明日、あさってと立て続けに友達が家にくるのです。帰ってからずっと掃除してました。ふーっ。たまに来客があると、少しは部屋がキレイになりますわぃ。(普段からやっとけよっっ。)
で、本題は・・・。あれですよ。ありました、ありました。石田先生が日本モノショーをやりたいって希望を述べているインタビュー。
1994年11月発行の「上方芸能」119号のインタビュー記事でしたよ。
この号は宝塚特集なんです。「おおタカラヅカー21世紀へ」です。
内容は、
・「植田しんじ先生にきく、タカラヅカ80年の歩みと業績」、みたいなのが巻頭。
・津金澤聡廣教授のタカラヅカ史おさらい&タカラヅカ論みたいな文章。
・評論家、坂本潤一郎氏による現役スターや演出家紹介
その次に「宝塚歌劇の21世紀を担う 若手演出家インタビュー」として、小池先生と石田先生のインタビューが載ってるんですね。
石田先生のインタビューはどれを読んでも面白いと感じるし、好きなんですよー。(FANだからです。)
これも見開き2ページしかないけど、内容おもしろい。
芝居とショーを組み合わせるという宝塚歌劇の伝統的な作品の上演のしかたは、実にすぐれていると思います。それこそが、宝塚劇団でも宝塚舞踊団でもなく、宝塚歌劇団のあるべき姿ではないでしょうか。しかもひと組八十余名という大人数を扱うので、ショー作品のほうが〝観客三千人収容の大劇場〟には向いているかな・・・と思います。
ところが実際に演出してみると、ショーは芝居の十倍の体力を使うしんどい仕事なんですよ。
というふうに始まって、以下ショー作りの苦労が語られます。
・使用する楽曲が多い
・芝居とちがって意味のない歌詞が多いので作曲しづらい
・ショーはストーリーや台詞に頼れないが、(作っているあいだは、作り中の)セットや衣装や歌ダンスで観客を感動させられるかどうか、本番にならないと予測しにくい
・女性だけの劇団なので「男女のハーモニー」が作曲しづらい
・宝塚オーケストラの編成に合わせる必要がある。(管楽器増やしたり、弦楽器増やしたり、「本格的」にするためのオケの都度増員はない)
・お客様の年齢層がひろいので、選曲のかねあいが難しい。
・芝居はまだ、アテ書きを修正して再演ができるが、ショーは(再演がなく)新鮮さが勝負。
・前公演や前々公演と趣向が似てはいけないし、同時上演と傾向が同じでは困る(幕があいてみたら、どちらもジャズでどちらも燕尾服、とかではマズイ)
音楽アレンジャーは、ものすっごく細かい作業を求められるんで、一分作るのに数一時間も二時間もかかる、とかそういうことになる。とにかくあっちこっち神経使うからショー作りは大変だ、という話です。
こうして挙げていっても、ショーの大変さはおわかりいただけるかと思います。だからこそ逆に面白さもある。昔と同じことをくり返しやっているだけなら楽ですよ。でも、せっかくチャンスを与えられているのだから、私たちは新しいことを編み出していきたい。今しかできないこと、今だからできるもの、音楽もダンスも衣装も照明も、そういう観点を大切にしたい。先輩方の業績に学び、お手本にしながら、それを応用し、かつ自分をアピールして、宝塚の伝統を生かしながら、時代とともに少しずつ新しいショーに変えていきたいと考えています。
これまで、本格的な日本物のショーを手がけたことはないのですが、それでも津軽三味線を使うなどして日本物に近い場面を入れたことはありました。これからは歌舞伎や邦楽をもっと勉強して、日本物のショーをぜひやってみたいと構想を練っているところです。
それと並んで、大掛かりなセットを組んで、早替わりや本水などケレンをたっぷり盛りこんだ大スペクタクルを実現させたい。宝塚で大エンターテイメントを作るのが私の夢です。
下線・強調は生意気娘Kによる。
このインタビュー、94年だから14年前ですね。14年越しの「念願の日本物ショー」ってことだよね。楽しみだねえ!
大掛かりなセットのスペクタクルっていうのも見たい見たい!!気長に待ってるので是非いつかよろしくお願いしま~す!
それにしても、なんか石田先生の答え方がこころなしか「若い」ような・・・。若く感じられますねえ。(インタビュー原稿の起こし方によるのかな?)
2001年の「ユリイカ」に掲載されたインタビューでも、そう変わらない意見を披露してるんですけども、ユリイカより上方芸能のほうが、回答ぶりが前のめりというか、情熱的だね。石田先生って醒めたイメージだったんで、上方芸能をはじめて読んだときは「おおう!なんか情熱を表に出してて若い!」とちょっとオドロいたんだよね。
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