タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

冬の竹林の惨状(in 雪国)

2022年02月14日 | 竹と生きる

ボクの住む新潟県長岡市の旧市内の外れにあるS地域は、現在の積雪は1mまではありません。同じ長岡市でも栃尾地域、小国地域、川口地域、山古志地域などはもっともっと積雪がありますし、これが中越地区の他の市町村、小千谷市、十日町市、津南町、魚沼市、南魚沼市、湯沢町など、いわゆる「豪雪地帯」に住む皆さんにとっては、「長岡は雪が少ないよなぁ…」ってことになるのです。上には上がある。

で、雪国の冬の竹林はどうなっているかというと、こんな感じになっているんですよ。これは昨日、わが家の裏の竹林を撮影しました。

積もった雪の重みに耐えきれなくなった竹は、その頭を垂れてご覧のように撓(たわ)むのです。ちなみに「撓む」ていうのは、「他から力を加えられて弓なりに曲がる」っていう意味です。

これが木の枝だったらポキンと折れるんですけど、竹は撓(しな)うのです。「撓(しな)う」と「撓(たわ)む」って同じ漢字なんですね。今、初めて知りました。勉強になるなぁ。

これが春になって雪が溶けるとどうなるか?「雪が溶けてその加重がなくなった竹は跳ね上がる」もちろんそれも正解です。だけど、撓(しな)って撓(たわ)んだ竹の中には、跳ね上がることができないものも少なくありません。つまり裂けて折れてしまう竹です。

春になると、その折れて裂けた竹の始末が大変になります。ノコギリで(ボクは竹切り専用のチェーンソーをもっています)竹を切り、枝を落として処理をします。1本や2本ではありませんよ。ボクはわが家の裏の竹林だけで毎年20~30本の折れた竹を伐採しています。それでも追いついていませんけどね。

ではその伐採した竹をどう処理するか?これが大変なんですよ。昔のように「空き地で燃やす」なんてことは消防法上できません。各市町村のゴミ収集のルールに則って(ボクの住む長岡市の場合だと、竹は「燃やすゴミの日」か「枝葉・草の日」に出すってことになっています)処理をするってのが建前なのでしょうが、考えてもみてください。20~30本の竹を「燃やすゴミ」の袋に入れてゴミ収集日に出すって考えられます?束の直径を30cm以内にし、長さ150cm以内にして週に1度の「枝葉・草の日」に出す根性があります?考えただけでウンザリしてしまいます。

市から出ている「ごみと資源物の分け方と出し方」のパンフレットには、「できるだけ身近な大地に戻しましょう」って書いてありますが、切った竹を大地に戻すにはどれだけの年月がかかるというのでしょう?竹ってホント、腐りませんよ。

結局、冬の間に折れた竹、冬の間に荒れた竹林はどうなるかというと、放置されるケースがとても多いのです。ボクの住む町内にも、荒れに荒れた竹林が何カ所かあって悲惨な状況になっています。で、ボクはどうしているか?ボクはまだそれでも頑張っているのです。いや、頑張ろうとしているのです。竹専用のチェーンソーで切った竹を、敷地内の一角(と言っても山林と境目のない誰にも迷惑のかからない場所)に「竹捨て場」を設け、もう10年以上もそこに投げ捨てているのですよ。

だけどその「竹捨て場」も、そろそろ限界に達しそうです。さぁて、今年の春に切る雪で折れた竹は、いったいどうするべ?この竹の処理は、ボクらにとって切実な環境問題なのです。


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