2014年5月6日(火) 曇り
笹子駅→日向橋→10号鉄塔→東峰南尾根→東峰→お坊山→米沢山→北尾根→道の駅→甲斐大和駅
GWでは高速道路の渋滞した様子がニュースで報道されていた。そこでGW最終日の今日は電車を乗り継いで、一般登山道ではない尾根歩きを主眼にお坊山と米沢山を訪れてみた。場所は山梨県大月市から甲州市にまたがり、展望は期待できない山だ。しかし、新緑と静かな尾根歩きが楽しめる。この辺りにはトクモリ南尾根、桐洞山と入道丸をつなぐお坊山南東尾根、それに笹子雁ヶ腹摺山からの小路沢左岸尾根がバリエーションルートとして松浦本に紹介されている。いずれにしても秋の紅葉から新緑の季節がいいと思う。笹子駅を降り立ち、甲州街道の国道20号線を甲府方面へ歩き出す。すると日向橋があるのでそこを右折し、中央高速の下をくぐる。更に道なりに進めば細い沢が現れるので、その沢沿いの細い道に入ればいい。この入口で散歩中の方から話し掛けられた。「どこへ行くのかね?」と…。もっとも、ここは登山道がなく、登山者自身がウロウロしていることが不思議に思えたのだろう。
<ここは直登して>
中央高速のを高架下をくぐり沢沿いの細い山道を入ると小さな堤防が現れた。この堤防付近をキョロキョロ見渡せば目印の赤テープが目に留まり、ここが入口だと分かる。目の前の沢を渡れば、目印の赤テープは上流に向かっていた。しかし、残雪と倒木が行く手を阻むので、手っ取り早く直登する。足元はゆるく、足場が安定しない。それに落石の心配があるので、すぐさま尾根の末端へトラバース気味に移動しながら登り上げることに決めた。
<尾根に到達>
通常なら巡視路を進み、10号鉄塔下へ導かれるが、荒れた斜面にいつまでもへばりついてもいられず、有刺鉄線のある高速道路脇へ回避した。尾根に乗れば緩やかな道なき登りの始まりだ。なだらかな勾配をゆるりと進み始める。
<新緑の中に花が現れる>
<ヤマツツジ>
<静かな尾根道>
<芽吹いたばかり>
<多少岩が出てくる>
緩やかに尾根を登りだすとヤマツツジが現れ、再び登れば芽生えたばかりの山林に変わった。ここでも季節の移ろいを感じることができる。しかし、特に変化のない、まったりとした尾根だ。
<ミツバツツジが現れ、しばらくは花を眺めながら歩く>
<右も左も花が咲いている>
<お坊山東峰に到着>
一汗かいてやっと東峰に着いた。今日は天気もいまいち。霧の中にたくさんのミツバツツジが咲いていた。その点、花を眺めながら飽きもせずに登れたような気がする。尾根に上がって右へ下れば桐洞山と入道丸を経てお坊山南東尾根を下山することができる。ここは左へ進んでお坊山へ向かう。踏み跡はしっかりつけられているので問題はない。しかし、上がって来た東峰南尾根は踏み跡が薄い。それでも尾根筋を進めば迷うこともなさそうだ。下山でこの東峰南尾根を使う場合、末端での崩落気味の斜面に多少の難儀を要するだろう。
<お坊山>
<ヒカゲツツジ>
<米沢山>
ここで昼食をとった。今までに行き交った登山者は二人、笹子駅を降りた方達は大部分が滝子山へ向かっていた。今日はまったく展望は得られない。晴れていれば富士山と南アルプスがちょっと見えるはずだが、食べたらさっさと下山開始だ。
<米沢山北尾根を下る>
<花はここまで>
米沢山北尾根は部分的にやせ細った場所もあり、お坊山東峰南尾根よりも変化がある。どちらかと言えば、この北尾根の方が踏み跡は濃く、目印となる赤テープも等間隔で付けられているような感じだ。いずれにしろ静かな尾根歩きを楽しむには好都合な山域かもしれない。但し、国道を走り去るバババというバイクの音が気になる場合もあるので、この音が聞こえているうちはまだ標高が低いと言えるだろう。
<芽吹きを感じる北尾根>
<山桜>
<ヒトリシズカ一輪>
下山は道の駅の裏手へ下山した。登山口も下山口も巡視路を利用したかたちだった。ここから再び車道を歩いて甲斐大和駅へ向かうが、比較的短時間で駅から駅まで歩けるのでこのバリエーションルートは時間に余裕のない時はいいかもしれない。しかし、一般登山道ではないことを認識する必要がある。振り返ってみれば天気には恵まれなかったが、たくさんの花に出合え、季節の移ろいを感じることができた。今日は久し振りに三人の山友と一緒だったので、帰りは八王子駅で途中下車し、居酒屋でちょいと一杯ひっかけて帰ることにした。
それにしても、八間山、日向倉山、次々に登られているようで、風花爺さんの行動力には目を丸くしてしまいます。
笹子辺りは駅から歩ける山が魅力ですね。多少の車道歩きはありますが。それに天気が良ければ富士山が眺められるのもいいです。特に秋の小金沢連嶺から見える富士山は魅力的です。そういえば、八間山から沢へ下りたようですが、冷たくはありませんでしたか。
特に笹子峠から南の一帯は比較的バリエーションの雰囲気があり、女坂峠など消えた峠道もあったりで、興趣が深かったです。
甲斐大和駅の方から笹子峠の方を見ると、お坊山~トクモリ~米沢山が三つキレイに並んでいるのが見えるのですが、関心を寄せる人がいないのに残念な思いをしていました。