
武夷山行きの寝台の中で偶然に今回の旅行のメンバーと一緒になる。縁がありますね、ということで今回の旅が楽しくなることを感じたのだった。
武夷山は世界遺産の山である。山を見るなら黄山、水を看るなら九塞溝といわれるが、武夷山はそのどちらもみることができてすばらしい。
一日目は九曲渓のいかだでの川くだりからはじまって、天遊峰の階段登山、朱子学の開祖朱熹の書院、と見学と景観を満喫した。
二日目は青竜大滝と黄岡山とラフティングだ。
青竜大滝は谷川をさかのぼって行き昨日の九曲渓とはまた違った趣きがある。
大規模な自然保護区域になっているので、清流と林がすがすがしい。谷川は天然ミネラルウオーターだ。
武夷山は烏龍茶で有名だ。途中岩茶を売っているおばさんのお茶が美味しかったので、買って行こうという話しになったのだが、天秤棒のようなでかい秤を持ち出した。
これじゃまるで問屋売りだと、とても持って帰れそうにないのであきらめた。
黄岡山に向かう途中には1200キロに及ぶ大峡谷断裂帯を眺めるポイントがある。
北は江西石城から南は広東の肇慶まで続くのだそうだ。
大陸のスケールの大きさを感じる。
黄岡山は自然保護区の最高峰で海抜2158メートル。
頂上近くなると植物は少ない岩だらけのまるでチベットのような風景になってしまう。江西と福建省の省境がある。私たちはまたいで二省を旅行したことにした。
めいっぱい遊んで夕方近くみなさん待望のラフティングになった。
私以外は全員中国人で冒険好きだ。彼らは文句なしに冒険コースを選んだ。私はラフティングは苦手なので車で荷物番をしている事にした。
亜熱帯とはいえまだ谷川は水が冷たい。しかも何度かきだしても常時腰まで水に浸かり、先頭に座った人は水しぶきで呼吸もできないくらいくらいというから、これは漂流というより水難の一歩手前だろう。ガイドさんが夕方になる前に着きましょうと言っていたのもうなづける。冷え切った体に夕方の風は冷たすぎるので、これは日中に遊ぶ事をお勧めする。
(続く)
(追加)武夷山の写真をご覧になりたい方はこちらにものせてありますのでどうぞ