源流を目指します。山登りから半世紀以上も遠ざかっている身には多少の登りでさえ苦になります。やがてどでかい堰堤に阻まれました。向かって右手の急なガレ場から高巻きします。新しい靴は結構馴染んでくれて、さほど苦労はしませんが息が切れること。堰堤の上に達すると座り込んでしまいました。でも空気も景色は爽快。ほっとさせられます。ちなみにこの辺りはDocomoが通じていて、友人に尋ねたところ、この堰堤の下部に空いている水路のひとつの川床が土砂で埋められていて、復路はこれを通ったので楽ができました。

Imgp2467  ゲートを発ったのが7時30分。蝶は太陽が出て体温が温まるようにならないと活動しないといわれています。まして高地ですから9時過ぎが目安でしょう。2時間ほど遡上をして目的のポイントに到達しました。

Imgp2465  もちろんこの間、青空ですから汗びっしょり。ここまでまだ、1頭の蝶も見ていません。ザックを放り出して食草を探します。砂だらけの川原のあちらこちらに目立たないように咲いていましたが、どの株にも卵は産み付けられてはいません。

這いづくばってチェックしているその傍らに、音もなく白い小さな蝶が飛んできました。オオムラサキなどの大型を除いてほとんどの蝶は羽音も立てずに飛んでくるのは当たり前ですが・・・。

慌ててネットを振ってゲット。半世紀ぶりに採ったクモマツマキは♀でした。やさしく掴んで胸を締めずに三角紙に。産卵飼育を企てている友人への土産です。9時41分でした。

そうこうしているうちに汗まみれになったザックにオレンジ色の飛翔体が飛んできました。もちろんこれは♂。50数年前の感動が甦りました。

1106  これは参考資料で、今回の採集固体ではありません。

当時中学1年生。友人と一緒にこの蝶を採りに行ったのはすずらん真っ盛りの入笠山でした。彼がクモマツマキを見つけてネットを振ったのですが、川の向こう側へと飛び去って行きました。「もうあきらめるの」そうだとうなずきました。再度念を押したタハラッチは、そのまま川に飛び込んでみごとゲット。この日唯一のクモマツマキに感激したものです。

雌雄2頭を確保してタハラッチは写真を撮りたくなりました。次に飛来したメスは、スミレの花で吸蜜しています。カメラを持って近づくと飛び上がり、次の株へ。風もないのに思ったより活発に移動して、結局撮影不能。次に来た♂は空中高く舞ってガレ場の彼方へ飛び去っていきました。

わずか30分の間に6頭が飛来。そのうち2頭の♂と1頭の♀を採りましたが、♂1頭と♀2頭はネットも振れないまま飛び去りました。

その後30ほど待ちましたが現れたのは越冬したキベリタテハだけ。それでも首尾よく採集が成功したので、1泊するつもりだった予定を変更して帰宅することにしました。

このポイントから下り始めるとすぐ、♀が1頭飛来。藪の下草に止まろうとしました。友人のためにもう1頭をと思ってネット振り、うまくゲットしたと思ったとき、異変が生じました。勢い余ったネットがその上の枝に当たった瞬間、枠が破損してネットは開いた状態。九死に一生を得たクモマツマキは天空高く飛び去っていきました。

Imgp2468  予備のネットに取り替えて少し待機すると、その後3頭の固体が飛来しましたが、いずれも高みを飛び去っただけ。あきらめて下ることに専念しました。途中ゴロタまじりの沢筋には越冬したキベリタテハが何頭も飛来しました。採ってみるとあまりにもボロボロ。すべてを放してやりました。

1106_2  これも参考画像です。

110603111  ゲートに戻って車に乗り込み、林道を下っていくと工事中のための交互通行で15分の待機を命じられました。車外に出るとぬかるんだ路上にミヤマカラスアゲハが吸水しています。このほかミドリヒョウモンやコミスジ、サカハチチョウも舞っています。写真を撮った後、ミヤマカラスの雌雄一対とミドリヒョウモンを採集。クモマツマキの写真こそ撮れませんでしたが、最後には思いがけない幸運にも恵まれ、一人ぼっちではあったものの楽しい蝶行を終えました。

Imgp2475 持ち帰ったミヤマカラスです。


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